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【MYOG】山と道のバックパックを分解してみた!《前編》 #31

─はじめに─

11月が始まり、紅葉シーズンが到来してきますね。🍁 今年も残すところあと2か月。

1年前くらいから趣味のMYOGを始めて、これまでにサコッシュや財布などを作ってきました。MYOGの入門といえば、こういった小物アイテムが代表的で、MYOGを始めたばかりの人が作るアイテムにはちょうど良い難易度(難しすぎず簡単すぎないくらい)です。

パタンナー島村も多分に漏れず、今まで洋服しかパターンを作ってこなかった人間が1からギアを作るとたくさん失敗(次にどうすれば良いかという改良点などの気づき)が出来て、沢山の面白い刺激を受けることができました。


《今までのMYOG作品》

作り手の考え方なども併せて記述しているので良かった見てみて下さい✨

そして、ようやく次はバックパック製作。
MYOGのボス級とも言えるアイテムなので、失敗を重ねれば重ねるほどお金がかかってしまう。

サコッシュや財布作りも色んな材料を買って失敗を繰り返しているので、理想系が出来るまでに各アイテム10万以上どちらもかかっています…笑
(笑えない)
そして、バックパックも失敗することを新しい刺激として楽しむ所存ではありますが、どうにか15万以下くらいには抑えたいところ。

そこで今回は、バックパックの構造理解やガレージブランドの思想や歴史を事前にリサーチした上で製作に取り掛かろうと思います!まずは、山と道の代表的なアイテム【THREE】を分解してULバックパックの構造を紐解いていく!という内容の記事になります。

※前提として、製品を解体してそれらを模倣するという趣旨の元では行なっておりません。本記事はバックパックの構造理解と敬意を払いながら作り手の想いを巡り、学ばせてもらうことを目的にしています。


ウルトラライトという文化は、目的が明確化しており、人が自由で身軽に活動する為のミニマリズムの背景を持つ事から、今後より一層コモディティ化が顕著に進んでいくのではないかと考えています。MOYGの文化が生まれる背景には、自由に作りたいものを決めて自作するというものでしたが、合目的的に方法論が確立されるとデザインが収斂されるというジレンマを抱えています。

だからこそパタンナー島村は、1度体系や枠組みが作られるとそれに倣って通時的な生産活動が行われることに対する、ある種の逃げ口として自身のものづくりの体系化を確立させることが必要命題であると捉えています。そしてそれが自分のものづくりをする理由を考える上でも重要なキーワードとなってきます。

自身が描きたいものづくりの全体像を敷衍し、noteの作り手の視点というマガジンにてそれらを掲載しています。

まだまだ発展途上ではありますが、少しずつ思考の粒度が細かくなってきている実感があります。
第1章では哲学者カントの目的なき合目的性という概念を元に美しいという主観的な感覚に普遍妥当性を持たせることは可能なのかを考察しました。
第2章では、ロランバルトの種の断定という言葉を用いて元ネタのないものづくり(新しい言葉の生成過程と言葉の恣意性に着目し脱構築的な0→1のものづくりの在り方)を考察しました。

次に執筆する第3章は、さらに深層にある根源的なもの。人間は言葉を使って周囲を知覚する時、その言葉には音と意味の結びつきには恣意性があるということを第2章で見ていきました。それは、生存の為に作ってきた数々の約束事を多くの人々の間で信じて共有することで繁栄をしてきたとも言えます。

それらは偶像のような対象を作り上げ、価値体系を作る虚像から実像への移行。ある種信仰のようなカルト的熱狂をひとつの船に乗せて物語を紡ぐ方法。その物語を個別具体的に落とし込んで各人の記憶に残るような体験(ものづくり)へ昇華することが出来ないのか?

今はそんなことをぼんやりと考えています。哲学者ヘーゲルやジャンボードリヤールなどの書いた本などを元に作り上げていきます。


長くなりましたが、この3本柱をものづくりの体系化の土台とし、MYOGや自分が作りたい世界を書き記していきます。つまるところ自分は、物事を深く考え多層なモノづくりをして表現することや記憶に残る名作を作って未来に残すということに非常に価値を見出してます。(自身の原体験などはまた別のnoteで綴っていこうと思います)

これはエゴ以外のなにものでもない純粋な想いであって社会に向けて届けられる価値にはなり得ないかもしれません。だから自分は社会と接続する装置として物を作ります。他者に熱量を感じさせる価値ある物を生み出します。そしてプリミティブな生産活動の源泉が相対的に見えにくくなっているこの時代で自分を見失わない為に。

研ぎ澄ます eyes
聞き飽きたフレーズや
誰かのコピーじゃ満たされないんだよ
Spark 消えてくれ
また虎の威を借りて 吹いてくんだろ

UVERworld『激動』

だいぶ話が逸れてしまいましたが、自分の模倣に対する嫌悪が溢れてしまいました。模倣というのは、思想がないものづくりと同義です。しかし学ぶための構造理解には非常に有効なものになり得ます。
まずは、自分に実力や知識がないことを自覚して虎の威を借りていきましょう!誰かのコピーじゃ満たされなくなるまで刺激を取り込みましょう!世界を鮮明に覗けるように!

