慢性腰痛に徒手療法×PNE×動機づけ
参考文献
Kasimis K, Apostolou T, Kallistratos I, Lytras D, Iakovidis P. Effects of Manual Therapy Plus Pain Neuroscience Education with Integrated Motivational Interviewing in Individuals with Chronic Non-Specific Low Back Pain: A Randomized Clinical Trial Study. Medicina (Kaunas). 2024 Mar 29;60(4):556. doi:10.3390/medicina60040556.
慢性非特異的腰痛患者における手技療法と疼痛神経科学教育および統合動機づけ面接の効果:ランダム化臨床試験
とりあえず内容を知りたい方はここ(論文の要約)
この研究は、慢性非特異的腰痛(CNLBP)患者60名を対象に、3つの介入方法の効果を比較したランダム化臨床試験です。
3つの介入方法とは
徒手療法+疼痛神経科学教育(PNE)+統合型動機づけ面接(MI)の併用群
徒手療法のみの群
自宅運動のみを行う対照群
痛み(NPRS)、障害度(RMDQ)、圧痛閾値(PPT)、運動恐怖(TSK)、破局的思考(PCS)、背部機能(BPS)を評価項目とし、介入4週目と6か月後の変化を見ています。
結果、併用群は全評価指標で最も大きな改善を示し、しかもその効果は6ヶ月後まで持続しました。
徒手療法単独でも短期的な効果は認められましたが、長期的には有意差は持続しませんでした。
PNEと統合MIの追加が、痛みの再認識や行動変容を促した可能性があります。
ポイントと感想
痛みの再教育と対話による腰痛管理
疼痛の定義が近年改変され、心理、認知的な因子の重要性が再認識されています。
しかし、なんとなく痛みに対するそれらの要素を改善させることが重要とわかりつつも、そこへ介入することを優先させるべきか、どういう効果があるかは不明のままでした。
今回の研究では、痛みの再教育や動機づけを対話で行うことで、徒手療法などで痛みを悪化させない予防的な効果がある可能性が示されています。
一度良くなっても、再発してしまう方は、一度教育的な視点を持つ必要があります。
具体的な教育内容は論文内に示されていますので参考にしてみてください。
徒手療法の限界と併用の可能性
徒手療法単独の群でも、短期的にはTSKやPCSのスコアが改善されています。
限界としては、改善した状態をどこまで持続できるかです。
病院へ通い続けてもらうことも重要ですが、自分で再発の予防ができることがベストです。
構造的なアプローチと心理社会的アプローチの融合が求められるてきました。
臨床応用を目指して
何個か論文を読むと、教育的な観点の重要性がわかってきましたが、その内容に関するゴールドスタンダードが明確になっていません。
今後の研究に期待ですね。
ではでは。
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