「ポピュリズム」の亡霊
大手メディアを中心とした大方の予想(期待?)を裏切る形で与党総裁選がT候補で決着。 "ワークライフバランスという言葉を捨てます!" の発言からも「昭和」臭がプンプンする。早速 "コストプッシュ” という言葉を使った事からも「利上げ」忌避のMMT的金融政策を指向しているのは明らかで、これに裏金疑惑議員の起用が相次げば「XXXミクス」再興がちらつく
ここからはマーケットと「ポピュリズム」の亡霊との闘いになる
更に年収の壁引上げ、ガソリン暫定税率の廃止、消費税減税、診療報酬増額と並べば、これはもう "バラマキ" のオンパレード。足りなくなった「お金」を国債増発で賄うなら完全な「リフレ」政策であり、ご本人が力説している「物価高対策」と逆行する。こういう「矛盾」が大好きなのがマーケット、特にヘッジファンド(HF)。株価は上がるかもしれないが 「金利」と「物価」の競争 ー "素直に喜べない" 株価上昇|損切丸 週明け早々「円売り」「JGB売り」(金利は上昇)を仕掛けてくる可能性が高い
その「圧力」に彼女は耐えられるのか?
我が国初の「女性総理」について筆者は実は否定的ではない。党内基盤が脆弱とよくいわれるが裏を返せばそれだけ "しがらみ" も少ないという事。色々な所に選挙対策でばら撒かれている「お金」をばっさばっさと切り込んで行ければ「日本版サッチャー」になれる可能性もある。診療報酬に係る「社会保障」の議論が1つの試金石になろう
逆に心配されるのが「日本版トラス・ショック」。生活支援で安易に目先の「減税」に突っ走れば、2022年に過去50年で最大の450億ポンド(≓9兆円)もの「減税」で「ポンド暴落」を招き、同国で最短の49日で辞任に追い込まれたトラス政権の二の舞もない話では無い。「デフレ」時代のようにジャブジャブの「金余り」ならいざ知らず、今やこの国も 「予算」を斬る!- 「お金」に関してこの国は崖っぷち|損切丸 毎年一般予算から▼40兆円以上も社会保障費(総額▼140兆円)につぎ込む状態で "振る袖はない"
アメリカの "Tariff Man" もそうだが、こういう絶妙のタイミングで「ポピュリズム」の亡霊が顕れるのが歴史の必然、 "人の業" なのかもしれない
筆者は「サッチャー」:「トラス」の確率を4:6ぐらいと読んでいるが、さて週明けのFX、株、JGBがどう出てくるか。新総裁を試しに来るだろう
K候補と目論んでいた日銀・財務省にとっては「想定外」。特に10/30に+0.25%追加「利上げ」を模索していた日銀は "やり直し" を迫られるかもしれない。もっともドル円が@150円を超えて突っ走ればどうなるかは不透明。加えて「円安」嫌いの "Tariff Man" も10/27に来日するし、いかにかつての盟友A部氏の同胞とは言え無条件に「円安」を容認するとは思えない
そしてもう1つ鍵になるのがJGB(日本国債)。生損保などの "弾切れ" でそうでなくとも海外投資家の保有比率が上がってきている中、何の手当もないままに無軌道な国債増発となれば、特に20年超の超長期国債で海外勢による「円売り」+「JGB売り」の巨額の「損切り」が誘発される懸念がある。財務省が警戒するのがこの流れ。それで「円安」阻止のために日銀が「利上げ」に追い込まれるのが最悪の展開
国内政治的には "お隣の大国" べったりのK明党の動向も気になる。彼女がネットやSNSで人気なのはその "大国" 嫌いの一派が強烈に応援しているからではあるが、一方「お金」の面では経済界を含め政治家もその "大国" に実質 "飼われている" 人達も多い。だから内部の政治的葛藤はもの凄い
仮にK明党が政権離脱となれば、過半数割れの今与党総裁が「首相」になるとは限らない。それだけ今の政治状況は不安定であちこちに「爆弾」が仕掛けてあると考えて置いた方が良さそうだ
とにかく週明けマーケットがどう出るか。HFなどはやる気満々、手ぐすね引いて待ち構えていることだろう。いくら日経平均が上がっても「円安」「インフレ」が猛烈に進むようなら「スタグフレーション」、最悪「ハイパーインフレ」まである。何だか見たいような見たくないような…
そうでなくとも 何でもかんでも "多過ぎる" |損切丸 分断が進むアメリカも一種の内戦状態なのにここで「ブラックスワン」が日本から飛びたてばどうなるか。覚悟して臨むことになりそうだ
