1からの水理学(10)ベンチュリー計

👉イントロ:
設計時の流量Qは、水面の高さなどの設計条件下で(例えばマニングの式で得られた流速vに断面積Aを乗じて)得られた推定値です。一方、管路が設置された後(例えば管路の末端で1秒間に出てくる水を容器で受けて)流量Qを計測する場合もあるでしょう。図1に書きましたが、それぞれの算出方法には出番となるべきタイミングがあるようです。不思議ですね。


👉例1:図2に(管の一部が細った)ベンチュリー計と(図中のhを読んで圧力水頭の差を知る)水銀マノメータが描かれています。点①の横断面積をA₁[㎡]が細くて、お腹が凹んだようになっています。

図2中、①、②付近のエネルギー式は以下の通りです。
Ht₁=(Q/A₁)²/(2g)+Hp₁=(Q/A₂)²/(2g)+Hp₂=Ht₂ (1)
全水頭₁=速度水頭₁+圧力水頭₁=速度水頭₂+圧力水頭₂=全水頭₂
流量の記号Qには場所①と②の違いは書かれていません(連続の条件が配慮されていますね)。さらに、水銀マノメータで補助的に2か所の圧力差[m]を測定できます。
圧力水頭の差=Hp₂[m]-Hp₁[m]=(13.6-1.0) × h[m] (2)
圧力水頭の差=圧力水頭₂-圧力水頭₁=データhから換算
今、A₁[㎡]、A₂[㎡]、測定値h[m]を数値化すれば、(1),(2)式から流量の測定値Q[㎥/s]を得るという仕掛けです。
図3に(一部が太った)管に水銀マノメータを2つ付けた図を描きました。
👉Q:図3では、2通りが予想されています。さて、理論的に適切な図はどちらでしょう?(□左の図、□右の図)

👉ANS(解答例):適切な図は(☑右の図)です。

👉雑感1:不思議なことに、何も計算しなくてもANSを得ます。例えば、「太い個所は流れが遅い→遅い所は圧力が大きい」という話が十分に納得して受け入れられているか(いないか)が正解への分かれ道かもです。
👉雑感2:今更ですが、最初の1章からここまでの話のあちこちは、『パズル 物理入門 楽しみながら学ぶために』(都築卓司著)ブルーバックス(講談社)を引用しています。ありがとうございました。
次の話題は、下記のリンク先をご参照ください。
