見出し画像

日本の育児が孤独すぎる件について、小児の理学療法士が本気で考えた。

こんにちは。
私は小児の理学療法士をしているアラサーです。

育児って、孤独ですよね。
いや、孤独という言葉では足りないかもしれないです。
朝から晩まで誰かのために動いている。
ずっと誰かと一緒にいる。
なのに、孤独です。
この矛盾、育児をしたことがある人なら、
たぶんわかると思います。

昔の育児と今の育児は、構造が全然違います
少し前の時代、育児は「村」でするものでした。
近所のおばさんが子どもを見てくれる。
祖父母が同じ屋根の下にいる。
隣の家のお母さんと情報を交換する。
子どもは家の外を自由に走り回る。
育児は、コミュニティ全体でするものでした。
でも今は違います。
核家族化が進み、
地域のつながりが薄れ、
共働きが増え、
引っ越しで実家から離れ、
育児は「家庭の中だけ」でするものになりました。
親2人、場合によっては1人で、
24時間365日、回し続けます。
この構造の変化が、
育児の孤独感の正体だと思っています。

孤独な育児が生み出すもの
小児の理学療法士として、
育児に悩む親御さんと関わっていると、
ある共通点があることに気づきます。
「誰にも相談できなくて」
「こんなこと言ったら変に思われそうで」
「私だけがこんなに大変なのかと思って」
孤独な育児は、
比較対象を失わせます。
村で育てていた時代は、
隣のお母さんも大変そうだとわかった。
うちだけじゃないとわかった。
あの子も同じことで悩んでいるとわかった。
でも今は、見えるのはSNSの「うまくいっている場面」だけです。
現実の育児の大変さは、
家の中に閉じ込められています。
だから「私だけがこんなに大変なのか」になります。

「母親がしっかりすれば解決」じゃないです
ここは声を大にして言いたいです。
育児の孤独は、
母親の精神力や努力で解決できる問題じゃないです。
構造の問題です。
どんなに強いお母さんでも、
24時間1人で回し続ければ限界が来ます。
それは弱いからじゃないです。
人間の処理能力を超えた負荷がかかっているからです。
スーパーコンピューターだって、
処理能力を超えたタスクを与え続ければ落ちます。
人間も同じです。
「もっと頑張れ」じゃなくて、
「この構造を変えなければいけない」という話です。

現場で見てきたこと
仕事で関わる親御さんの中に、
こんな方がいました。
毎日限界ギリギリで育児をしていた。
誰にも頼れなかった。
相談できる人もいなかった。
でも周りから見ると、
「ちゃんとしたお母さん」に見えていた。
ちゃんとしていたからじゃないです。
ちゃんとしなければいけないプレッシャーが、
あまりにも強かったからです。
限界まで頑張れる人ほど、
限界のサインを出しにくい。
これが孤独な育児の、
一番怖いところだと思っています。

じゃあどうすればいいのか
正直に言います。
個人でできることには限界があります。
でも、今日からできることが1つあります。
「大変だ」と言葉にすること。
誰かに言う必要はないです。
noteに書いてもいい。
日記に書いてもいい。
心の中で言うだけでもいい。
大変だ、と認めることが、
孤独な育児の中で自分を守る、
最初の一歩だと思っています。
社会の構造を変えるのは、時間がかかります。
でも、自分の状態を正直に見ることは、
今日からできます。
大変なのは、あなたが弱いからじゃないです。
大変な構造の中で、
毎日踏ん張っているからです。

最後に
日本の育児が孤独すぎる件について、
小児PTとして本気で考えてみました。
結論はシンプルです。
育児は1人でするものじゃなかった。
でも今は、1人でしなければいけない構造になっている。
その構造の中で、
毎日踏ん張っている親御さんが、
日本中にいます。
誰も見ていない。
誰も褒めない。
でも確かに、毎日やっている。
その孤独な育児を、
少しでも言葉にしていきたいと思っています。
今日も孤独に踏ん張った皆さん、
本当にお疲れ様でした。

他にも記事を書いています。ぜひご覧ください!

いいなと思ったら応援しよう!