胸腰筋膜リリースは単発で効果があるのか?
参考文献
Paulo LR, Lacerda ACR, Martins FLM, Fernandes JSC, Vieira LS, Guimarães CQ, Ballesteros SSG, Anjos MTSD, Tavares PA, Fonseca SFD, Oliveira MX, Bernardo-Filho M, Sá-Caputo DDC, Mendonça VA, Taiar R. Can a Single Trial of a Thoracolumbar Myofascial Release Technique Reduce Pain and Disability in Chronic Low Back Pain? A Randomized Balanced Crossover Study. J Clin Med. 2021;10(9):2006. doi:10.3390/jcm10092006.
胸腰筋膜リリース法の単回試験は慢性腰痛の痛みと障害を軽減できるか?ランダム化バランスクロスオーバー試験
とりあえず内容を知りたい方はここ(論文の要約)
この研究は、慢性腰痛(CLBP)患者に対する胸腰筋膜リリース法の単回施術の効果を検証したランダム化バランスクロスオーバー試験です。
対象は18歳以上の41名で、実験群(筋膜リリース)、プラセボ群(偽介入)、対照群(無介入)の3群に割り付けられました。
評価指標には、数値的疼痛評価尺度(NPRS)、圧痛閾値(PPT)、オスウェストリ障害指数(ODI)を使用しています。
結果として、いずれの評価指標においても統計的に有意な差は認められず、単回の筋膜リリースでは慢性腰痛に対する即時的な効果は確認されませんでした。
研究者らは、治療の頻度・期間・適用範囲の違いが、過去の研究と比較して影響している可能性を指摘し、長期的かつ多角的な研究の必要性を強調しています。
ポイントと感想
単回施術での筋膜リリースは効果がないか
筋膜リリースは、特に最近よく耳にしますね。
具体的な方法や手技はよくわかりませんが、臨床でもしばしば導入されている方もいるのではないでしょうか。
この研究では、一度の施術だけでは効果が見られなかったという結果となっています。
そこが、慢性疼痛の難しいところかと思います。
心理・社会的要因も含めた多因子が絡み合って長期化している可能性がありますので、構造的な変化や筋膜の状態の変化だけでは難しい可能性がありますね。
では、筋膜リリースは効果がないのか
この研究では、筋膜リリースを5分間、1部位のみに適用しています。
これに対して、過去の研究では複数部位に40分間×複数回の施術を行い、一定の効果が認められていたとのことです。
どのように、どの頻度でどのくらい行うか。
そこ次第では効果を得られる可能性がありますね。
逆に、そこまでこだわって介入を行なっていく必要があります。
ではでは。
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