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【プロ11戦目】松原聖也戦の裏話

山上選手との試合が終わり、色んな知り合いからから連絡を頂いたり、MMAPLANETのインタビューがあったりといつもより少し反響が大きい中、実は既に次戦が決まっていた。
※前回の試合はこちらからご覧になれます

経緯を細かく語るとめんどくさいので省くが、山上戦前後にPANCRASEからのオファーを頂いていたこともあり、7月末に行われるPANCRASE大阪大会に出場させて頂くこととなった。
大阪大会はナンバーシリーズとは異なり、Bloodシリーズという形でネオブラッドトーナメントや若手の試合が多く組み込まれる大会。
プレリミとメインカードが分かれており、メインカードで組まれたら嬉しいなと思っていた。(ネオブラ1回戦で負けてるので今思うと少し無理がある気がする)

前戦で元修斗世界王者を倒したこともあり、結構評価されてるのではないかと思っていた自分は、対戦相手は誰になるのか凄く期待していた。

試合のオファー

山上戦が終わり、1月もしないうちに対戦相手が決まった。
『7月28日の大阪大会で松原聖也選手と試合してください』
とお話を頂き、めちゃくちゃ失礼な話だが当時の自分は松原選手を知らなかった(松原選手がパンクラス 初参戦だったというのもある)ので
『マジかよ...』
と露骨にテンションが下がった覚えがある。(松原選手、ごめんなさい)
ちなみにパンクラス大阪大会の会場は大阪住吉センターというところで、この会場は自分が過去にネオブラで完敗した会場。
ジムの後輩も直近はこの会場で1R KO負けしており、自分の中では呪われた会場だった。それもあり、この時期はちょっとナーバスになっていた。

また、前戦の対戦相手が元修斗世界王者ということでそのあたりの落差も大きく、中々気分が乗らなかった。
松原選手のことを調べてみると当時4勝1敗(現在は6勝2敗)とかなり戦績が良く、GLADIATORやDEEP大阪大会に出場経験のある選手だった。

空手ベースの破壊力ある打撃が打撃が武器で、フィニッシュは無かったもののダウンを奪うシーンなども見られ、結構いい選手だなと思ったが、逆に組み技や寝技の展開では弱点が見られたので、最悪組めば勝てるなとも思った。

ただ、山上選手との試合で打撃に変な自信をつけてしまった自分は、
今回もとりあえず打撃を試してみるか
と、あまり良くない逆張りで練習を開始した。


試合前の練習

変な逆張りをしつつも、周りの期待度から絶対に負けられないプレッシャーがあったので、練習は(当たり前だが)しっかりやりきった。
松原選手はストライカーだが、自分の方がリーチが長かったので遠いジャブとか当たるかなと思い結構練習した。
月曜〜土曜の普段の練習に加え、修行も兼ねて富士山に登ったので、富士登山について話そうと思う。


試合前の富士山登山

試合2週間前。
自分は3年くらい前からずっと富士山に登りたいが口癖だったが、試合との兼ね合いなどもあり中々行けていなかった。
そんな中、試合前のトレーニングに丁度良いと思い、登山予定日の5日前くらいにノリで後輩を誘ってみると行きたいですとの返事が。
とりあえず今週は怪我なく過ごそうと思い、週末の富士山登山を決意した。
とは言っても、自分の目的は富士山に登ることではなく試合に勝つことなので、土曜日の夜まで普通に練習があり、オフは日曜日のみ。
土曜日は朝レスリング、昼グラップリング、夜MMAと、5時間超にわたる3部練を終え、そのままオールで富士山に向かうこととなった。(今思うと舐めすぎてる)

とりあえず土曜の夜練終わりに車で富士山の近くまで行き、ネットカフェで2時間くらい仮眠。
その後富士山行きの始発のバスに乗り、富士山5号目へ到着した。
山にほとんど登ったことがなかったので正直舐めまくっており、
そのへんのおじいさんや女の人が登れるなら、俺なんて絶対余裕だな
と、余裕こきまくりだった。

服装については靴裏がペラペラになっているスニーカーで登ろうとしていたら、後輩からそれはヤバいですよと助言を貰い、さすがに登山靴を買った。笑

そんな感じでいざ富士山に登るぞとバスを降りると、天気は曇り。少し先も見えない最悪のコンディションだった。ついでに、自分の体調も連日の疲労で最悪だった。
それでも楽勝だろうと少し登ると、今度は雨が降ってきて、富士山の風の強さも相まって嵐みたいになった。
後々調べてみるとこの年のシーズン序盤は1日1人ペースで人が亡くなっており、めちゃくちゃ地獄のコンディションだったっぽい。(普段は1シーズンで数人しか亡くならないとのこと)

俺は試合前になんでこんな危険なことやってんだと後悔が頭によぎったが、途中でギブアップするのも癪なのでなんとか根性で山頂まで辿り着いた。(伝わらないと思うけど本当に死ぬかと思った)

