1からの水理学(8)マニング式

「径深」はマニング式に大きくかかわっている大切な変数です。でも、そのイメージがいまいちはっきりしていません。そのことのための説明を用意しましたが、数値を使った計算例の紹介が多くなってしまいました。めんどうと思う人は、絵だけでもご覧ください。


👉Q1:のり弁のお話です。直径5cmの丸い海苔巻きをくずして、のり弁にすることにしました。ご飯の厚みは何センチになりますか?

👉A1(解答例):
今、海苔巻きの直径D =5.0cm (1)
海苔巻きの円周s =3.14x5 =15.7cm (2)
断面積A =3.14x2.5x2.5 =19.6cm² (3)
のり弁にしても断面積A[m²]と、海苔の幅s[m]は変わらないので、
∴ のり弁の厚みR = A÷s =19.6÷15.7 =1.26[cm] (4)

👉Q2:のり弁のお話です。高さH=4.0cm、幅B=4.9cmの長方形の海苔巻きをくずして、のり弁にすることにしました。ご飯の厚みは何センチになりますか?

👉A2(解答例):
上述の解答例A1を参考にすれば、
海苔巻き1周の長さ s =4.0+4.0+4.9+4.9 =17.8cm (6)
断面積 A = 4.0x4.9 =19.6 cm² (7)
∴ のり弁の厚み R = A÷s =19.6÷17.8 = 1.10[cm] (8)

👉Q3:のり弁のお話です。海苔の風味の強弱について、正しい話にチェックを入れてください。
□ご飯の量が同じ(AとLが同じ)で、四角い海苔巻きのほうがSが大きく海苔がたくさん要るので、四角い海苔巻きの方が海苔の風味が強い。
□四角い海苔巻きのほうがRが小さくライスと海苔との距離感が近いので、四角い海苔巻きの方が海苔の風味が強いでしょう。
□その他( )
👉A3(解答例):最初の2項目は正解です。

💡付記1:
円管の場合限定ですが、R[m] =D[m]÷4 (5)
((1),(4)式を比較してみてください)
水道管は全部が円管ですので、この(5)式が一般的な径深Rの定義式のように紹介される場合もあるでしょうから、要注意。
💡付記2:水理学では、ライス→水に置き換え、海苔面→摩擦面→潤辺を含む面(管壁の内側など、水に接している面)に置き換え、そして、ご飯の厚さRを径深と呼んで、基礎式に導入しています。径深Rは水と摩擦面との距離感の指標ですので、「径深Rが大きいほど摩擦の影響は小さく水は流れやすい」状況になってきます。長さsは潤辺長と言われています。
💡付記3:Rを用いた開水路の世界では、マニング式が有名です。

管水路の世界では有名なダルシー・ワイスバッハの式が有名です。

上の(9)と(10)式は実はほぼ同じです、もし指数の2/3が0.5であればですが。
💡付記4:図3に早く歩ける条件として「凹凸のない下り坂を足の長い人が歩く」と書きましたが、凹凸の大きさをn、下り坂のスロープの大きさを摩擦損失勾配Hf/L、足の長さをRで表したのがマニング式(またはダルシー・ワイズバッハの式)と例えて紹介しました。

