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二次元の地平線 弐

記憶のない主人公は、豪雨の中で覚醒する。手には刃物、目の前には血に染まった白い衣服の人物。その場を逃げ出し、橋の下で息を整えるも、自分の名前すら思い出せない。手がかりを求めて戻ると、倒れていた人物も刃物も消えていた。混乱と不安の中、真相を探ろうとする――。

壱のあらすじ


そうだ!きっと夢に違いない。さっきまで橋の下で横になっていたし…
そう思ったが、雨水により薄まってはいるが衣服や腕に付着した血のようなものを目の当たりにすると現実に引き戻された。それに未だ自分の名前すらも思い出せないでいた。

もう一度周辺を調べてみたが、倒れていた人物はもちろんのこと右手に握っていた刃物も出血の痕跡も残っていなかった。

わかることが何一つない。
息はしているが、自分はこの世に存在しているのだろうかという疑問が不意に湧いてきた。土手の方を見上げると犬の散歩をする女性が視界に入った。

他人の存在を感じると少しの安心感と共に不安もどっと押し寄せてきたが、何もわからないことだらけであることを打開する何かを求めて好奇心が疼き始めた。

土手の方に向かって歩き始めると濡れている衣服がやけに重く感じた。

丁度土手を登り始めた時に部活の学生と思われる集団が目の前を走り去っていった。走り去った学生たちから視線を移すと右手の方からウォーキングをする初老の夫婦らしい二人が歩いてきた。きっと仲の良い夫婦なんだろう。楽しそうに会話しながらゆっくりとすれ違った。

遠くの方からジョギングをする女性が走ってきた。ダイエットの為だろうか。私のことなど気にせず、かすめるようにすれ違った。

どういうことだろう。そんなもんかとも思いながら、誰一人私のことを気にかけるそぶりを見せなかったことにハッとした。

私はやはりこの世に存在していないのだろうか。もしそうなら今までの出来事は別に不思議な出来事ではないように思えて仕方なかった。

そうすると私はこの地でさまよい続けている成仏できない霊なのだろうか。
それならばそれで何も気に病むことはないなと半ば諦めというか、開き直る気持ちになり、何だかホッとした。ふと土手から見下ろした道路の先に全身黒をまとった人物がこちらを凝視しているような気がした。距離が離れているため表情ははっきりとわからないが、こちらを注視しているようにしか見えなかった。後ろを振り返っても私以外誰もいなかったからだ。

何とも言えない違和感が私を襲ってきた。



二次元の地平線 参

では 素敵な1日を✨

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いつもありがとうございます。


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