筋トレ効果の違いと中断の影響
参考文献
Filho MM, et al. Effects of Different Types of Resistance Training and Detraining on Functional Capacity, Muscle Strength, and Power in Older Women: A Randomized Controlled Study. J Strength Cond Res. 2022;36(4):984-990. doi:10.1519/JSC.0000000000004245.
高齢女性における異なる種類のレジスタンストレーニングおよびディトレーニング(トレーニングの中断)が、機能的能力、筋力、およびパワーに及ぼす影響:ランダム化比較試験
とりあえず内容を知りたい方はここ(論文の要約)
目的
高齢女性を対象に、20週間にわたる4種類の異なるレジスタンストレーニング(筋持久力、パワー、絶対筋力、伝統的筋力トレーニング)と、その後の4週間のトレーニング中断が、筋力、パワー、および機能的能力に及ぼす影響を比較することを目的としています。
方法
身体的に自立した60~75歳の未経験女性95名を、筋持久力群(SET)、パワートレーニング群(PWT)、絶対筋力群(AST)、伝統的トレーニング群(TRT)、および対照群(CG)の5群にランダムに割り当てました。
週2回、計20週間のトレーニングを実施し、その前後および4週間のトレーニング中断後に、10RMテスト(筋力)、垂直跳び・メディシンボール投げ(パワー)、シニア・フィットネス・テスト(機能的能力)を評価しました。
結果
20週間のトレーニング後、すべての実験群において筋力、上下肢のパワー、および機能的能力(30秒アームカール、30秒椅子立ち上がり、8フィート・アップアンドゴー、6分間歩行、下肢の柔軟性)が有意に改善しました。
特に絶対筋力群とパワー群は、他の群よりも筋力の向上が顕著でした。
4週間の中断後、すべての群で評価数値は有意に低下しましたが、機能的能力についてはトレーニング開始前の水準よりも高い状態が維持されていました。
結論
高齢女性において、いずれのレジスタンストレーニングも身体機能の向上に有効ですが、特に強度や速度を重視したプログラムが筋力やパワーの向上に寄与します。
また、短期間の中断で効果は減衰するため、長期的な継続が重要であるものの、一時的な中断がすべての効果を消失させるわけではないことが示されました。
ポイントと感想
負荷量と速度の選択肢:高齢者における「最適」とは
この研究では、低強度高回数の「筋持久力」から、高強度低回数の「絶対筋力」、さらには動作速度を重視した「パワー」まで、どの手法を用いても高齢女性の機能的能力(歩行や立ち上がりなど)が改善した結果となっています。
リスク管理の観点から低負荷・高回数を選択することが多いと思います。
結果としては「絶対筋力(AST)」や「パワートレーニング(PWT)」の方が、筋力向上においてより高いアドバンテージを示しています。
加齢に伴い萎縮しやすい速筋線維への刺激や、運動単位の動員・同期といった神経系の適応が、高負荷や高速度のトレーニングによって効率よく促された結果と考えられます。
適切な運動方法の選択が求められます。
ディトレーニングの減衰 vs 蓄積
4週間の中断で有意な能力低下が認められています。
せっかく獲得した能力が、活動性の低下によって速やかに失われることを示唆しています。
日常的に起こりうる中断が身体機能に与える影響は無視できません。
ただ、中断後もベースラインよりは高い数値を維持しています。
すべてが無駄になるというわけではありません。
毎日継続するのが理想ですが、多少できなくても、そこまで大きく落ち込まなくて良いと思います。
ではでは。
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