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痛みと自律神経ー痛みは心でも感じるー

参考文献

Hohenschurz-Schmidt DJら(2020)
Linking Pain Sensation to the Autonomic Nervous System: The Role of the Anterior Cingulate and Periaqueductal Gray Resting-State Networks Frontiers in Neuroscience, 14:147. doi:10.3389/fnins.2020.00147

痛覚と自律神経系の関連:前帯状皮質と中脳水道周囲灰白質安静時ネットワークの役割


とりあえず内容を知りたい方はここ(論文の要約)

この研究では、「痛み」と「自律神経(とくに心拍変動)」がどのように脳内で関係しているのかを、fMRIと心拍変動(HRV)を使って調べました。

21名の健常者に対し、冷たい刺激(2℃)による持続的な痛みを与え、そのときの脳の活動とHRVの変化を記録。特に、背側前部帯状回(dACC)と中脳水道周囲灰白質(PAG)という、痛みと自律神経のどちらにも関わる脳部位のネットワークに注目しました。

結果として、心拍変動の特定成分(LF-HRV)が高い人ほど痛みを「感じにくい」傾向にあり、脳内のPAGネットワークとの結びつきが強いことが分かりました。


ポイントと感想

HRV(心拍変動)と痛みの感じ方はつながっている

低周波数成分のHRV(LF-HRV)は、主に交感神経と血圧調節反射を表すとされます。本研究ではこのLF-HRVが高い(自律神経が安定している)人ほど、冷刺激による痛みの自己評価が低い傾向にありました。痛みに対しても冷静に反応できる可能性があるということでしょうか。

背外側前頭前野とPAGのつながり

PAGは、痛みを抑制する下行性抑制系の中枢とされます。
今回の研究では、PAGと背外側前頭前野(dlPFC)や島皮質との結びつきがLF-HRVと関連して強くなっていました。

dlPFCなどは、注意制御や情動処理に関わる領域です。
つまり、「痛みをどう認識するか」と「自律神経の状態」とが関連している可能性が示唆されます。

また、dACCも、痛みに対する注意や評価に関わります。dACCとPAGの連携がHRVと結びついており、自律神経が痛みの知覚に与える影響を間接的に支えていると考えられます。

痛みの考え方を整理しないといけないですね

この研究は、痛みという体験がただの神経信号ではなく、心の状態によって大きく変わることを示しています。自律神経との連携という視点は、今後の痛みケアにとって非常に重要になると感じました。

ではでは。

#理学療法士 #整形外科 #自律神経 #痛み

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