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重度腰部脊柱管狭窄症のしびれがADLを制限する

参考文献

Ishizuka D, Nozaki S, Minezaki H, Ota T, Asakawa Y. Impairment in Activities of Daily Living and Related Factors in Older Adults with Severe Lumbar Spinal Stenosis before Hospitalization. Ann Geriatr Med Res. 2025;29(1):83-90. doi:10.4235/agmr.24.0128.

とりあえず内容を知りたい方はここ(論文の要約)

目的

手術を予定している重度腰部脊柱管狭窄症(LSS)高齢患者の入院前の生活状況を把握し、日常生活動作(ADL)障害に関連する因子を明らかにすることを目的としています。

方法

対象は、手術を予定している65歳以上の地域在住LSS患者261名です。
ADL障害の評価にはOswestry Disability Index(ODI)を、生活範囲の評価にはLife-Space Assessment(LSA)を用いました。
そのほか、疼痛、しびれ、連続歩行距離、健康関連QOL、転倒自己効力感、社会的孤立の程度を調査し、多重ロジスティック回帰分析にてADL障害に関連する因子を検討しました。

結果

ADL障害の有無によって、身体・精神機能、生活圏、転倒自己効力感に有意な差が認められました。
ODIの項目別では、特に疼痛の強さ、歩行、立位、社会生活において強い障害がみられました。
また、ADL障害は自宅外や近隣への外出頻度の減少と有意に関連していました。
関連因子の解析の結果、しびれの程度がADL障害と有意に関連していることが示されました。

結論

LSS高齢者のADL障害を予測・把握する上で、しびれの程度を評価することは非常に重要です。
入院前から患者の生活状況やしびれの影響を詳細に評価し、適切な介入を行うことがADL障害の悪化予防につながります。

ポイントと感想

年齢よりも疾患特異的症状

一般的に高齢者のADL障害や活動量低下は、フレイルなど加齢に伴う身体機能の低下が主な要因となることが多いですが、この研究ではADL障害の有無において年齢による有意差は認められませんでした。
これは、腰部脊柱管狭窄症の症状そのものが与える影響が、加齢による変化より強いことを示唆しています。

ある程度若年で活動的だった人も、一気に活動量が低下する可能性がありますね。

しびれが生活圏を狭め、社会参加を阻害する

この研究では、疼痛だけでなくしびれがADL障害の主要な関連因子として抽出されています。
しびれは歩行や立位保持の能力を低下させ、結果として自宅外への外出頻度を減少させます。
結果として社会生活における役割に影響を及ぼします。

痛みや痺れの軽減を目的とした介入を最優先で行っても良さそうですね。

ただ、保存療法ではある程度で限界が来ると思います。
保存療法が長期になると、活動量の低下から、筋力の低下などが進みやすいと思います。
すんなり痛みや痺れが取れれば良いのですが、何年も前から痛みが強く、運動療法でも取れきれない時、なるべく早く手術の選択をすることが重要となりそうです。

ではでは。

#整形外科 #理学療法士 #リハビリテーション

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