試合前に試合より遥かにキツイ修行を終え、温泉に入りマッサージを受けたあとは、次の日の練習に備えてすぐに中津川へ帰った。

書こうと思えば永遠に書くことがあるが、自分の登山記録はぜんぜん需要ないと思うのでこの辺でやめておきます。

地獄の富士山



追い込み終了10秒前にまぶたをカット

富士山登山を終え、その後1週間普通に練習。
追い込み最終日の土曜日はGSB多治見でMMAスパーリングをした。
試合2週間前くらいになると怪我が怖くて中々激しい動きはできないが、その日はちょっと調子が良かったのか割と動いてた気がする。

そんな中でもとにかく怪我なく終えたい一心の中、時間も押してきてMMAスパーリングラスト1本。
確かいつも4分でスパーを回すが、タイマーが残り10秒を指す頃、ゴチャゴチャのスクランブルに。
スパーリング相手の腰骨かファールカップが目にあたり、まぶたをカットしてしまった。
幸い浅かったので特に問題なかったが、試合直前の練習には本当に気をつけようと改めて思った出来事だった。

浅かったので問題なし


いざ大阪へ、前日計量

試合が日曜日だったので金曜日は仕事を休みにし、金曜日の昼から大阪へ。
自分は今も変わらず計量前日入りして2泊するスタイル。
いつも水抜きでお世話になるアルゴの湯へ行き、岩盤浴などでのんびり体重を落とした。
アルゴの湯は絶妙にアクセスが悪く、いつも移動に苦労するのでそろそろ他の選択肢を探したい。
前日計量は特に面白い出来事はなく、無難に終了。

リカバリーも無難に終了し、そこそこ調子良く試合へ向かうこととなった。

試合当日

試合当日。バンテージやゴム手袋など試合に必要なものを購入して会場へ。
会場入りするまでは自信満々だったが悪い思い出がある会場ということで、会場に入って体を動かし始めると、自分がパンチを食らって失神してる姿がめちゃくちゃイメージできた。

プロデビュー以来、メンタルには絶対の自信があったが、大阪大会は入場曲なし、入場なし(リングサイドからさらっとケージに入る)という、結構メンタルが作り辛い感じということもあり
俺今日、負ける気がするな
と、アップ中に周りに話すくらいには結構悲観的になっていた。

岸田選手に負けた時と同じで自分がマットに倒れこんでいる感覚がリアルにイメージできたので、これから試合するの嫌だなぁと思いながらアップをした覚えがある。
打撃を少しでも長い時間経験しておきたいと思っていたが、当日の気分が乗らなかったこともあり最初からレスリングと寝技で無難に勝つプランに切り替えた。

そんなこんなで、あまり良くない状態で試合開始。
ケージインしても気分が乗らないかなと思ったが、思ったより気持ちが入っており、冷静に打撃が見えるし思いの外体も動いた。
向かい合ってみるとやっぱり打撃が当たる距離に入るには自分も被弾を覚悟しなければならないということで、それを避けて速攻タックルからの壁際でテイクダウン。
壁際の攻防は練習では危なくてできないけど、試合では使える技が結構たくさんある。

これも練習では使えない技

壁際では片足持てば十中八九テイクダウンできる自信があるので、かなり冷静になれる。
試合展開としてはひたすら自分がテイクダウンをしてバックコントロールする展開で判定3-0で勝利することができたが、松原選手のスマッシュ(アッパーとフックの中間)が結構嫌だった。

相手が踏み込んでパンチを打ってきた際にガードを固めて頭を下げる癖があり、それを狙ってのスマッシュ(アッパーだったかも)を打ってきたのかなと思う。試合中に相手のセコンドの指示を聞いていた限りでは、試合で気が付いたというより元々そういう作戦を練っていたのかなと思った。(PANCRASEの前田戦での打撃戦を参考にされた気がする)

効いたパンチは無かったものの、後から映像を見返すと被弾自体は何度かしていた。
技術的には、バックを取った後の極めがかなり甘く、極められるところで極めきれない課題が出てきたので、今後改善しなければというところ。
とはいえ、因縁の会場でなんとか勝利をあげることができ、ホッとしたのが1番だった。
応援団には塩試合と言われまくったけど。。

試合後はいつも通りご飯を食べて帰宅。
今回は食中毒になることなく、平和に中津川に帰ってくることができた。

ちなみに松原戦もMMAプラネットさんに記事書いてもらってます。


試合後のオファー

この試合の2日後、以前試合をしたとある選手からインスタのDMで試合の打診があった。(一応濁しておきます)
そのDMの内容としては
『海外の〇〇という団体でフライ級タイトルマッチの相手を探しているので、今井選手どうですか?』
とのことだった。
正直気持ちとしてはめちゃくちゃ出たかったが、既に次戦はGLADIATORに出場するという話があり、日程も1週間違いと完全に被ってしまっていたので、残念ながら断ることになってしまった。

提示された相手は戦績も良く、折角のチャンスだったが今回も逃すこととなった。
以前のRIZINといい、自分は本当にそういうところに縁がないとおもう。

そのため、次戦は既定路線通りに10月6日のGLADIATOR出場となった。

プロ12戦目 宮川日向戦へ続く。


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