なぜこの銀行を選んだのか?有価証券担保ローンの最適解|#49(第3章)
第48話で、有価証券担保ローンという仕組みを理解し、債券と組み合わせることで「資産を売らずに活かす」という発想が見えてきました。
ここから次に考えるべきは、とてもシンプルでした。
どこの金融機関を使うのか。
有価証券担保ローンは、どこでも同じ条件で使えるわけではありません。金利や担保評価、使い勝手などは金融機関ごとに異なります。
つまり、どこを選ぶかによって、この仕組みの使いやすさは大きく変わってきます。
そこでまずは、情報を整理することから始めました。
このときに役立ったのが、やはり元証券マンのYouTubeでした。
有価証券担保ローンを扱っている国内の金融機関について、一覧で非常に分かりやすくまとめられていたのです。
正直に言って、ここまで整理されている情報は、他では見たことがありませんでした。
複数の金融機関を比較する際、本来であれば一つひとつ調べていく必要がありますが、その動画を見れば全体像が一目で把握できました。
そのおかげで、自分が検討すべき選択肢はすぐに絞ることができました。
そして、その中で私が利用でき、かつ最も条件が良いと感じたのが、野村信託銀行でした。
特に大きかったのは、金利です。
2025年の春頃の時点で、野村信託銀行の有価証券担保ローンの金利はおよそ1.8%でした。これは、自分が調べた中では最も低い水準でした。
ちなみに、その後の金利上昇もあり、2026年4月時点では2.15%程度まで上がっていますが、それでも他と比較すると十分に低い水準だと感じています。
この「金利の低さ」は、この仕組みを使う上で非常に重要なポイントです。
なぜなら、借りた資金にも当然コストがかかるため、そのコストと、債券から得られる利回りとの差が、そのまま収益に影響してくるからです。
この差がしっかり取れるかどうかで、戦略として成立するかどうかが決まります。
その意味でも、野村信託銀行の条件は、自分の考えている投資と非常に相性が良いと感じました。
さらにもう一つ、自分にとって大きかったのが、「既に環境が整っていた」という点です。
有価証券担保ローンでは、担保にする金融資産を特定の証券口座で保有している必要があります。
野村信託銀行の場合、野村證券の口座で保有している資産を担保にすることができます。
ここで思い出したのが、以前の第20話でお話しした、会社の持株会のことでした。
当時、自分の会社の持株会は野村證券が指定されており、その流れで野村證券の口座をすでに保有していました。
つまり、新たに口座を開設する必要もなく、すでにそのまま使える状態だったのです。
この点も、非常に大きなメリットでした。
もしこれが別の証券会社であれば、口座の開設や資産の移管など、余計な手間が発生していたはずです。
そうした手間がなく、自然な流れでこの仕組みに入っていける。
この「スムーズさ」は、実際に動くうえでかなり重要だと感じました。
こうして整理してみると、自分の中では答えはほぼ決まっていました。
金利が低い。
担保評価の条件も良い。
そして、すでに口座も持っている。
これらが揃っている以上、あえて別の選択肢を取る理由はありませんでした。
そして同時に、次の流れも自然と見えてきました。
野村證券で債券を購入する。
その債券を担保に、野村信託銀行で資金を借りる。
そして、その資金を使って、さらに債券を購入する。
一つひとつの要素が、無理なくつながっていく感覚がありました。
特別なことをしているわけではない。
ただ、既にある仕組みを組み合わせているだけ。
それでも、その組み合わせによって、資産の使い方が大きく変わる可能性を感じていました。
ここまで来て、自分の中ではほぼ迷いはなくなっていました。
あとは、この流れをどう実行していくか。
その具体的な設計を考える段階に入っていきます。
次回(第50話)は、債券を購入し、有価証券担保ローンで資金を借り、さらに債券を積み上げていくという全体の流れと、そのときの考え方について整理していきます。
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