1からの水理学(7)水圧(縦)

この回の最後には、「浮力」の正体を描いてみましたよ、お楽しみに。
👉設問1:図1(右図)のように、ドラム缶が倒れて沈んでいると想定してください。ドラム缶の蓋と底は1.0[m]離れていると仮定してください。


👉Q1:
図1(左図)はドラム缶をフタのほうから見た図です。この図に、ドラム缶を上から押している水圧の矢印(青色)と、下から押している水圧の矢印(緑色)を書き足してください。矢印の長さは圧力水頭[m]の大きさに合わせてください。

👉A1(解答例):
矢印の先(赤色)は水圧の働く場所ですのでドラム缶に接しています。
水面からその場所までの垂直距離が圧力水頭Hp[m]になりますので、その場所の深さが矢印の長さになります。したがって、解答例は図3のようになります。


👉Q2:図3中、中央の青い矢印の長さをX[m]、中央の緑の矢印の長さをY[m]とすれば、それら2本の長さの差(=Y-X)は(□0.5[m] □1.0[m] □2.0[m])になります。
👉A2:図3から、青い矢印の先端が1.0[m]の深さなのでXは1.0[m]、緑の矢印の先端が2.0[m]の深さなのでYは2.0[m]です。したがって、(Y-X)は1.0[m](←ans.)であって、ドラム缶の直径[m]と同じになります。

👉Q3:ドラム缶に働く下からの水圧(緑色)の全圧[ton重]と、上からの水圧(青色)の全圧[ton重]との差について考えるために図4を用意しました。図4は図3と比べて緑色の矢印を水面までずらしただけです。このずらしは、前節(6)に書いた魔法の杖(箸立ての底)で緑色の矢印をトントンとたたいて赤い部分を横一列に水面の位置にそろえたことに相当します。その結果、図4で浮かび上がってくる青色と重なっていない緑色だけの部分(すなわち上下の圧力差)は、(□重力 □浮力 □重力と浮力の差)であると言えます。
👉A3(解答例):図4中、青色と重ならない緑色だけの部分には、丸い円が浮かび上がってきていますね?その円はドラム缶のフタと同じ形と大きさをしています。したがって、その面積は、3.14x0.5x0.5=0.79[㎡]になります。さらにドラム缶の長さ(奥行き)1.0[m]を乗じれば、青色と重ならない緑色だけの部分の体積は0.79[㎥]になります。すなわち、このドラム缶には下から上方向に0.79[ton重]の浮力(←ans.)が働いていると言えます。


💡雑感:言いたかったことは、「浮力の正体は上下方向の水圧の差なのですね」ということです。ネットでは「深いプールほど水圧も大きいので浮力が大きくなると思うのだけど、そうなっていないのはなぜ?」という質問に対して「ドラム缶の体積は変化しないからね」という説明を目にしました。確かにそうなのですが、ここでは「水深が深くなって上下の水圧とも同じだけ増えたので、結局、その差は(浅くても深くても)同じ」という説明になります。私たちはかつて、水圧より先に浮力について習った気がしますが、なぜそれができたのか不思議です。

