「借りられる額」で家を買うと危険です|住宅ローンで後悔しないために、私が気をつけた10のこと
家を買うとき、多くの人が気にするのが住宅ローンです。
「毎月いくら払えばいいのか」
「いくらまで借りられるのか」
「変動金利と固定金利、どちらがいいのか」
住宅ローンを考えるとき、どうしても月々の返済額に目が行きます。
私自身、家を購入するときには住宅ローンについてかなり考えました。
そして今になって思うのが、
住宅ローンで一番大切なのは、「今払えるか」ではなく「将来も払い続けられるか」
ということです。
住宅ローンは数年で終わるものではありません。
35年、場合によってはそれ以上の長期間にわたって返済することになります。
その間には、
* 金利が上がる
* 収入が減る
* 転職する
* 子どもが生まれる
* 教育費が増える
* 病気やケガをする
* 家の修繕費が必要になる
など、さまざまなことが起こる可能性があります。
実際、国土交通省も2026年3月に住宅ローンの金利リスクについて注意喚起しています。
国土交通省によると、住宅ローン利用者の約8割が変動金利型を利用している状況で、政策金利の引き上げを背景に住宅ローン金利は上昇傾向にあります。
また、住宅価格の上昇などを背景に、35年を超える超長期ローンやペアローンの利用者も増えています。(国土交通省)
だからこそ、
「今の返済額なら払える」だけで住宅ローンを決めるのは危ない。
私はそう考えています。
そこで今回は、私が家を購入するときに特に注意した住宅ローンのポイントをまとめます。
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①「銀行が貸してくれる金額」と「無理なく返せる金額」は違う
住宅ローンを考えるとき、まず注意したいのがこれです。
「いくら借りられるか」ではなく、「いくらなら無理なく返せるか」
を考えること。
住宅ローンの審査に通ったからといって、
「この金額なら安心して生活できます」
という意味ではありません。
例えば、
「4,000万円まで借りられます」
と言われたとしても、
「じゃあ4,000万円の家を買おう」
と簡単に決めていいわけではありません。
国土交通省も、住宅ローンの審査に通ったことだけで「将来まで大丈夫」と判断するのは避けるよう注意を促しています。(国土交通省)
住宅を購入すると、住宅ローン以外にもお金がかかります。
* 固定資産税
* 火災保険・地震保険
* 修繕費
* 外構のメンテナンス
* 家具・家電
* エアコンなどの設備
* 子どもの教育費
* 車の維持費
などです。
マンションなら、
* 管理費
* 修繕積立金
* 駐車場代
などもあります。
つまり、
「住宅ローンを払ったあとに、いくら残るのか」
まで考える必要があります。
「借りられる金額」と「安心して返せる金額」は、同じではありません。
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②「今の家賃と同じ返済額だから大丈夫」は危険
住宅購入を検討していると、
「今の家賃と同じくらいの金額で家が買えます」
という話を聞くことがあります。
例えば、
家賃10万円
↓
住宅ローン10万円
だけを見れば、
「今と変わらないじゃん」
と思うかもしれません。
でも、持ち家になると家賃以外の費用が発生します。
代表的なのが固定資産税です。
さらに、家は時間が経てば劣化します。
外壁、屋根、給湯器、エアコン、設備など、将来的には修繕や交換が必要になる可能性があります。
だから、
「家賃と住宅ローンが同じ」だけでは、同じ負担とは言えません。
住宅ローンとは別に、
「毎年・毎月、家の維持費としていくら準備しておくのか」
まで考えておきたいところです。
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③ 変動金利は「今の金利」だけで判断しない
住宅ローンを検討するとき、特に気をつけたいのが変動金利です。
変動金利には、比較的低い金利で借りられるメリットがあります。
一方で、金利が上昇すれば返済負担が増える可能性があります。
国土交通省の資料によると、住宅ローン利用者の約8割が変動金利型を利用している状況です。
さらに、2026年3月時点の国土交通省の資料では、変動金利は上昇傾向にあり、「将来も上昇する前提で考える必要がある」とされています。(国土交通省)
だからこそ、
「今の金利が低いから、この返済額なら大丈夫」
ではなく、
「金利が上がったらどうなるか」
まで考えておくことが重要だと思います。
例えば、
「金利が1%上がったら?」
「2%上がったら?」
「その状態が続いても生活できる?」
といった具合です。
住宅ローンの金利上昇時には、商品によって返済額の見直しルールなどが異なります。
「5年ルール」や「125%ルール」がある商品でも、金利上昇の影響そのものがなくなるわけではありません。
返済額がすぐに増えない場合でも、利息の割合が増えて元金の減り方が遅くなる可能性があります。
そのため、
「5年ルールがあるから大丈夫」
と考えるのではなく、
「金利が上昇したとき、自分のローンはどうなるのか」
