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ルーマニアンデッドリフトの筋活動と可動域

参考文献

McCurdy, Kevin W., & Koldenhoven, Rachel M. Comparison of Muscle Activation and Range of Motion between the Traditional and Landmine Romanian Deadlift. International Journal of Strength and Conditioning. 2025; 5. doi:10.47206/ijsc.v5i1.370.

トラディショナル・ルーマニアンデッドリフトとランドマイン・ルーマニアンデッドリフトにおける筋肉活性と可動域の比較


とりあえず内容を知りたい方はここ(論文の要約)

目的

この研究の目的は、ルーマニアンデッドリフト(TRDL)と、バーの一端を固定して行うランドマイン・ルーマニアンデッドリフト(LRDL)において、体幹、上半身、下半身の筋活性レベル、および体幹と股関節の可動域にどのような違いがあるかを明らかにすることです。

方法

6ヶ月以上のレジスタンストレーニング経験を有する男女16名(男性9名、女性7名、平均年齢23.2歳)を対象としました。
被験者はそれぞれの種目で8RM(最大反復回数8回)の負荷を用い、3レップの動作を実施しました。
表面筋電図(EMG)を用いて僧帽筋中部、広背筋、脊柱起立筋、大殿筋、大腿二頭筋の活動を測定し、慣性計測ユニット(IMU)を用いて股関節および腰椎の可動域を分析しました。

結果

降ろす動作および挙げる動作のいずれにおいても、分析したすべての筋肉群においてTRDLとLRDLの間で有意な筋電図(EMG)の差は認められませんでした。
また、股関節の最大屈曲角度や腰椎の動作についても、両エクササイズ間で統計的な有意差は見られませんでした。

結論

同じ相対強度(8RM)で実施した場合、TRDLとLRDLは体幹、上半身、下半身の筋肉群に対して同程度の刺激を提供することが示されました。
両種目は筋活性や可動域の観点から互換性のあるトレーニング手段であると結論付けられました。


ポイントと感想

相対強度の重要性

TRDLとLRDLという構造的に異なる種目を比較しながらも、筋活動に差が出ませんでした。
LRDLはバーの一端が固定されているため、前後方向の支持基底面が広く、TRDLよりも安定性が高いという特徴があります。
通常、安定性が高い種目ほど高重量を扱える傾向にありますが、今回の実験では絶対的な重量に大きな差はなく、どちらも8RMという相対的な負荷を揃えていました。

今回の結果は、安定性の高いランドマイン形式を採用しても、適切な負荷設定(RM設定)さえなされていれば、標的とする脊柱起立筋やハムストリングス、大殿筋に対してTRDLと同等の筋力トレーニング効果を期待できることを裏付けています。

LRDLの活用メリット

この研究では可動域に有意差は出ませんでしたが、これは実験的制限があったためと考察されています。
LRDLの重心の取り易さには注目です。
LRDLは斜め前方に支点があるため、後方へ股関節を突き出す「ヒップヒンジ」の動作中にバランスを崩しにくく、初心者にとって理想的なフォームを習得しやすい構造になっています。

腰部への負担を減らしつつ股関節伸筋群を強化したい場合、まずは安定性の高いLRDLで「重心を後ろに引き込み、股関節を深く折り畳む」感覚を養うことが有効かもしれません。

ではでは。

#整形外科 #理学療法士 #リハビリテーション

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