【眠っている間には人生を進めれないので】─人生の沿革をガレージブランドから探してみる企画 #42
はじめに─
ジャンプ+で金曜連載で新しく始まった漫画
《にこにこ元気⭐︎ハッピーちゃん》のコメント欄が6000件以上と凄まじいことになっていた。
(他の人気作品は1000〜コメントくらいが多い)

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この漫画は社会人(主人公)が限界になりながらもがき苦しみ毎日を生き抜くことをギャグ漫画化した物語になっています。そしてこの主人公は、誰からも嫌われたくないと八方美人になりながら、自分を殺して動けずにいる姿に共感や悲哀のコメントで溢れていました。
この漫画の中にこんな一文があります。
「眠っている間に人生を進めよう」
面白い表現なのですが、実際にそれが起こりうることは100%ないからこそ主人公の絶望感がひしひしと伝わり、読者を抉る危険な漫画でした。
(良かったらぜひ読んでみて下さい。辛くて泣けます笑)
そもそも人生が進まないという表現は、自分の意志で選択することが出来ずに、日付だけが更新されて気付けば選択肢の中から選ばされるという状況下にあることなのだと思います。多角的な視点を持てば持つほど目先の利害ばかりに気を取られて動けないでいる場合は、やはり一度〈熱狂の追体験をして視野狭窄に陥る〉のが良いです。
ポジティブな意味でもネガティブな意味でもなく、色んなことがどうでも良くなるくらい没入できるから。
〈熱狂の追体験をして視野狭窄に陥る〉とは一体どういうことなのか?手順を追って説明します。
①自分が興味あるな、知りたいなというロールモデルを見つける。
②ロールモデルの感情の機微に触れる〈熱狂〉をメタ的に捉えてリサーチをしてみる。
③その中で何が感動したのか、ロールモデルの気持ちに想いを馳せて、彼らが今までしてきた事の集積と過程の変化をまとめる。
リサーチをして自分が価値を置く要素や自分の意志で人生を進めていける力を身に付けていくための行為が〈熱狂の追体験をして視野狭窄に陥る〉ことなのです。
だからこそ、この漫画の主人公にもぜひ読んで頂きたい!寝てても人生は前に進まねぇですヨ!!
さて自分の場合、ものづくりの体系化を深めていく為に、主にUL系ガレージブランドをロールモデルにしてリサーチをしていこうと思います。そして、この記事は《人生の沿革をガレージブランドから探してみる企画》というマガジンにて連載していきます。1話読み切りできる且つシリーズ形式で公開中です。
✅人生の沿革とは?
─日常生活をする上で何に重きを置いて、何を信じて、何を選択してきたのか。今までしてきた事の集積と過程の変化を人生の沿革と定義しています。
✅ガレージブランドとは?
─自宅や小さな工房(=ガレージ)から始まった少人数のブランドまたはメーカーのこと。
《第1章》
《第2章》
この記事はこんな人におすすめです!
●新しいことを始めたい!という方
●知らないことを学びたい!という方
●やりたいこと私もあるよ!という方
●MYOGをしている方
●モノづくりをしている方
この記事は第3章になります。3章からはガレージブランドを実際にリサーチをした内容をまとめていきます。具体的には、
ガレージブランドの沿革
作ってきたアイテム
作り手の生い立ちや考え
各SNSの発信内容
などを見ていき、その中で作り手が感動したことや感情が揺れ動く要素をピックアップしていきます。ただまとめるだけでは面白くないので、自分の今の考えや心境と重なりそうな部分も照らし合わせて書いていければなと思っております!
それではいってみましょう!🔥
ブランドについて─
今回リサーチしたブランドは
if you have(イフユーハブ)というガレージブランドになります。More with Less(少ないものでも多くを成す)というテーマでものづくりをしているUL系ブランド。(Moonlight Gearサイトより引用)
2014年から始まったこのブランドは山口貴史さん(当時31歳)という方が始めました。
ULカルチャーに影響を受けて、自身の興味や経験による研究開発の成果を製品にして発表しているとのこと。現在は、山口さんの暮らす北海道の環境に適した道具作りをされています。
代表的なアイテム─
if you haveといえば、真っ先に思い浮かぶのがバックパックのhagなのではないでしょうか?
