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【プロ6戦目】前田浩平戦の裏話

赤崎戦から3ヶ月の時が流れ、なんとなく張り合いのない日々を過ごしていた2023年1月中旬。
※赤崎戦の話は下記リンクから飛べます
●PANCRASEでの試合は全てU-NEXTでご覧になれます。

パンクラスから昨年12月ぶりの連絡で、遂に試合のオファーがきた。
3月26日のPANCRASE331で前田浩平選手と試合できるか。とのことだった。
ナンバーシリーズに出ることが当時の目標の1つだったので、やっと俺も本戦か!と思いめちゃくちゃ嬉しかった記憶がある。
まさに谷村戦が無くなってしまった自分へのPANCRASEからのプレゼントだった。

対戦相手の前田浩平選手は、ABEMAで放送された格闘代理戦争に那須川天心選手の推薦で出場しており、知っている人も多いかもしれない。
当時グアムのBrawlという団体でベルトを獲ったばかりで勢いがある選手だった。
現在は階級を上げ、直近4戦負けなしでPANCRASEバンタム級12位。

この試合について結果から話をすると判定2-1で敗北。
攻めきれず、解説の大沢ケンジさんにも酷評されてしまった酷い試合だった。

試合前の練習。あれ、相手強くね?

即答でオファーを了承し、前田選手も試合を受けてくれたので試合成立。
早速前田選手の試合動画を見るがやたらと強い。
フィニッシュの怖さは無かったが、打倒極のバランスがよい上に特に組みが強く、相手に上を取らせない強さがあった。
前田選手の試合を全て見終わった頃、正直なところ自分との相性も悪く勝ち筋を見出すのが難しいなと思った。
試合前の分析で「これをやれば勝てる」というのがあるとかなり気持ちが楽だし、練習にも身が入るが、何をやっても少しずつ自分より強いなと思ったので試合のプランはかなり悩んだ。
組み勝てる自信がなかったのと、唯一自分が勝っているフィニッシュ力を頼りに打撃寄りでいこうとめちゃくちゃザックリなプランを決め、サーキットなどスタミナを付けるトレーニングを取り入れつつ、大きな怪我もなくそこそこ良い調子で追い込みが終了した。

地獄の水抜き5.2kg。体重計ズレまくる

前々回の教訓を生かし、水抜きを楽に済ますため計量1日前に東京入り。
ホテルを探すのがギリギリで良いところがなく、この日は計量会場付近のサウナ付きカプセルホテルに泊まった。(ちなみに自分の場合、ホテル代や交通費はファイトマネーに含まれているので1日前に東京入りするのはお財布には悪いです)
あまり日本人はおらず、外国人ばかりの中チェックイン。独特の匂いがフロアに充満しており、今日ちゃんと寝れるのかと早速不安になった。

カプセルホテルの臭い個室で少し休み、20時頃からサウナで水抜き開始。
リミットまで4.2kgの水抜き予定で、サウナと浴槽を移動しながら23時くらいに残り2kgに到達し、とりあえず朝まで1回仮眠を取ることに。
ぐっすり寝れると良かったが、独特な匂いと脱水で体調が悪く全く寝れず、結局夜中の3時ごろに体重が不安になり、水抜きを再開することにした。
今思うと朝までゆっくり休めよ!と思うが、当時はじっとしてるのがしんどかったんだと思う。
真夜中の誰も居ないテントサウナで、今倒れたら絶対死ぬと思いながら朝までひたすら水抜き。
めちゃくちゃ熱いサウナだが最初の7〜8分は全く汗が出ない状態。
更に追い討ちを掛けるように、床がガタガタなのか体重計の調子が悪かったのか、水抜きの途中から体重計に乗るたびに体重が変わるようになってしまったため、1番軽いところに体重を合わせることにした。
ところどころ長い休憩を挟みつつ、かなり危険な状態だったと思うが地獄の水抜きは朝9時ごろに若干オーバーの状態で終了した。

後述するが計量会場に到着し体重を測ると56.2kg。
体重計は1kgズレており、気付かないうちに5.2kg水抜きをしていた。
水抜きをすると声が出にくくなることはよくあると思うが、初めて耳にも異常が出て体の危険を感じたので、今後の人生で5kg以上の水抜きは絶対にしない。
(計量前にドラッグストアに寄ったけど、目ギンギンで声も出ず何度もレジで聞き返したので完全に不審者扱いされていた気がする)