を金融機関に確認しておくことをおすすめします。
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④ 変動金利なら「何%まで上がっても大丈夫か」を考える
私なら、住宅ローンを組む前にここを確認します。
「金利が何%まで上がっても返済できるか?」
です。
例えば、
現在の返済額なら余裕がある。
でも、
金利が上昇して返済額が数万円増えたら生活が苦しくなる。
という状態なら、借入額そのものを考え直したほうがいいかもしれません。
住宅ローンは、
「金利が上がらなければ大丈夫」
ではなく、
「金利が上がっても家計が破綻しない」
くらいの余裕を持たせることが重要だと思います。
変動金利を選ぶなら、
「金利が上がったら困る」
ではなく、
「どこまで上がったら困るのか」
を数字で確認しておく。
これだけでも、住宅ローンの見え方はかなり変わると思います。
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⑤ 35年・50年ローンは「月々」だけで判断しない
最近は35年を超える長期の住宅ローンも増えています。
国土交通省も、35年を超える超長期の住宅ローンの利用者が増えているとしています。(国土交通省)
長期間にすることで、月々の返済額を抑えやすくなるメリットがあります。
ただし、
月々の返済額が安くなることと、総返済額が安くなることは別です。
返済期間が長くなれば、その分だけ利息を支払う期間も長くなります。
また、
「50年ローンなら月々払える」
と思っても、
「その年齢まで本当に返済を続けるのか?」
という問題もあります。
例えば、繰上返済をしない場合、
30歳で50年ローンを組めば完済は80歳。
40歳なら90歳です。
もちろん繰上返済などによって変わりますが、
退職後まで住宅ローンが残る計画になっていないか
は確認したほうがいいと思います。
月々の返済額を下げるために返済期間を延ばす場合は、
「毎月いくらになるか」
だけではなく、
「最終的にいくら返すことになるのか」
まで見ておきたいところです。
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⑥ ペアローンは「2人とも働き続ける」前提にしない
夫婦で住宅を購入する場合、ペアローンを検討することもあると思います。
夫婦それぞれが住宅ローンを組むことで、単独で借りるより大きな金額を借りられる場合があります。
ただし、ここで忘れてはいけないのが、
「2人の収入がずっと同じように続くとは限らない」
ということ。
例えば、
* 出産
* 育休
* 時短勤務
* 転職
* 病気やケガ
* 会社の業績悪化
* 退職
など、将来的に収入が変わる可能性はあります。
さらに、
「2人とも働けなくなったらどうなるか」
まで考えておく必要があります。
ペアローンそのものが悪いわけではありません。
問題なのは、
「今の2人の収入が続くことを前提に、借りられる限界まで借りる」
ことだと思います。
「2人で借りれば買える家」ではなく、
「どちらかの収入が一時的に減っても維持できる家」
という視点も大切です。
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⑦ 「資産を取り崩せば買える」も要注意
住宅購入では、
「頭金をもっと出せば、希望の家が買える」
というケースもあります。
もちろん、手元資金を住宅購入に使うこと自体が悪いわけではありません。
ただ、
家を買うために貯金をほとんど使い切ってしまう
のは注意が必要です。
家を買った直後には、
* 引っ越し
* 家具
* 家電
* カーテン
* エアコン
* 外構
* 税金
* 急な修理
など、想定外の支出が発生することがあります。
さらに、子どもがいる家庭なら教育費も必要です。
そのため、
「頭金をたくさん入れてローンを減らす」
だけではなく、
「家を買った後にも十分な現金を残せるか」
を考えることも重要です。
住宅購入では、
「いくら払えるか」だけでなく、「買った後にいくら残るか」
も考えておきたいところです。
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⑧ 住宅ローン以外の「諸費用」を忘れない
家の価格だけを見て、
「3,000万円なら買えそう」
と思っても、実際にはそれだけでは終わりません。
住宅購入では、
* 融資手数料
* 登記費用
* 印紙税
* 仲介手数料
* 火災保険
* 地震保険
* 引っ越し費用
* 家具・家電
など、さまざまな費用が発生します。
注文住宅なら、
* 外構
* 地盤改良
* 照明
* カーテン
* エアコン
* 付帯工事
などが追加になる場合もあります。
だから私は、
「家はいくら?」ではなく、「住み始めるまで全部でいくら?」
で考えるのが大切だと思っています。
「土地3,000万円」
「建物3,000万円」
だから、
「6,000万円の家」
と考えるだけではなく、
「実際に住み始めるまでに必要なお金は全部でいくらなのか」
まで確認しておきたいところです。
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⑨ 団信は「付いているか」だけでなく内容を見る
