見出し画像

[EXCEL] 日付けは定規、時間はバネ 世界一わかりやすい?シリアル値の解説

目次 >

【まとめ】
エクセルでは「日付」や「時間」は、セルに表示されているものではなく、連続した数値(シリアル値)として管理されます。
シリアル値は「1日=1目盛り」の物差し、時間は「1日(24時間)=1巻き」のバネをイメージすると理解しやすいでしょう(バネ1巻=定規1目盛り)。


【説明】 
Excelの日付や時間の計算でこまったことありませんか?
24時間以上の経過時間の計算や表示が出来ない、経過年数や年齢が出せないなど・・・。
こうしたトラブルの原因は、Excelが 日付と時間を「シリアル値(連続する数値)」で管理している ことにあります。

エクセル関連サイトには、「日時はシリアル値です」的な説明はあるものの、多くは、そこで終わっています。
「日時はシリアル値」とだけ言われても、なんだかわかりません。よね?
これが、日付や時間の扱いで躓(つまづ)く原因かもしれません。

でも、「日付は定規」「時間はバネ」 と考えると、 Excel の内部の仕組みが一瞬で理解できます。

画像:Copilot

この記事では、専門用語を使わずに、 Excel が日付と時間をどう扱っているか を“世界一わかりやすく”説明します。


そもそも、シリアル値とは?(ざっくり説明)

 シリアル(serial)とは「連続」を意味します。
「シリーズ」も同じ語源。
 
従って、シリアル値は「連続した数値」の意味。
限定品や高級時計の裏にある「シリアル・ナンバー(通し番号)」も同じようなものです。「123/999」みたいな刻印です。
これは「999個生産したうちの123番目のもの」という意味。
当然、番号は「001」から始まり、「999」まで続きます。
 
*食べるシリアル (Cereal)は「穀物」の意味なので、別物です。


エクセルでは、なぜ「日時はシリアル値」といわれるか?


日付は「定規」:1日が1目盛りの長~い定規

エクセルでは「日時はシリアル値」で管理されています。
具体的には、1900年1月1日を「1」として扱い、以降、1日ごとに、2,3,4と数値が増えていきます(そのため、1900年1月1日より前の日付は扱えません)。

【 日付の定規 】
1900/1/1   1900/1/2                 2026/6/8
──┼────────┼──── ・・・ ───┼───→(未来へ)
    [1]                   [2]                          [46181]
(1日目)           (2日目)                     (46181日目)
└── 1目盛り ──┘ = 1日

・1900/1/1 ⇒ 1
・1900/1/2 ⇒ 2
・1900/1/3 ⇒ 3

この数字は、増えていくだけ。
 1日ごとに目盛りが1つ進むだけのシンプルな仕組みです。
1日が1目盛りの果てしなく長い定規をイメージしてください。

本記事は、2026年に書いていますので、定規の目盛りもかなり進んできています。

2026年6月8日は、「46181」。
「0」は「1900年1月1日の前日」ですが、1900年1月0日という実在しない日付で表され、2026年6月8日は、その日から「46181」日目、というなります。


日付とシリアル値が逆の方が分かりやすいでしょうか?


シリアル値は人間には通じない

ただし、日付を「46181」と表示しても、人間には、いつのことだか分かりません。
なので、エクセルが「これは日付だな」と判断すれば、日付の形式として表示します。
6/8 と入力すれば、日付と判断して「6月8日」とセルに表示します。

ちなみに、「定規」の終わりは不明ですが、かなり長いようです。
実務上、終わりまで使うことはないでしょう(天文学ならある?)


エクセルも間違える

人間が日付を入力したつもりでも、エクセルが勝手に「単なる数値」と判断して、数値で表示される場合もあります。

今日の日付のはずが、いきなり4万台の数値が出てびっくり、なんてこともあります。

そんな時は、慌てず、以下の方法で日付形式に直します。
・他に日付表示のセルがある場合:そのセルをコピー ⇒ Alt⇒E⇒S⇒Tで「書式」のみ貼り付け
・西暦の場合:Ctrl+Shift+3
・和暦の場合:「セルの書式設定」(Ctrl+1)で修正(詳細はこちらの記事をどうぞ
*日付をシリアル値(数値)にする:Ctrl+Shift+^


同じ日付を、色んな形式で表示できる

ある日付(年月日)に該当するシリアル値は1つだけです。
日付けが西暦でも和暦でも、シリアル値は同じ。
逆に言えば、同じシリアル値であれば、それを和暦で西暦でも、どちらにも自由に表示することが出来ます。
「年月日」 でなく「月日」でも構いません。

日付けの元のシリアル値は全て同じです


曜日も表示できる

シリアル値は「曜日」でも表示できます。
ある「年月日」に該当する曜日は1つだけ(当たり前)。
そのため、日付から自動で曜日を表示することが出来ます。
「曜日だけ」でも「日付と曜日」の両方の表示も可能です。

上の画像に曜日を追加してあります

これらの表示は「セルの書式設定」(Ctrl+1)から行います(詳しくはこちらの記事をどうぞ)。

ここまでが、日付とシリアル値の関係についての説明です。
では、なぜエクセルでは日付をシリアル値(数値)で扱うのでしょうか?