それでは行ってみましょう!🔥



─実際に解体してみた!─

今回実際にバラすバックパック【THREE】
数年愛用して、X-Pacの加水分解が起きています。ヒップベルトも片方取れてしまっています。

FRONT
BACK

各名称は山と道のHPを参照にしています。こういった分かりやすい図解と名称をしっかりと伝えるメーカーというのは、消費者の立場からするととても信頼感が持てますね!

※ただし、型紙(パターン)のパーツ名は記載がないので勝手に命名してひとつひとつ見ていこうと思います。

まずは、バックパックをひっくり返してパイピングを解いていきます。

FRONT
BACK
背面マット
ベルクロは13㎜使用していました
フラップ側がループ面(ふわふわ)で
下側がフック面(かたい)でした
運針は6〜7針/3㎝でした
糸の番手は30番手(地縫い•ステッチとも)

この縫製条件が効率(修理しやすさも兼ねる)と堅牢性のバランスが良いのだと思います。

本体上部のパイピング

このパイピングは本体上部のトップストラップがある箇所からパイピングをスタートして、パイピング付けを行っていました。こうする事で、作業する人がしやすい事はもちろん、パイピングが重なりステッチが2重になるのでトップストラップの補強にもなります。

山と道のサコッシュのパイピングの使い方も上手だなと思っていたのですが、こういった所にUL思考が散見されました。

本体上部のパイピングは折り返すだけのシンプルな作り端はヒートカットされてる(これは一般的な処理)

上部ファスナーの引き手テープがあるので
角出しも綺麗に行うことができます。
ノッチは3㎜くらい入っていた
縫い代ギリギリ

基本の縫い代は8㎜でした。仮止めステッチの箇所は4㎜で縫製していました。縫い代は少ない方が形状(特にカーブ形状)を綺麗に出せることや製品自体の軽量化にもつながります。

ノッチというのは、各パーツの縫い代を縫い合わせる時にズレないように入れる印のことなのですが、このノッチの位置が全体的に分かりやすい付け方でした。例えば、パイピングの端にノッチがくるようにしたりなど。こうすることでノッチが減らせるのと、パイピングの縫い代倒し方向が必然的に分かるというメリットもあります。

背面マットのポケットはナイロンリップストップが
使われていました。公式サイトを見ると
50D PC Coated Ripstop Nylon 69g/㎡
と記載ありました。
パイピングを外して本体上部と分けました
本体側面にテープが縫い付けられている
なんでだろう…?ここは分からなかった
本体側面も分けました
本当にかっこいいな!このバックパックは!

とりあえず前編はここまで!山と道【THREE】を5つのパーツに分解しました。次回以降はこの5つのパーツを細かく見ていきます。プラパーツやナイロンテープなどの附属品、用尺なども調べていきます。

本体背面にはショルダーストラップ(バックパック作りのめんどくさそうなところ)など色々と参考にできる部分があるので楽しみです!山と道のHPに載っている使い方と合わせて何故こういったディテールが採用しているかという意図も理解していきます。

①本体上部

②本体正面

③本体側面

④本体底面

⑤本体背面

─おわりに─

以前軽く見てみたことがあるのですが、YouTubeのバックパックの歴史も参考にして理解を深めていこうと思います!

何かを学ぶ時に今は何でもYouTubeで学ぶことができるので本当に良い時代ですね✨

12月末までに簡単な試作品を1つ作り上げることを目標にして進めていきます🔥以前に作ったサコッシュや財布や服などの印象に合うバックパックが出来るまでの道のりを是非お楽しみくださいませ!始まったばかりですがワクワクが止まりません…!!!!笑

👇の《後編》はコチラからどうぞ!

以下は作った作品集


おわり。


【MYOG進捗状況】
2025年11月⇒進捗率42%(4/10)
【note進捗状況】
2025年11月⇒進捗率31%(31/100)
これらの進捗は2027年4月までに達成する目標です🔥エイエイオー!
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ここまで読んで下さりありがとうございます。
noteの他にInstagramもやっています。こちらではアウトドアについて体系的に学ぶことができ、アウトドアの遊びがより楽しくなれるような発信をしていくので興味がある方は是非覗いてみてください😊

P.S. このnoteは基本的に自分が哲学本を読んだり、ものづくりをしていく中で面白いと思った内容を4000文字〜10000文字くらいの文章量にまとめています!
そして全て無料で公開しています!
ものづくりをしている方にとって何か学びになれば幸いです。シェアハピ!!!


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