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原油価格上昇リスクに備える「保険」としての投資戦略

株式投資では、成長株や高配当株に目が向きがちですが、ポートフォリオ全体を考えるうえでは「リスクヘッジ銘柄」を保有するという考え方も重要です。

今回は新たに、「原油価格上昇リスクに備える「保険」としての原油関連株」というテーマをご紹介したいと思います。


注目したい原油関連3銘柄


・INPEX(1605)
・ENEOSホールディングス(5020)
・日揮ホールディングス(1963)
いずれも日本を代表するエネルギー関連企業です。

INPEX(1605)

日本最大級の資源開発会社で、LNGや原油の開発・生産を手掛けています。
日本のエネルギー安全保障を支える重要企業です。


ENEOSホールディングス(5020)

国内最大手の石油元売り企業。
ガソリンや石油製品の供給で圧倒的なシェアを誇ります。


日揮ホールディングス(1963)

世界的なエネルギープラント建設会社。
LNGや石油・ガス関連設備の建設に強みがあります。


なぜ今、原油関連株なのか


理由は非常にシンプルです。
「原油価格が再び上昇するリスクがある」と考えているからです。

株式市場では原油価格が急騰すると、企業のコスト増加、インフレ懸念、景気悪化への警戒などから、日本株全体が売られる場面が少なくありません。

一方で、原油関連企業は原油価格の上昇が追い風になるケースが多く、ポートフォリオ全体のリスクを和らげる効果が期待できます。


アメリカの原油需給を見ると分かること


毎週、米国エネルギー情報局(EIA)は原油に関する詳細な統計を公表しています。市場では「週間原油在庫」が注目されますが、ここで注視したいのが、アメリカ国内の生産量と消費量のバランスです。

2026年8月7日時点では、
・原油生産量:約1,380万バレル/日
・製油所で加工される原油:約1,717万バレル/日
となっています。

つまり、約340万バレル分を海外から輸入している計算になります。
アメリカは世界最大級の産油国ですが、それでも国内需要をすべて賄えているわけではありません。


戦略備蓄も減少している


さらに注目したいのが、アメリカの戦略石油備蓄(SPR)です。
現在の備蓄量は約2億9,870万バレル。
以前の4億バレル超の水準から大きく減少しています。
ガソリン価格の上昇を抑えるため、市場へ備蓄原油を放出してきた結果です。

しかし将来的に備蓄を元の水準へ戻す場合、アメリカ政府は約1億バレル規模の原油を新たに購入する必要があります。これは新たな需要となり、原油価格を押し上げる要因になる可能性があります。

また、この動きはアメリカだけではなく、世界各国でも備蓄を取り崩しているケースが見られます。今後、各国が備蓄を積み増す局面になれば、世界的な原油需要はさらに高まることが予想されます。


原油価格は下がりにくい可能性


こうした需給環境を考えると、原油価格は大きく下落し続けるよりも、高止まり、あるいは急騰するチャンスを意識しておくべき局面ではないでしょうか。

地政学リスクや中東情勢が悪化すれば、原油価格は短期間で大きく動くことがあります。その際、日本株全体が下落しても、原油関連株がポートフォリオを支えてくれる可能性があります。


割安なバリュエーションも魅力


現在の原油関連株は、半導体関連株などと比較すると割安感があります。
INPEX(1605):PER 約8.4倍
・ENEOS(5020):PER 約8.2倍
・日揮HD(1963):PER 約12.4倍
いずれも市場平均を下回る水準です。

さらに高配当利回りも期待できるため、「配当を受け取りながら、原油価格上昇リスクにも備える」という投資が可能になります。


ポートフォリオの5%程度を目安に


例えば、日本株を1,000万円保有している場合であれば、5%前後(50万円程度)を原油関連株に配分するという考え方も一つの選択肢です。

もちろん投資スタイルは人それぞれですが、値動きの激しい成長株だけではなく、「保険」となる銘柄を持つことも長期投資では重要だと考えています。


まとめ


原油価格は、世界経済や地政学リスクの影響を受けやすい重要な指標です。今後、戦略備蓄の積み増しや供給不安が起これば、原油価格が上昇する可能性も十分考えられます。

だからこそ、
INPEX(1605)
・ENEOSホールディングス(5020)
・日揮ホールディングス(1963)
といったエネルギー関連株を、ポートフォリオの一部に組み入れておくことは、有効なリスクヘッジ戦略になるでしょう。

派手な値動きを狙う銘柄ではありませんが、割安なバリュエーションと高配当を兼ね備えた「守りの投資」として、今あらためて注目したいセクターです。


参考資料

メディア:ラジオNIKKEI
番組:マーケットプレイス

本文は、ラジオ日経の番組『マーケットプレス』内のコーナー、『キャスターの視点』で鎌田伸一さんが発言した事を、自分なりに整理した内容です。


⚠️ ご注意

本レポートに記載の株価・指数・為替レート等は、すべて投稿時点の参考情報です。市場は常に変動するため、最新の数値は各取引所や信頼できるニュースソースをご確認ください。本記事は投資勧誘を目的としたものではありません。投資の判断は自己判断でお願いします。

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