金融業界で芽生えた投資への興味|#8(第1章)
社会人5年目の終わりごろ。貯金が500万円を超えたことで、私は初めて「次はどうするのか」を考えるようになりました。
これまでの私は、「お金を貯める」ことに集中してきました。仕組みをつくり、毎年100万円を積み上げる。それは予定どおり進み、自分なりの達成感もありました。
しかし同時に、こうも感じていました。
通帳の数字を眺めているだけで、本当にいいのだろうか。
きっかけのひとつは、職場環境でした。
私は新卒で大手信販会社に入社し、その後カード会社へ転職しました。どちらも金融業界です。日々、クレジットカードやローン、金融商品の仕組みに触れながら働く中で、「お金の流れ」や「資産運用」という言葉が自然と身近なものになっていきました。
当時、私はカード会社本社のシステム部門に配属されていました。
この部署はとにかく忙しい部署でした。まだ残業時間の上限が厳しく管理される時代ではなく、月の残業時間が100時間を超えることも珍しくありませんでした。
金融機関のシステムは、24時間365日リアルタイムで稼働する前提のものが多く、万が一システム事故(不具合)が発生すれば、深夜でも休日でも対応が必要になります。実際、土日返上で復旧作業にあたることもありました。
生活は、会社と自宅の往復。疲れて寝るだけの日々。
ただ、その分、残業代はしっかり支給されていました。手取りは以前の倍近くになり、気づけば通帳の残高は想像以上のペースで増えていました。
周囲から見れば「稼いでいる」と思われていたかもしれません。しかし実態は、忙しすぎてお金を使う時間がない生活でした。
ちょうどその頃、世の中では株式市場の話題が盛んに取り上げられていました。リーマンショック直前の時期で、株価の動きや企業の話題がニュースで頻繁に流れていたのを覚えています。
職場の先輩や取引先からも、「株をやっている」「この銘柄が伸びそうだ」といった話を耳にする機会が増えていました。
「株を持っていれば資産が増えるらしい」
その程度の認識ではありましたが、確実に意識の中に「投資」という選択肢が入り始めていました。
とはいえ、私はまだ投資の知識はほとんどありません。ギャンブルのようにお金を増やすことには興味がありませんでした。
しかし、少し調べてみると、株式投資もやり方次第では堅実な資産形成の手段になり得ることが分かってきます。
「まずは勉強してみよう」
そう思った私は、仕事終わりや休日のわずかな時間を使って本屋に通い、株式投資や資産運用に関する書籍や雑誌を少しずつ揃え始めました。
まだ、このときは実際に投資をしていたわけではありません。
けれど確実に、「貯める」から「増やす」へと、私の意識は動き始めていました。
次回(第9話)は、投資初心者だった私が、実際にどのように情報を集め、株の世界をのぞき込んでいったのかをお話しします。本屋通いの日々と、最初に感じた戸惑いについて振り返ります。
📝皆さんの資産形成の取り組みや考え方も、ぜひお気軽にコメントで教えてください。
(コメントには必ずご返信させていただきます)
この連載は100話まで続きます。参考になったら「❤️スキ」や「👤フォロー」をして、続きを読んでいただけると励みになります。
■運営者(ユウナ)について
このnoteでは「資産形成」をテーマに執筆をしています。以下の別アカウントでは、『水曜どうでしょう』を通して、人や人生の面白さについて考える文章を書いています。
いいなと思ったら応援しよう!
この連載は、実体験を無料で共有することをコンセプトにしています。
もし少しでも参考になったり、面白いと感じていただけたら、「❤️スキ」や「👤フォロー」で応援していただけると励みになります。