山と道のULパッキングの実践編で初めて見たのですが、このバックパックのストレッチコードの使い方が独特でカラーリングがかっこよいなという第1印象でした。
このリサーチで調べていくと、やはりバックパックの商品ページが圧倒的に文章量があり製品に対する熱量が伝わってきました。開発期間は創業時の2014年〜2017年の3年という1番変化の多そうな時期にブランドのシグネチャーアイテムを生み出していました。
という事は、ブランドを始めた時には商品展開としてシグネチャーであるバックパックが無いという状態。始まりのアイテムはなんだろうと見ていくと、TiMNY(チムニー)というUL系のストーブ。しかもクラウドファンディングで始めたという中々珍しい始め方でした。
トレイルズというサイトのインタビューではこのように答えています。
「いま思うと、あそこで失敗すると大変だったなって思いますね。うまくいかなかったらその後どうするか全然考えていなかったんで(笑)。
(中略)
ラッキーだったのはクラウドファンディング自体のファンがいて、普通に売ってても買わないけど、あれでやってたから買ったっていう人が結構応援してくれたんです。
そういえば、一個目は川崎さん(日本のUL黎明期のキーパーソン川崎一氏のこと。TRAILSでは『土屋智哉のMeet The Hikers! ♯1』ゲストで登場しているので参照のこと)が買ってくれました(笑)。」
クラウドファンディングのサイトを見ていくと2009年くらいからMYOGを始めて、TiMNYの最初のモデルもこの年に作ったと記載していました。国内の工場を探して求めているクオリティが出せるのに5年ほどかかったようです。2009年だと当時26歳という年齢。その頃からものづくりをされていたのでしょうか?
作り手のルーツを見ていきましょう!
作り手のルーツ─
大学で建築科を専攻していて卒業後は、建築の設計事務所に就職とありました。ものづくりのジャンルが違いますが、《作ること》に関わる仕事をされていました。設計事務所では3年働いた後にシナジェティクス研究所(後で説明します)で働くことになります。
24歳(働き始めて2年くらい?)から都会的な生活が無味乾燥としたものに見えて、当時登ったアルプスの稜線での景色を見た時、自然の壮大さに感動したとあります。
そして当時の心境もトレイルズのインタビューで述べられていました。
建築の表面的なデザインに興味がなくなって、もうちょっと根源的な構造とかに興味が移っていた時期だったんです。
会社でやっていたのが商業建築で、結婚式場とか、飲食店とか、本当に表面的なデザインばかりやっていたんで。
思わず
「分かる…分かるぞ…」と共感しました。
時代の急速な流れを常に汲み取りつつ、市場から求められる物をやっていくと自分の表現したいことから乖離してしまうという現象は、ものづくりをする人なら感じることがあるのではないでしょうか。重なる所のベン図を作れると良いのだけれど、それには圧倒的な時間とスキルが必要なのかもしれない。だったらマスに受け入れられて手っ取り早く正解が出せそうなものだけを作り続けようか。そんな考えがチラつく。
そういう考えや違和感は仕事に慣れてきた頃に余裕が出てきて、その違和感の正体を言語化した時に、現状と理想の乖離に苦しむのかもしれない。
仕事をしていく中で山口さんはデザインすることについて、そうした根源的な構造とは何か?という疑問が生まれたのだろうと感じました。
そこで出会うのが
《シナジェティクス》なのです。
シナジェティクス(synergetics)とは、バックミンスター・フラーが提唱した独自の概念であり、学問体系である。
主にシナジー幾何学とも訳される幾何学的なアプローチで、この宇宙(自然科学や人文学、果ては人類や自然、宇宙まで人間が知覚しうる全てを具象から抽象、ミクロからマクロまで)の構成原理であるシナジーを包括的に理解しようとする学問。
つまり、自然の原理や構造を幾何学モデルによって解明しようとする学問らしい。そして、バックミンスター•フラーはシナジェティクスやテンセグリティ(張力と圧縮力のバランスによって構造が安定するシステムのこと)という独自の概念を生み出した現代のレオナルドダヴィンチとも称される凄い方らしい。(知らなかった)
テンセグリティという言葉は、欲しいインテリアがあったので知っていましたが、ルーツを辿ると人類と地球の調和を説いた思想家の言葉だったのです。ちなみに欲しいインテリアはこれ👇
(余談すぎてすみません)
話を戻すと、山口さんが追求したかった根源的な構造をバックミンスター•フラーが提唱した自然の原理を解明しようと試みるシナジェティクスを学んでそれを活かしたものづくりがしたかったのではないでしょうか?
