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【プロ3戦目】岡本秀義戦の裏話

2戦目を勝利で終え、プロ2戦2勝。
東京で風我選手とオファーがきたものの事情はよく分からないが流れてしまい、急遽名古屋DEEPにお願いする形で2022年3月、プロ3戦目が決まった。(このあたりの経緯は前記事に記載)

対戦相手は前回のDEEP名古屋大会のメインで勝利した岡本秀義選手。
結果としては今回も1R一本勝ちすることができ、プロデビューから3連勝となった。


試合決定

前回の記事で書いた通り、秀義選手との試合が決定。
秀義選手は当時22歳と同い年ながら確か地下格闘技のチャンピオンで、戦績も自分と同じプロ2戦2勝と無敗の選手だった。

当時の対戦カード。プロ無敗対決

自分が格闘技を始めたのは後輩が出場する地下格を見に行った影響が大きいのだが、その興行のメインカードに秀義選手が出ており、凄く派手な入場をして、試合では確か外国人をボコボコにしていたのを覚えている。
後々偶然にも同い年ということを知り、凄い奴が居るんだなと思った。

そんな思い出もあり、秀義選手がDEEP名古屋大会のメインに出てきた時はびっくりした記憶があるが、まさかデビューして約半年で戦うことになるとは思わなかった。
プロデビュー当初はあまり実感がなかったけど、いざ昔から知っている選手と戦うとなると、自分もようやく見る側ではなく見られる側に来たんだなと感じた。
もしかすると自分が昔から秀義選手を知っていたように、どこかで自分の試合を見て格闘技を始めた奴が居て、いつか戦うかもしれないと思うと不思議な気持ちになる。
うん、多分そんなやつ居ない。

そんな秀義選手は打撃が光るオールラウンダー。
地下格以外にもアマ修全日本やEX-FIGHTなどに出場しており、これまでプロで戦ってきた選手と比べるとワンランク上の相手だなと思った。

相手のネームバリューもありテンションが上がり、試合が決定した日から練習もギアチェンジ。
ジムのランニングマシンで走りながら何度も試合映像を見返してみるが、秀義選手の打撃がかなりうまいこともあり、一切打撃に付き合わず組みで行こうと決めた。

前日計量

大きな怪我もなく練習を終え、体重の調整も完了。
前日計量もしっかりパス。
確かこのあたりから後輩がプロの試合に出るようになり、前日計量も賑やかになってきた気がする。
ちなみに、秀義戦のフェイストゥフェイスの画像は未だにタポロジー(世界中のMMA選手の戦績をまとめているサイト)で使われている。
何度見ても人相悪すぎる。

DEEP名古屋大会は事前に試合順が公表されず、前日計量で自分の試合順を知ることになる。
自分はまだまだ名前もなかったが、秀義選手が前回メインを務めていたこともあり、デビュー半年にも関わらず試合順はなんとセミファイナル。
ちなみにメインは名古屋DEEP不動のメインイベンター、たつみさんだった。
ここまでの2戦、当たり前だが前座しか経験のなかった自分としては、予想外の大出世をしてしまった1日だった。
この日もいつも通りうどんを食べ、中津川に帰った。


試合当日

試合当日。今回はセミファイナルということもあり我が物顔で会場に入るが、別に誰かに認知されているわけでもなく、前座時代と特に変わりはなかった。
会場の入り口でRIZINの武田光司選手と写真を撮ってもらったのが良い思い出。

プロになっても、気持ちはただの格闘技ファン

これまでの2試合は試合順が前の方だったので急いでアップをしてバックステージで待機するような感じだったが、今回はセミファイナルなので時間に余裕があった。
後輩のゆうとが前座で試合だったため、観客席に座って試合を見た覚えがある。
ゆうとの相手は自分がデビュー戦で戦ったオサモ選手であり、当時マジで寝技が弱かったゆうとは正直絶対負けると思っていたが、かなり良い試合をしてまさかの勝利。応援に来てくれたジムのみんなが祝福ムードの中、俺だけ負けたら気まずいことになってしまうと思い、気合を入れ直した。

前座の試合が終わり、遂に自分の番。
初めての赤コーナーだったので、相手の入場を見たあと、いつも通りリラックスして入場。
たくさんの激励賞が読み上げられ試合が始まる。
激励賞、ありがとうございました。

いざ向き合ってみると、いつもより相手の距離が遠く、嫌な距離だった。様子を伺っていると遠くからカーフキックが飛んできて思いっきり被弾。
1発で足が痺れて踏ん張りが効かなくなり、前足に体重を乗せることが難しくなった。
基本的に試合中はアドレナリンが出ているため骨が折れたりしても気が付かなかったりするが、プロ14戦を経験した今ですら、1番痛かった瞬間はこれだと思う。
この後1ヶ月くらいふくらはぎの痛みは続く。

序盤にカーフを食らったこともあり、とりあえずプラン通り強引に組もうと決意。
即座に両足タックルに入り、壁際で粘られつつも、リフトしてテイクダウン。
自分の焦りから一度上を取られたが、一度スタンドに戻りまた相手を投げて寝技に戻す。
全然練習したことない形だったけど何となく行けそうだったので、サイドから特殊な形で洗濯バサミに入ってみたら綺麗に極まり、1R3分くらいで一本勝ちすることができた。

あれ以来、あのよく分からない形の洗濯バサミは一度も使っておらず、1日限りの偶然生まれた必殺技だった。

3連勝🏅

試合後はマイクででかいことを言ってやろうとこっそり言うことも決めていたが、マイクは渡されず。
この日もカーフで痛めた足を引きずりながらリングを降りることとなった。

プロデビューからかなり内容の良い3連勝に加え、前回メインイベンターで当時プロ無敗の秀義選手を倒したことにより、この頃にはなんとなく周りの目も変わってきて、会場で関係者や選手など色々な人に声をかけてもらえるようになった。

プロデビュー当時はよく分かっていなかった両親も、もしかしてこいつ結構頑張ってるのか?みたいな感じだった気がする。
そして当の自分は、名古屋DEEPの他の選手を見ても特に負けそうな選手が居なかったこともあり、俺もしかして結構強いんじゃ...と少し天狗になっていた。

また、本当はDEEP名古屋大会に出ている全ての選手と試合する勢いでコツコツと上がっていきたかったが、今回の飛び級でDEEP名古屋大会のフライ級ではかなり上位になってしまい、より強く東京進出を希望するようになった。
これ以上名古屋で勝っても評価の上がる相手が居なかったのと、試合を重ねることでそのうちポカをしたりボロを出したりしそうなので、メッキが剥がれる前に関東の選手達に挑戦したいと思った。
練習ではまだまだ弱かったが、試合では面白いほど結果が出てしまうこともあり、試合本番では誰にでも勝てるんじゃないかと本気で思っていた。

この勘違いが後に痛い敗北に繋がることになる。

プロ4戦目 佐々木亮太戦へ続く。

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