28 写真集の思い出 -6-

伝説級の写真家さんとして森山大道さん高梨豊さんの写真集の話をしましたが、少し年代が上の方で伝説級といえば写真家・土門拳さんでしょうか。

2026.3 Nikon Coolpix P330

写真家・土門拳さん

写真家・土門拳さんは1909年生まれ。「絶対非演出の絶対スナップ」なる言葉を生み出し、徹底的なリアリズムにこだわったスタイルで知られ、戦後日本の写真をリードした偉大な写真家さんです。写真の教科書に載る方です。

子供たちへの眼差し

私にとっては、リアリズムよりは、戦後すぐの好奇心豊かで活発な子供たちの写真作品で、その存在を知った写真家さんです。写真雑誌の古典的あるいは歴史的な写真特集などで、目にした方も多くいるのではないでしょうか。

写真集「筑豊のこどもたち」

そんな子供たちへの眼差しとして知られる写真集が「筑豊のこどもたち」です。1960年に「誰でも買うことができるように」とのことで100円で販売された伝説の写真集。なんと「わら半紙(ザラ紙)」と作られています。

この「筑豊のこどもたち」では、炭鉱の閉山により失業となった労働者と、その家族や子供たちにカメラが向けられています。写真にはキャプションもあり、単なるビジュアル誌ではなく、ドキュメンタリーの要素が強いです。

初めて人に貰った写真集

私にとって、この「筑豊のこどもたち」は思い返すと「人生で初めて人に貰った写真集」です。職場の先輩で古書マニアの方がおり、私が写真好きであることを聞きつけ、転勤の際の片づけで出てきた写真集をいただきました。

学生時代には既に、その写真集の存在は知っていたのですが、写真仲間にその話をすると「それは貴重な写真集だよ。よく貰えたね」とビックリしていました。もうだいぶボロボロですが、現在見返してみても発見が多いです。

状態は悪いのは残念ですが、今でも見応え・読み応えがあります。

謹呈???

今回改めて見直したところ、しおりのようなものが挟んであったことを発見。それには「謹呈 反町茂雄」と記載がありました。早速、反町茂雄さんについて調べてみると、これまたビックリ。古書界のレジェンドでした。

謹呈本であったとは気づきませんでした。すいません先輩。

反町茂雄さんと古典籍

反町茂雄さんは、1901年生まれ。古書店の店主であり、古書鑑定人としても知られ、「古典籍」なる言葉を広めた方だそうです。この古典籍とは、江戸時代以前の貴重な古書。反町氏は、国宝級の古書も発掘したとか。凄い!!

なぜ職場の先輩が、そのようなレジェンドに謹呈した写真集を所有していたか知りませんが、出版社か土門拳さんかが、反町茂雄さんに何らかの敬意を込めて贈ったものなのでしょう。貴重な贈り物をいただく、不思議な体験。

2026.3 Nikon Coolpix P330

いかがでしたでしょうか。皆さんは写真集を人に貰ったことはありますでしょうか。初めて人に貰った写真集、あるいは、初めて人に贈った写真集はどんな写真集でしょうか。出会いや縁に感謝ですね。管理人okekeでした。


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