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#03びお子の自習大作戦(1)『ネオニコチノイド 静かな化学物質汚染』を読んだよ!

【これまでのあらすじ】
究極の塩むすびを作るはずが、「何でお米にこんなにたくさんの農薬が使われてるんだ?」という素朴な疑問に駆られて、いろんな人にその疑問をぶつけまくっているびお子。あいコープみやぎの鈴木さんは生産者との対話について教えてくれたし、農民連食品分析センターの八田さんは誰もが農薬を体内に取り込んでいる事実を教えてくれた。たまには自習もしなくちゃね……ということで、今回は、ちょうど2024年末に刊行された岩波ブックレットでネオニコチノイドのことを深掘りしてみる。

オーガニックくえすと第2回はこちら

ブックレットをゲットした(税別680えん!)


どうも。びお子です。

静かな汚染――ネオニコチノイド』で扱ってたし、鈴木さんの話にも八田さんの話にも出てきた、よく効いて長く効くという農薬の優等生ネオニコチノイドのこと、今回は本を読んで勉強してみる。岩波ブックレットって、ワンテーマを手短に説明してて、新書よりもさらにお手軽なのが便利ですよね。ニュースで話題になってる時事問題とかが「?」ってときに、学生の頃から、ちょこちょこお世話になってます。

で、今回もちょうどいいのが見つかった。『ネオニコチノイド 静かな化学物質汚染』って、何だかあの映像の続編みたいなタイトルですね。書いているのは映像にも出てた平久美子さん。この方は医学系の研究者で、2000年代くらいから環境中の農薬の人体影響のことを調査してるんだって。目次はこんな感じ。

ネオニコチノイドっていうのは、商品名でもないし、特定の物質の名前でもない。農薬でやっつけたい害虫を「どういう作用によって殺すか」にはいろんなバリエーションがあって、その作用によって農薬はグループごとに分類できるんだって。そのうちの一つが、ネオニコチノイド系といわれるグループ。この本では、それに分類される化学物質と、実際に販売されている農薬のおもな商品名を一覧表にして整理していた。ジノテフラン、チアメトキサムって、特別栽培米に使われてた農薬も、ネオニコチノイドに分類されていることがこの表で答え合わせできるね。

そのうえで、目次にあるとおり、そのネオニコチノイドがどんなふうに開発されて、環境や人間の健康にどういうモンダイを引き起こしているのか、どう対処したらいいのか、ということが書いてある本だよ。巻末には引用文献のリストがあるから、典拠にした論文(英語が多いけど)も参照可能。

「それ140字で説明してください」って、いや無理だし

何かの問題が明らかになった時って、いろいろ極端な反応が起こると思う。ましてSNS最強みたいな現代では、「〇〇は悪!」とか、「いやそうじゃなくて〇〇は悪と言う奴は情弱!!」とか、「情弱とか言ってる奴はヤバい陰謀論者!!!」とか、わかりやすく「お前はどっち側についてんの?」っていうレスバトルが応酬されたりするわけで。熟議より論破って、なんか不毛。

結局、問題の本質にたどり着くには、140字くらいで断言できるような情報はあまり意味がないんじゃないのって私は思う。まして話題が科学に関することであれば、せめて70ページ強のこのブックレットくらいの分量がないと、最低限の経緯が押さえられないと思った。それでもあえて自分で要約してみるとどうなるかというと――

これからどうする、びお子?

以上、びお子の雑な要約でした。

科学っていうのは身も蓋もなくて、ひたすら「事実」の世界だ。新しい発見があれば、古い知見は乗り越えられてく。実際に環境中で観察された生物への影響や、毒性に関する検証方法の精緻化によって、開発当初は便利で安全だったはずの化学物質が、実はそうではないことがわかってきたんだね。まさにそういう再評価の渦中にあるのが、ネオニコチノイドだということみたい。

しかし、その「事実」を現実の社会のなかでどう扱うか、というのは、またこれが難しいわけで。つまり、リスクが判明したとして、そのリスクとどう付き合うのかというのは、科学だけでは決められなくって、経済もそうだし、公共セクターの取るべき方策もそうだし、もっと広く言えば倫理的にはどうなんだろうとか、いろんな要素が絡んでくるわけだね。

この本の最終章のタイトルは「これからどうする?」だけど、さて、どうしよう。

著者の平さんがこの本の内容に基づいた講演をするみたいだから、いちどそれを聞いて、また考えてみるよ。

びお子の自習大作戦(2)「『ネオニコチノイド 静かな化学物質汚染』の著者に聞いてみよう! この農薬、どうして禁止にならないの?」へ続く

【チームびお子】
文:八木晴花 絵:まるなが
制作:アクト・ビヨンド・トラスト