【おしえて!アレテー先生( ・ω・)】第6話「離婚原因とは?」
こんにちは。
アレテーを求めて~
今日もトコトコ( ・ω・)
弁護士の岡本卓大です。
『おしえて!アレテー先生( ・ω・)』のお時間です( ・ω・)
・前回のお話
第5話「離婚時に決めること」
※この作品は、フィクションです。
実在する人物、団体とは一切関係がありません。
埼玉県川越市…
小江戸と呼ばれる風情ある町並みを持つこの街の駅前に一人の変わり者の弁護士がいた。
その弁護士を人はこう呼ぶ…
アレテー先生( ・ω・)
と…
第6話「離婚原因とは?」
司法修習生の志法望と一緒にお昼ご飯を食べるアレテー先生。
志法望(しほうのぞむ)「アレテー先生、質問してもいいですか?」
アレテー先生「なんだい?志法さん( ・ω・)?」
志法望「民法770条1項各号の定めている離婚原因の要件事実について、具体的にどう考えていくのかを知りたいんですが。」
アレテー先生「なるほど。じゃあ、ちょっと考えてみようか。
要件事実のお話は、次の記事を参考にしてくれ( ・ω・)」
志法望「要件事実というのは、民事裁判において、当事者が主張・立証しなければならない、法律要件に該当する具体的事実のことですよね。
離婚の裁判の場合は、離婚原因としては、どんな事実を主張・立証する必要があるのかが、ちょっとイメージできてないんです。」
アレテー先生「まず条文を見てみよう。
離婚原因についての条文は、次のようなものだね。
民法770条(裁判上の離婚)
夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。
一 配偶者に不貞な行為があったとき。
二 配偶者から悪意で遺棄されたとき
三 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。
四 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
五 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。
2 裁判所は、前項第一号から第四号までに掲げる事由がある場合であっても、一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、離婚の請求を棄却することができる。
まあ、こんな条文だ( ・ω・)」
(※【法改正情報】令和6年民法改正、令和8年施行により、現在では上記4号が廃止され、5号が4号に繰り上がっています。現在は、法改正で4号が廃止されて繰り上がっていますが、今回は解説のために改正前の条数で進めます!)
志法望「①不貞行為、②悪意の遺棄、③3年以上の生死不明、④強度の精神病、あと最後に⑤婚姻を継続し難い重大な事由、これらが民法の定める裁判上の離婚原因ですね。」
アレテー先生「離婚原因って、どの号を見ても、具体的な事実に対する評価が必要な条項ばかりだよね( ・ω・)」
志法望「一応、それぞれの説明をしていただいてもいいですか?」
アレテー先生「まず①不貞行為。これは、いわゆる浮気だね。
特に裁判上の離婚原因となる『不貞行為』とは配偶者以外との性交渉をいう。
不貞行為が離婚原因の場合は、300万円くらいの慰謝料を請求するのが一般的だね( ・ω・)」
志法望「性交渉をしたかどうかなんて証明できるんでしょうか?」
アレテー先生「その行為の真っ最中に踏み込めるなんて、よほどレアなケースだろうから、性行為をした証拠をストレートに出すのは、普通はできないよ。
ラブホテルの領収証だったり、具体的な行動を間接的に証明できる証拠を積み上げて、推論を重ねて、不貞行為があっただろうと裁判官が思えるくらいの立証をしていくことになるね( ・ω・)」
志法望「②の『悪意の遺棄』もよく聞きますね。」
アレテー先生「②『悪意の遺棄』というのは、正当な理由なく、夫婦の同居義務・協力義務・扶助義務を放棄する行為をいう。
これも、どんな行為が『悪意の遺棄』といえるかという評価の必要な規範だね。
よく見かけるのは、生活費をぜんぜん渡さないとか、家事・育児をまったくしないとか、そういうケースが多いかな。
その夫婦の生活状況に応じて、個別具体的に評価していく必要があるね( ・ω・)」
志法望「③の3年以上の生死不明も離婚原因なんですね。」
アレテー先生「あんまり使わないけどねぇ。
生きてるのか死んでるのかもわからなくなった配偶者と、失踪宣告を待たずに離婚できるように、してあるということだね( ・ω・)」
志法望「④の強度の精神病…これも離婚原因なんですね。」
アレテー先生「実は、④の離婚原因はあまり使われていない。
配偶者が精神病で一人では生活できない状態であれば、それを放り出すのは精神病になった配偶者の生存に影響を与えかねないから、2項で離婚を認めないというのが多いかも知れないね( ・ω・)」
志法望「最後の『⑤婚姻を継続し難い事由』。
これ、具体的には、どんなことなんでしょうか?」
アレテー先生「不貞と並んで裁判での離婚原因に多いのが、この『⑤婚姻を継続し難い事由』だ。
まさに夫婦を続けるのがもはや難しいと客観的に評価できるような状況で、いろいろなケースがある。
たとえば、DV(ドメスティックバイオレンス)やモラハラ(モラルハラスメント)なんかも、この『⑤婚姻を継続し難い事由』という離婚原因になってくるね。
この離婚原因は、ほかにもいろいろなパターンがあって、例えば、異常な性癖があったり、長期間の別居が続いていたり、どうしようもない価値観の不一致だったり、まさにその夫婦の婚姻関係が破綻しているかどうか、回復の見込みがないか、などを、判断していくことになるね( ・ω・)」
志法望「裁判上の離婚原因って、どれも主張・立証が大変そうですね。」
アレテー先生「まあ、お互い離婚に合意してれば、離婚届を出すだけでも離婚はできるからねぇ。
自分たちだけで話し合えない場合は、離婚調停で話し合う。
それでも解決しない最後の手段が裁判離婚というところだから、裁判までやるのであれば、裁判で離婚が認められる可能性がどれくらいあるか、離婚原因と評価されるような事実を主張・立証できるかを、しっかりと検討する必要があるだろうね( ・ω・)」
志法望「ちょっと素人にはできそうもない話ですね。だから、裁判の専門家の弁護士が必要なんですね。」
アレテー先生「そういうこと。
離婚の話し合いは、弁護士が入らなくてもできるけど、裁判までやるなら、弁護士の援助なしだと事実上、難しい。
まあ、依頼するかどうかにかかわらず、困った時は、弁護士に相談してみるのが正解だね( ・ω・)」
今回は、ここまで。
次回は、有責配偶者からの離婚請求のお話です。
次回
第7話「有責配偶者からの離婚請求」
提供は、アレテー法律事務所でした。

