インデックス投資だけで資産形成していて感じた違和感|#21(第1章)
インデックス投資は順調に進んでいました。
世界経済インデックスファンドへの積立は続き、資産は少しずつ、しかし確実に増えていきました。
それに加えて、前回お話しした持株会の制度もあり、結果として資産は着実に積み上がっていきます。
振り返ると、この頃は資産形成という意味では、とても順調な時期だったと思います。
エクセルでシミュレーションしていた通り、時間とともに資産は積み上がっていきました。
将来のお金に対する不安も、以前と比べるとかなり小さくなっていたと思います。
時期としては、2019年ごろだったと思います。
ただ、その一方で、あることにも気づき始めていました。
この資産は、インカムを生まないということです。
もちろん、資産は増えています。
評価額も順調に右肩上がりでした。
しかし普段の生活は、何も変わりません。
積み立てたお金は将来のために増えているだけで、日々の生活の中では、その恩恵を感じる場面はほとんどありませんでした。
ある意味では、大きな貯金が増えていくのと似た状態だったのかもしれません。
そしてもう一つ、頭の中に浮かび始めていた疑問がありました。
この積立投資は、いつまで続ければいいのだろう。
資産が増えていくにつれて、「お金に困らない生活ができればいい」という最初の考え方にも、少し変化が出てきていました。
もしこの資産がもっと早く大きくなったらどうだろう。
そう考えるようになっていたのです。
つまり、できるだけ早く仕事を辞めて、自由に暮らすことはできないだろうかという発想でした。
今でこそFIREという言葉がありますが、当時はまだそれほど一般的ではありませんでした。
少なくとも私は、その言葉をはっきりと意識していたわけではなかったと思います。
ただ、資産が増えていく過程で、自然とそういう生活への憧れが強くなっていたのは確かでした。
ただ、そのためにはいくつかの問題があることにも気づいていました。
一つは、資産を取り崩して生活していくという考え方です。
インデックス投資は資産を増やすことには向いていますが、生活費を生み出す仕組みではありません。
将来的には資産を取り崩して生活していくことになります。
ただ、資産を取り崩しながら生活するという方法が、自分にはうまくできるのだろうかという不安もありました。
もう一つの問題は、時間です。
インデックス投資は確かに資産を増やしてくれます。
しかし、本当に大きく資産が増えるのはかなり先の未来でした。
このまま積立投資を続けていけば、資産はきっと増えていく。
ただ、それは数十年単位の話です。
資産は増えている。
投資もうまくいっている。
それでも、どこかでこう感じていました。
このままで、本当にいいのだろうか。
このときの私は、まだその答えを持っていませんでした。
次回(第22話)は、資産を取り崩して生活するという考え方について書きたいと思います。
インデックス投資を続ける中で感じていた不安と、将来の生活をどう支えていくのかという現実について、改めて考えることになります。
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