疼痛神経科学教育を慢性疼痛の理学療法に組み入れましょう
参考文献
Sánchez-Robalino A, Sinchi-Sinchi H, Ramírez A. Effectiveness of Pain Neuroscience Education in Physical Therapy: A Systematic Review and Meta-Analysis. Brain Sci. 2025 Jun 18;15(6):658. doi:10.3390/brainsci15060658.
理学療法における疼痛神経科学教育の有効性:系統的レビューとメタアナリシス
とりあえず内容を知りたい方はここ(論文の要約)
この研究は、疼痛神経科学教育(Pain Neuroscience Education:PNE)が、理学療法と組み合わさることで、慢性疼痛患者の疼痛軽減や機能改善にどのような効果をもたらすかを検証したシステマティックレビューとメタアナリシスです。
CochraneやPubMedなど複数のデータベースから厳選された19件のRCTを分析対象としています。
結果として、PNEを取り入れた介入群では、平均疼痛スコアが5.89から3.03に有意に低下しています。
また、身体的機能にも改善がみられたそうです。
障害レベルの改善効果は、疼痛軽減よりも長期にわたって持続する傾向も示唆されています。
研究ごとの文化的背景や方法論の異質性から、結果の解釈には一定の注意が必要です。
今後は、標準化された介入法の開発とその検証が求められています。
ポイントと感想
教育が痛みの知覚にどう作用するのか?
疼痛神経科学教育(PNE)についていくつか論文を読んでみましたが、
痛みの仕組みを患者自身が理解できる
痛みに対する誤解や恐怖を軽減する
この辺りがキーとなっていそうです。
我々セラピストは、オンハンドでの技術に加え、痛みなどに関する教育を行うことが重要となってきていると思います。
患者の疼痛に対する認識が変化し、実際の痛みの強度も下がるための、いいアクセルを踏めるといいですね。
どの様にPNEを組み入れるか
理学療法介入の限られた時間の中で、どのようにPNEを組み込むか。どのような工夫が可能でしょうか。
運動前の5分を使って、痛みは脳がつくり出す現象であることを簡単に伝える。
動作時の痛みに対して、これは危険信号ではなく、脳が敏感になっている状態である場合もあると説明する。
簡単な図や資料を使って、痛みに関する理解を促す。
小さな積み重ねですが、患者の痛みに対する恐怖回避思考を和らげ、運動への参加意欲にも良い影響を与えそうですね。
ではでは。
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