日付を数値扱いすることで計算が可能になる

シリアル値とは、結局、数値です。
今日の日付のシリアル値に1を足せば、明日の日付になります。
今日の日付から365を引けば、前年同日の日付となります(平年の場合)。
 
数値だからこそ、日付を数式(計算式)で扱うことができるのです。
これが、日付をシリアル値(数値)で扱う「理由」です。

ただし、1か月は30日ばかりではなく、1か年は365日ばかりではないのがん面倒なところ。
そのため、目的の日付を出すには、特定の関数を使って出すパターンが多くなります。
 
日付(主には年数)の計算については、これまでも記事にしてきていますので、そちらをどうぞ。
[EXCEL] 年月日と時間の計算 公務員に必要なエクセルのスキル ~集計~

 


 ここまでが日付の説明。 
ここからは「時間」の説明です。
 

1日は、EXCELでは「1.0」

 日付が1日増えると、シリアル値も「1」増えます。
1日は24時間ですから、24時間が「1」ということになります。
「24が1?」と思わないでください。
エクセルでは「1日」を「1」として、つまり「24時間」を「1」として扱っている、ということです。
 

時間は24時間で1巻するバネ

24時間(1日)経つと、日付は1日増えます。
 
例えるなら、24時間で1周りする「バネ」。
バネは1周すると同じ場所に戻りますが、1つ横へずれています。
この1周が24時間なのです。

1周すると1階上に行く「らせん階段」をイメージしてもいいでしょう(1フロアが1日)。

 
では、1日が24時間なら、1日の半分は?
そう、0.5です。
 
エクセルでは、時刻は時間を24で割った数値(シリアル値)として扱われます。

1日は24時間ですから、最大でも1(24/24=1)。
通常は小数点以下の数値となります。
朝6時なら 6/24=1/4=0.25
昼の12時なら、12/24=0.5
夜の9時(21時)なら 21/24=0.875

きっちり割り切れない時刻も多くあります。
その場合は、エクセルの内部で適切な時刻に処理されています。
*「秒」も同じように扱われますが説明は省略します。

 
「○月○日 ○時○分」という場合は、日付の「シリアル値」+「時刻のシリア値」で扱われます。
小数点以上が「日付」となり、小数点以下が「時刻」として扱われます。


ただし、「○月○日」がない場合は、単に小数点以下(1未満)の数値として扱われます。
 
「時刻(時間)」も「シリアル値」=「数値」なので、「時刻(時間)」同士を足したり引いたりすることで計算が可能になります。


以下、時間計算についての記事です。
日付と時間のトラブルレスキュー


代表的なものは以下をどうぞ。

24時間以上を表示する方法


時刻は24時間で1周します(24時間表の場合)。
従って、通常は24時間以上の表記はできませんが、表示形式を変えることで24時間以上の表記が可能になります(24時間以上の表記は、通常は「時刻」ではなく、「時間(合計時間、累積経過時間)」等として扱われます)。

くわしくはこちらをどうぞ。
[EXCEL] 24時間以上の時間が表示できない!原因と 表示形式([h]:mm)で正しく表示する方法 ~プチトラブルレスキュー
https://note.com/oyakusho/n/ncddcd8ad7603

関連記事
日付けをまたぐ経過時間の出し方
24時間以上の経過時間の出し方




時間×単価がおかしくなる原因と対策

給与計算等で、時間×単価では、結果がおかしい、と慌てる場合がありますが、この原因も「シリアル値」になります。
詳しくは以下の記事をどうぞ。
【Excel実務】時間 × 単価の結果がおかしい? 時間×24×単価 で解決(生成AI用プロンプト付き) ~入力と集計の実践トラブルレスキュー~

 


 
 
 以上、日付と時間とシリアル値についての説明でした。

「定規の1cm=バネの1巻き」
ミリ単位の目盛りは無視してください

シリアル値のたとえとして、日付けは定規、時間はバネ、という説明は判りやすかったでしょうか?

 
 

いいなと思ったら応援しよう!