見出し画像

それでも「米ドル」買いますか?

 後輩にカラオケにいくとやたら高音域の歌を選ぶ奴がいる。「その曲が好きなの?」と尋ねると「いや、みんなに凄いと言われたくて」。我らが "Tariff Man" も同じなのではないか

 あんな勝手な言動でノーベル平和賞が欲しいなんて冗談かと思いきや案外本気のようだし*グリーンランドの件もその文脈で捉えると "領土を獲得した大統領" として歴史に名を残したいだけのように映る。80歳近い富豪はもう「お金」では満足出来ないのだろう。最後に残るのは「名誉欲」らしい

 *過去にハワイ(マッキンリー、1898年)、アラスカ(1867年、ウィリアム・スワード国務長官のが720万ドル≓現在価値9,000万ドルでロシアから購入、その後1958年7月7日、アイゼンハワーにより承認、49番目の州に)という領土拡大の歴史もある

 それでも「米ドル」買いますか?

 筆者が「積立NISA」や「AIお任せ投資」に警鐘を鳴らすのはこの点。外貨投資というリスクを抱える以上 "ほったらかし" は有り得ない。**投資銀行業界やヘッジファンド(HF)は1円でも多く儲けようと毎日凌ぎを削っている。そこへ毎月1兆円積立とかAIお任せとか手口バレバレの日本の個人投資家が新規参入すれば絶好のカモ。カジノ同様最初はそこそこ儲けさせて 「煽るだけ煽って喰いついてきたらズドン!」が常套手段。|損切丸

 **筆者が駆け出しの頃ロンドン出張で見たのがLIFFEという先物取引所。当時は電子取引では無く全て紙のチケットトレード異様だったのがローカルと言われる個人トレーダーで目をギラギラさせてチケットの行方を見つめていた。何をしているのかと思ったら、例えばマーケットが錯綜して@900円の売りと@1,000円の買いが同時に出た時にその2件のチケットを同時に奪い取る。もうこれで今日の仕事は終わり→ワインとステーキで祝杯。この時強く思ったのが生半可な覚悟では儲からないということ

 実際年初来欧米株のパフォーマンスは円建で日経平均を下回っている。ドル円が@152円を切ったらマイナスに転落  。例えばユーロ円はこの1年で@156円→@183円と+17%も上がっている。欧州株は当然「オルカン」にも組み込まれているが、実はユーロ圏の経済はあまり芳しくない。特に中国への傾斜が深すぎたドイツはまだまだ回復に時間がかかりそう

 "やっぱりドルじゃないでしょうかね…"

 一方、元同僚と投資の話になった時にこういう意見も出た。確かに「円」を巡る状況はすこぶる悪い。ユーロも不安となれば最終的に「主要通貨ドル」に「お金」が回帰するのは致し方ない部分もある。これと同じ文脈にあるのがビットコイン(BTC)であり金(Gold)や銀(Silver)。結局 続・全ての源は「借金」- レバレッジの落とし穴|損切丸 米中それぞれが▼1京円を超える「借金」を抱える中、投資は不人気投票にならざるを得ない。それが現状の「超円安」の源になっている

 さて日本では突然の衆議院解散で与野党とも "食品消費税ゼロ" を謳いだした。選挙でバラマキに走るのは想定内だがJGBの売りに拍車がかかる

 5年超の金利には日銀による「利上げ」だけでなくJGBの「需給」悪化による金利プレミアムが付き始めているのが印象的

 興味深かったのがFXの反応。 "Tariff Man" が欧州8カ国に+10%の関税を加えた事に起因するドル売りもあろうが、やはり「金利」、特にJGB金利の上昇に反応している部分が大きそう。本来財政悪化は 冷徹な「お金」の世界 - マーケットを覆う "Tショック" と金利の「本質」|損切丸 で「円売り」を加速させそうだが市場の反応は逆どれだけAIプログラムがFXと金利を関連付けていたかわかろうというもの。今の所リアルなキャシュフローへの反応は限定的だが、果たしてこれがどう変化していくのか。日本で言えば2025年に5兆円まで売上を伸ばした「個人国債」がどう影響するか

 どんなにシステムが高度化しAIで精緻なプログラムを生み出そうと 値段が高過ぎて買えない - 意外と生活に関係しているマーケット|損切丸 ≓ 相場の「需給」の原理は変らない。そこは紙ベースのチケットトレードしていた時代とも一緒で、違いは相場の振れ幅や持続時間。値段・価格は必ず「需給」の均衡点に戻る。それがマーケットにおける "神の手" である

 そういう意味では自分の投資するプロダクトが「適正価格」なのかどうか、常に自問し続ける必要がある。ドル円@158円、ユーロ円@183円、日経平均@53,000円、S&P@6,900ドル、あるいは1枚1,500万円のビットコイン、1㌘@25,000円の金(Gold)等々。1年後、5年後に後悔しないようにするのは結構大変。自分が買う時は必ず反対側に売る人がいる(逆も然り)。ゼロサムゲームの基本である

いいなと思ったら応援しよう!

この記事は noteマネー にピックアップされました

noteマネーのバナー