インタビューの中で出てくるシナジェティクス話の時に作り手(山口さん)の没入感と熱狂さが記事から伝わりました。
梶川さんとフラーの共著である
『宇宙エコロジー』(美術出版社)っていう本は今まで読んだ本の中でも一番衝撃を受けました
と書かれているので、購入して読んでみようと思います。だいぶプレミアがついているのだけれど
このシナジェティクスの言葉は
《調和した部分どうしが全体を支えている》
とも表現出来そうです。
if you haveのテーマでもある、More with Less(少ないものでも多くを成す)と似た意味合いがあるなと思います。
例えば
3+3ではなく、3×3のように
掛け算を具体的に表した空間モデル=シナジェティクスモデルとしてデザインすることで、深いものづくりをしようと試みたのかもしれません。

小さな1つの部分だけでは、構造として安定しないが、調和のとれた部分同士が結合することで、全体としての安定したものが生まれる。
といったデザインを世の中に生み出したかったのではと推察します。
沿革まとめ─
最後にSNS発信•商品展開数などについて見ていこうと思います。
ここは調べた内容を簡単にまとめて見ました。
✅運用しているSNS
①Instagram(投稿数421)
②facebook
✅現行の商品展開数:21
《PACKS 全4種類》
•バックパック4種類
《CLOTHING 全7種類》
•ジャケット1種類
•パンツ4種類
•ショーツ2種類
《ACCESSORIES 全10種類》
•帽子3種類
•バックパックアクセサリー2種類
•サコッシュ1種類
•財布3種類
•手拭い1種類
✅取扱店:14
そして、Instagramで調べた商品や出来事を簡単に時系列にしてみました。
《沿革》
・スペクトラ系の生地で鞘をMYOG(2014)
・財布MYOG(2015)
・シェラカップ(パウンドカップ?)
・スタッフサック(2015)
・アルコールストーブ(2015)
・MT.FABsにて財布の取り扱い(2015)
・ペグサック(2015)
・インサレーションソックス
プリマロフトゴールドをMYOG(2015)
・ナップサック(2015)
・とろ火化オプションパーツsimmer(2016)
・ディスクストーブ(2016)
・オフグリ2015年~
・はじめての外部メディア(2016)
・バックパックhag(2017)
・ショルダーボトルポケット(2017)
・デイバックエブリデイ(2021)
・BUSY PANTS(2023)
・Octa Pants(2023)
・ショーツ(2024)
・CAP HAT(2024)
・デイバックエブリデイBIG(2024)
・大地の再生講座(2024)
・スノー用バックパック(2024)
・ Octa Jacket(2025)
・ビックサコッシュ(2025)
《参考にしたサイト》
おわり。
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【MYOG進捗状況】
2026年1月⇒進捗率44%(4/10)
【note進捗状況】
2026年1月⇒進捗率42%(42/100)
これらの進捗は2027年4月までに達成する目標です🔥エイエイオー!
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