計量当日。帰りの駅でうずくまる

地獄の水抜きを終えフラフラで計量会場へ。
他の選手もいるので全然しんどくない風に立ち回るも、結構死にそうだった。
無事に計量をクリアし、ゆっくり飲むのが良いと分かりつつもOS1をガブ飲み。計量では相手の前田選手がなかなか会場に現れないトラブルがあった。
計量もそろそろ終わろうかと言う頃、前田選手がようやく到着。様子を見るに、めちゃくちゃ時間ギリギリまで水抜きをしていた様子だった。
前田選手はリミットギリギリで計量クリア。結構しんどそうだったので、ちょっと明日の試合が有利になった気がした。

そんなトラブルもありつつ計量は終わり、ホテルまでの帰路につく。東京での試合の時はお粥専門店でお粥を食べるのがルーティンだが、OS1やポカリをアホみたいにガブ飲みしてしまったのでなかなか喉を通らない。
ゲロ吐きそうになりながら何とかお粥を完食し、電車に乗ろうとするが体がしんどすぎて駅の床に座り込んでしまった。うずくまるような形で30分ほど過ごしたら少しずつ体調が良くなってきたので、電車に乗り、昨日とは違うちゃんとしたホテルへ帰った。
その後は体調も良くしっかりリカバリー。

唯一写真のあった寿司

56.2kg→64.45kgと約12時間で8.25kg体重を戻し就寝。これだけ試合をこなしてようやく気づいたけど、やっぱりリカバリー幅は水抜き幅に比例します。しんどいけど。


試合当日。とにかく時間がない

ついに試合当日。
朝起きてみると前日の体調不良が嘘のようにめちゃくちゃ元気で、天気もいい中で歩いて会場へ向かった。方向音痴なので確か道に迷いつつ、遅れて会場入り。
自分の試合が1試合目なのに若干遅刻気味だったのでめちゃくちゃ時間に追われていた覚えがある。
大急ぎでバンテージを巻いて貰い、ドクターチェックなどをするうちにケージチェックの時間が来た。
バンテージを巻いてもらっている最中に隣のライカ選手と何か話した覚えがあるけど、正直時間のなさに焦りすぎて全く内容を覚えていない。
スケジュール詰めすぎだろ!と思いながら少しでも汗をかこうと必死でアップ。ケージチェック以外では体を動かす時間がなかったため、逆にいつもより気合の入った良いアップができた気がする。
試合直前まで色々とバタバタして大焦りしており中々試合に挑むための気持ちも作れなかったが、なんだかんだ直前で気持ちも入り、悪くない調子でケージインした。

前田選手も入場し、試合開始。
自分が圧をかけるものの、なかなか手が出ないまま前田選手のパンチをコツコツ被弾し時間が進む。
正直パンチは何発喰らっても大丈夫だと思ったが、左ミドルがひたすら痛かった。
1Rのうちに何発か貰い、ガードした手が痛すぎて1R〜2R間のインターバル中、これがあと10分続くのかと思い、初めて家に帰りたいと思った。
顔を殴られてダウンするのとは違い、意識がハッキリしたままひたすら腕を蹴り続けられるのは地獄。
そんな感じで2R、3Rとミドル以外に目立ったダメージはないものの、打撃を中心にテイクダウンを上手く混ぜられ、最後少し盛り返したものの判定2-1で負けてしまった。
ちなみに前田選手のセコンドは先日RIZIN韓国大会で勝利した佐藤将光選手で、セコンドの声かけが上手く、「俺、何もできてないな」と思いながらじわじわと追い詰められていく感覚があった。

そんな感じで結果としては2-1の僅差判定だったが、3Rを通して何もさせて貰えなかったので自分としては3−0で負けでもおかしくないなと思った。
ちなみにこの試合では大沢ケンジさんに初めて試合を解説して頂き嬉しかったが、後で配信を見返したらこれ以上ないほどに酷評されてしまっており、帰りの車の中で配信を見返しながらかなり落ち込んだ。笑
関係者からも苦いコメントを頂き、何なら少し怒られ、岐阜に帰還。
せっかく巡ってきた本戦のチャンスをフイにしてしまった最悪の1日だった。

後日談

この敗戦を機に、新年度ということもあり今まで一般クラスしかなかった中津川でもプロ練というものが始まるようになった。
また、個人的なタイミングとしてもとても良い機会だったので、自分自身は5月から3週間弱の沖縄修行に出かけることとなる。
沖縄では良い出会いだったり面白い話が沢山あるけど、端折って書くのもアレなのでその話はまた別の機会で書いてみようと思う。

プロ練も始まり、沖縄修行も決行し、万全の体制で備えるが中々パンクラスからのオファーが来なかったこともあり、ここでいったん地元で仕切り直そうということとなった。
そんな経緯で前田戦から約4ヶ月後、DEEP名古屋大会で復帰戦をすることとなる。

プロ7戦目 小林優戦へ続く。

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