住宅ローンには、団体信用生命保険、いわゆる「団信」が付く商品があります。
死亡・高度障害だけでなく、がんや3大疾病などを保障する商品もあります。
ただし、
「団信が付いているから安心」
ではなく、
「何が保障されるのか」
を確認することが重要です。
例えば、
* 死亡時
* 高度障害時
* がん
* 3大疾病
* その他の疾病
など、保障内容は商品によって異なります。
さらに、
「がんと診断されたら保障されるのか」
「所定の状態になった場合に保障されるのか」
など、具体的な条件も確認しておきたいところです。
また、保障を手厚くすると金利が上乗せされる商品もあります。
そのため、
「金利が安い銀行」だけでなく、
金利+団信+手数料+保障内容
まで含めて比較したほうがいいと思います。
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⑩ 「金利が一番安い銀行」を選べばいいわけではない
住宅ローンを比較するとき、
「A銀行は0.○%」
「B銀行は0.○%」
と、金利だけを比べてしまいがちです。
もちろん金利は重要です。
でも、住宅ローンは金利だけで決めるものではありません。
確認したいのは、
* 金利
* 団信の内容
* 融資手数料
* 保証料
* 繰上返済手数料
* 返済期間
* 金利上昇時の仕組み
* その他の手数料
など。
最終的には、
「自分にとって総合的に条件が良い住宅ローンはどれか」
で比較したほうがいいと思います。
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私が住宅ローンで一番気をつけたいこと
ここまで色々書きましたが、私が一番大切だと思うのは、
「今払える金額」ではなく「何かあっても払い続けられる金額」で借りること
です。
例えば、
今は共働きで余裕がある。
今は金利が低い。
今は子どもにお金がかからない。
今は車のローンもない。
だから大丈夫。
と考えてしまうと危険です。
住宅ローンは何十年も続きます。
その間に、
「金利が上がる」
「収入が減る」
「子どもの教育費が増える」
「車を買い替える」
「家の修繕が必要になる」
など、いろいろなことが起こります。
だからこそ、
今の家計だけではなく、将来の家計まで考えて借入額を決める。
これが大切だと思います。
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私なら住宅ローンを組む前にこのチェックをする
最後に、私なら住宅ローンを組む前に次の項目を確認します。
金利
□ 変動金利か固定金利か
□ 金利上昇時の返済額
□ 金利が1%上がった場合
□ 金利が2%上がった場合
□ 金利上昇時の仕組み
借入額
□ 銀行が貸してくれる金額
□ 自分が無理なく返せる金額
□ ボーナス払いに頼りすぎていないか
□ 退職後まで返済が残らないか
□ 総返済額はいくらか
家の維持費
□ 固定資産税
□ 火災保険
□ 地震保険
□ 修繕費
□ 外壁・屋根
□ 給湯器・エアコンなどの交換費用
家族の変化
□ 出産
□ 育休
□ 時短勤務
□ 転職
□ 病気・ケガ
□ 収入減少
ペアローン
□ 片方の収入が減っても返済できるか
□ どちらかが働けなくなったらどうするか
□ 団信の保障範囲
□ それぞれのローンの内容
手元資金
□ 頭金を入れすぎていないか
□ 家を買った後も生活防衛資金を残せるか
□ 引っ越し・家具・家電費用を確保しているか
□ 急な修理費に対応できるか
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まとめ
家を買うときは、
「月々10万円なら払える」
だけで決めないほうがいいと思います。
住宅ローンは長期間続くからです。
今は余裕があっても、
金利が上がる。
収入が減る。
子どもの教育費が増える。
家の修繕費が必要になる。
そんなことが起きる可能性があります。
だからこそ、
「今払えるか」ではなく「将来も払い続けられるか」
を考える。
そして、
「銀行が貸してくれる金額」と「自分たちが無理なく返せる金額」は別
と考える。
特に変動金利を選ぶなら、
「金利が何%まで上がっても大丈夫なのか」
を一度試算してみることをおすすめします。
家は買って終わりではありません。
住宅ローンを払いながら、税金も払い、家も維持して、子どもを育てて、生活していかなければいけません。
「せっかく家を買ったのに、住宅ローンのせいで毎月ギリギリ」
という状態になってしまったら、何のために家を買ったのか分からなくなってしまいます。
少し良い家を買うことより、
買った後も無理なく暮らせること。
私は、そのほうが大切だと思っています。
家を買うときは、
「借りられる限界」ではなく「安心して返せる範囲」
で住宅ローンを考えてみてください。
最後に、私自身が一番伝えたいのはこれです。
住宅ローンは、「買える家」ではなく「買った後も無理なく暮らせる家」から逆算したほうがいい。
家は人生を豊かにするために買うもの。
住宅ローンのために、家を買った後の生活を苦しくする必要はありません。
