FIRE生活は静かに始まった──最終出社日のリアル|#66(第4章)
ここから第4章に入ります。
第3章までは、不動産投資や債券投資を通じて「仕組み収入を作るまでの過程」について書いてきました。
そして、その仕組みが整い、私は会社員を卒業し、FIRE生活に入りました。
ここからは、その後の“リアル”について書いていきます。
実際にFIRE生活を始めてみて、何が変わったのか。
そして、何が変わらなかったのか。
自由な時間、収入の安定、そしてその裏側にあった違和感や不安。
日々の何気ない出来事の中で感じたことを、できるだけそのままの形でお伝えしていきたいと思います。
ここからの内容は、いわゆるノウハウというよりも、実際に体験して初めて見えてきたことばかりです。
これからFIREを目指す方にとっては、一つの参考として。
すでに資産形成に取り組んでいる方にとっては、少し先の未来として。
そんなイメージで読んでいただけると嬉しいです。
ーー退職日は2026年3月31日(火)。
ただ、有休がかなり残っていたため、すべて消化することにして、実質的な最終出社日は約1か月半前の2月16日(月)でした。
振り返ってみると、この「実質最終日」という曖昧さが、そのままFIRE生活の始まり方を象徴していた気がします。
何か大きな区切りがあるわけではなく、気づいたら終わっていた。そんな感覚でした。
当時は、ほぼテレワークでしたが、直近は月曜日だけ出社していました。
そして、たまたま最終出社日がその月曜日でした。
朝、いつも通り出社して、まず最初にやったのは退職のメールを書くことでした。
少し時間をかけて文章を整えて、送信ボタンを押した瞬間。
「会社員のミッション、華麗に完了!」
そう思ったのですが、特に大きな感情の動きはなく、どちらかというとメール本文みんなに見られるの、ちょっと恥ずかしいな的な感じでした。
メールを送り終わったあと、お菓子を配りながら、同じ部門のメンバーに挨拶をして回りました。
フロアの人数は300〜400人ほどとかなり多く、顔見知りもいれば、あまり話したことのない人もたくさんいます。
「なんで辞めるんですか?」
そう聞かれるたびに、
「資産形成が完成したので、労働から卒業します(笑)」
と、その人その人に合わせて、少し冗談っぽく話していたのを覚えています。
気づけば、その日はずっと挨拶しながら誰かと話していました。
普段はそこまで会話する機会のなかったメンバーとも、この日ばかりは自然と会話が生まれていて、不思議と新鮮な感覚でした。
何かきっかけがないと、人ってなかなか雑談しないものなんだな、と感じた瞬間でもありました。
会社や仕事が嫌いになったわけではありません。
むしろ、自分の中で資産形成が一区切りついたからこそ、前向きに決断できた退職でした。
だからこそ、終始とても穏やかな、円満な一日だったと思います。
昼休みを過ぎても、午後になっても、ずっと誰かと話していて、気づけば退社時間ギリギリの17時45分。
最後まで雑談に花が咲いていました。
また、その日、雑談しながら久しぶりにFacebookを開いて、20〜30人ほど友達追加もしました。
昔のつながりを少しずつ取り戻していくような、不思議な感覚でした。
(このあと、元々Facebookで繋がっていた友達から久しぶりの再会と飲み会ラッシュにつながっていくのですがw、それはまた別の話で。)
会社の貸与PCと貸与携帯は、最後にヘルプデスクへ返却しました。
当たり前のように使っていたものですが、あらためて振り返ると、テレワークという恵まれた環境もそうですが、毎度、新しいデバイスを当たり前のように提供してもらい、贅沢に働いていたんだなと実感しました。
その後は、思いつきで集まったメンバー、昔、同じ部署だったメンバーとで、そのまま飲みに行きました。
特別な会ではなかったのに、なぜかとても楽しくて、幸せな時間だったのを覚えています。
帰り道、久しぶりに地下鉄に乗りました。
テレワークになってからほとんど使わなくなっていた路線でしたが、「もうこの駅からは頻繁に乗ることはないかもしれない」と思うと、少しだけ寂しさもありました。
こうして最終出社日は終わりました。
ただ、不思議なことに、「明日からFIREだ」という強い実感はありませんでした。
翌朝、いつものように目が覚めて、貸与携帯でSlackをチェックして、PCの電源を入れる。
……はずでした。
でも、そこに携帯もPCもありません。
その瞬間、ようやく少しだけ実感が湧きました。
同時に、解放されたような感覚と、ほんの少しの寂しさもありました。
ーーそして、もうひとつ思い出したことがあります。
最終出社日にフロアで挨拶をしていたとき、隣のチームのメンバーからこう言われました。
「資産形成の話、noteに書いたら読みますので教えてください」
その一言が、なぜか心に残っていました。
その一言がきっかけで、私はnoteでこの連載を書き始めました。
こうして振り返ってみると、FIREは特別な瞬間から始まるものではありませんでした。
何か大きなイベントがあるわけでもなく、気づいたら日常が変わっていた。
それが、私にとってのFIRE生活の始まりでした。
次回(第67話)は、テレワーク中心だった働き方から、完全に仕事がなくなったとき、日常はどう変わるのか。「働いていた状態」と「働いていない状態」の違いについて、実際の感覚をもとにお話しします。
※この連載は100話まで続く予定です。参考になったら「❤️スキ」や「👤フォロー」をして、続きを読んでいただけると励みになります。
📌今回の内容を踏まえて、皆さんはどちらの感覚に近いですか?
A:会社を辞める日は、もっと特別な一日になると思う
B:意外とあっさりと終わるものだと思う
どちらに近いか、理由もあればぜひコメントで教えてください。(コメントには必ずご返信させていただきます)
今後の発信や資産形成の参考にさせていただきます。
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