見出し画像

市場からの警告

 2月米雇用統計: 失業率 4.1% 予想 3.9% 前月 4.0% 
 NFP +15.1万人 予想 +19万人 前月 +12.5万人 ← +14.3万人
 平均時給(前年比)+4.0% 予想 +4.2% 前月 +4.1%
 労働参加率 62.4% 予想 62.6% 前月 62.6%

 労働参加率の低下は若干気になるものの、平均時給も落ち着いているし2月米雇用統計はまずまずの内容。それでも指標発表後株価もドル円も下げたのは「市場からの警告」と捉えるべきだろう

 パウエルFRB議長@シカゴ大学:「われわれは急ぐ必要はなく、状況がより明確になるのを待てる良い状況にある」

 その後パウエル議長のコメントで買い戻しが入った。「損切丸」も同じ仕事をしていたので少し理解できるが、日銀やFRBなど中央銀行は「国」の「資金繰り」担当者であり「お金」の流れについて熟知している。最も怖いのはキャピタルフライト(資本逃避)。停戦交渉の「決裂」や所構わず打ちまくる "関税砲"「ドル安」「米株安」が急速に進む中、慌てて「利下げ」に動けば「ドル離れ」を助長してしまう。ここで早期「利下げ」期待に釘を刺したのはさすがではある

 これで5月FOMCまでの「利下げ」は一旦打ち消され年内は▼0.25% ×2回に修正された

 一方方向に煽ろうとする政治家のアジテーションや忖度だらけのメディアや書き放題のSNSと違って「お金」は正直だ。何万人もの参加者が大事な「お金」を動かすマーケットでは恣意的な売買は必ず潰される。最終的に残るのは冷徹なまでのリアリティー。だからこその「市場からの警告」

 老人ホームで上場会社の元部長さんや元役員で職員に威張り散らかす入居者がいるそうだが、周りは段々 "遠巻き" にして無視するようになる。2期目の ”Tariff Man" も頑固でプライドが高いだけの78歳の "お爺ちゃん" にしか見えない。だから「人」も「お金」も離れていくのは必定。仮に「警告」があっても聞き入れてくれるかどうか。マーケットは今そういう状態

 思い返せばこの国も「市場からの警告」を無視し続けてきた

 「日経平均」は1989年末の「大納会」で史上最高値の@38,915円87銭(終値)を付けた後、@3万円割れ、@2万円割れと続く中、取った政策は「利下げ」とPKO(株価維持策、Price Keeping Operation)。その度に大手金融機関は「日本株は絶好の買い場」と言い続け傷口を広げた

 象徴的だった言葉が筆者の大嫌いな「投機筋」。外銀に就職した筆者もその一味という事になるが、まるで地下室で蠢くショッカー扱い(苦笑)。もちろんマーケットを振り回そうとする輩は今でも存在するがそれは本筋ではない。そこには「市場など国がいくらでもコントロール出来る」という驕りがあり「失われた30年」≓長期「デフレ」の元になっている

 ”邦銀の不良債権は▼100兆円以上”

 某大手外資系金融機関からこういうレポートが出た時に政府は躍起になって否定したが、何のことはない正確な数字だった。「投機筋」などと言い放つのは止めて*株価の下落という「市場からの警告」を真摯に受け止めていれば10年も経たないうちに不良債権問題は解決できた。ところが思い切った「損切り」をしないまま不要な「利下げ」+財政出動を繰り返した結果が現在の過剰債務 →「円安」に繋がっている。そこへ「異次元緩和」が止め

 現在の「日経平均」が不調なのは 「円高」→「日経平均安」の "パブロフの犬" からいつ脱却できるのか?|損切丸 に加え 「大きな政府」と「小さな政府」- どちらの ”ポリシーミックス” を選ぶのか|損切丸 の間違いがある。「円安」是正で「利上げ」は間違っていないのだから本来は「減税」が必要。それを「増税」路線継続では景気は良くならない125兆円もの防衛関連の大型財政出動とECBによる「利下げ」停止を決めたヨーロッパで独DAX等株価が急騰しているのとは対称的だ。「市場からの警告」を真摯に受け止めれば「103万円の壁」引上げや「社会保険料減額」が必要なのは明らか。あとは「シルバーデモクラシー」をどうするか

 これと現在の ”Tariff Man" が被って見えてくる。” Mad Man" になろうとしている78歳のプライドの高い "お爺ちゃん" を止めることが出来るのか。幸いアメリカは「株本位制」≓「市場重視」「関税」(特にカナダ・メキシコ向け@+25%)で大損害を被る自動車業界や欧州向け武器の売上急減に直面する軍需複合産業体からかなり "突き上げ" を食らっているだろう。「停戦」交渉や「関税」にそれなりの「変化」は見受けられる

 ただ 次は「利下げ」?FRB(続報) - 一旦失った「信用」を取り戻すのは難しい|損切丸 一度 "遠巻き" になった人達や「国」を取り戻すのはほとんど無理。この国も含め、過去に "煮え湯" を飲まされた恨みも重なりかつてのアメリカの「威信」は失われたあの国に「お金」の余裕がないのも事実だろう。下手をすると「フーバー2.0」≓「世界恐慌2.0」まで懸念される。” Tariff Man" ≓” Mad Man" をどうするのか "遠巻き" にするだけでなく "お爺ちゃん" を上手く誘導する「工夫」が望まれる

いいなと思ったら応援しよう!

この記事は noteマネー にピックアップされました

noteマネーのバナー