泣く、怒る、興奮する。「感情コントロールができていない」と捉えるのはちょっと違うかも
こんにちは、sioです。
子育てしていると「感情コントロールができるように練習していきましょう」と目にしたり、耳にすることはありませんか?
園でお母さんと離れる時に泣いてしまう、
欲しいものが手に入らない時に、怒って暴れてしまう、
楽しいことがあるとつい興奮して、お母さんの言葉が全然耳に入らない。
でもそれは、本当に「感情コントロール」の問題なんでしょうか。
脳の中では何が起こっているでしょうか。
感覚は脳の「感覚野」と「扁桃体」へ
人間が目で見たり、耳で聞いたり、皮膚で感じたりした感覚の情報は、脳の「感覚野」に届きます。
その情報の中で「大きな音」「痛み」「お母さんの声」などの生きる上で必要な感覚は
「扁桃体」
という場所に送られます。

扁桃体は、感覚の情報に対して瞬時に「危険か安全か」「快か不快か」を判断します。
扁桃体は人間の原始的で本能的な脳なので、至極シンプルで極端なんですね。
「危険・不快」を判断すると、その感覚に対して攻撃・逃走・フリーズ(fight, flight, freeze)のいずれかの反応をするように命令が出ます。
「安全・快」を判断すると接近行動やリラックス行動を取ります。
太古の昔であればこの二択の情報だけで十分でも、
現代の社会では、状況判断や文脈の読み取り、より複雑な情報を処理する必要が出てきます。
その機能を担うのが
「前頭前野」
です。
情動を制御する前頭前野
前頭前野は、海馬にある「前も不安になったけど大丈夫だった」などの過去の記憶や経験を参照し、情動の制御をします。
扁桃体は原始的で本能的な脳と言いましたが、前頭前野は高次な、理性的な脳です。
前頭前野が状況判断や文脈の読み取りをして、扁桃体を落ち着かせてくれるおかげで適切な行動を計画できるんですね。
情動(emotion)とは
前頭前野の発達が不十分、ストレスや恐怖心で上手く機能できない、あるいは扁桃体が過敏に反応してしまっているなど、
扁桃体と前頭前野の関係が上手くいっていない時、扁桃体の興奮を鎮めることができず、適切な行動をとれないことがあります。
「危険・不快」を感じた時は、かんしゃくを起こす、物を投げる、泣き叫ぶ、逃げ出す、閉じこもる、など。
「安全・快」を感じた時は、やめられない、感情が昂りすぎて周りを見られない、無くなった時の反動で不安になりやすい、など。
一時的で急激な不安や恐怖、驚き、喜び、悲しみなどは感情ではなく「情動(emotion)」と呼ばれ、
脳の深い部分で危険を察知し、生命を守るための強い反応です。
つまり、自分の意思で「コントロール」できるものではなく、本能に基づいて身体が勝手に反応する生理的な反応なんです。
では、どう支援をしていくか
情動は自分の意思でコントロールできない。
えーって感じですよね。
だけど大人でも、
暗くて不気味な部屋で背中がゾクゾクする
嫌いな虫が現れて思わず叫んでしまう
大好きな推しのコンサートでドキドキを抑えきれない
なんてことがありますよね。
前頭前野の働きが発達の途中である子どもにとっては、大人よりももっと情動に支配されやすいんです。
「感情コントロールができていない」と考えると、どうしても「トレーニング」「教える」「出来るようになる」の方向に意識が向きがちです。
でも「本人もどうしようもなくて辛い」と捉えると、「支える」「助ける」「見守る」という視点が自然と生まれるような気がしています。
ではどう支援していけばいいのか、
次の記事に書いていきますね🙆🏻♀️
