見出し画像

子どもが反抗するのは、愛着が育っている証拠です。

こんにちは。
私は小児の理学療法士をしているアラサーです。

子どもに反抗されると、しんどいですよね。
「いや!」
「やだ!」
「じぶんでやる!」
「ママなんて嫌い!」
言われるたびに、
何かが削られます。
こんなに頑張っているのに。
こんなに大事にしているのに。
なんでこんなことを言われなきゃいけないのか。
そう思う日があって当然です。
でも今日は、
その反抗の見え方が少し変わる話をします。
子どもが反抗するのは、
あなたへの信頼の証拠です。

反抗できる子どもと、反抗できない子どもがいます
小児の理学療法士として、
たくさんの子どもと関わってきました。
その中で気づいたことがあります。
反抗する子どもと、
反抗しない子どもがいます。
反抗しない子どもを見ると、
親御さんはほっとすることがあります。
「うちの子は素直で助かります」
「あまり反抗しないので育てやすいです」
でも私は、
反抗しない子どもを見たとき、
少し引っかかることがあります。
なぜ反抗しないのか。
本当に穏やかな性格の子もいます。
でも中には、
反抗できない子どもがいます。
反抗したら怒られる。
反抗したら嫌われる。
反抗したら関係が壊れる。
そういう不安があるとき、
子どもは反抗を飲み込みます。
そして「素直ないい子」に見えます。
でも飲み込んだ感情は、
どこかで必ず出てきます。

愛着とは何か
少し専門的な話をします。
愛着とは、
特定の人との間に育つ、
深いつながりの感覚です。
「この人はいつでもそばにいてくれる」
「この人は私を受け入れてくれる」
「この人の前では、本当の自分でいられる」
この感覚が育つと、
子どもは「安全基地」を持てます。
安全基地があると、
子どもは外の世界に挑戦できます。
怖いことにも挑戦できる。
失敗しても戻ってこられる。
つらいことがあっても、立て直せる。
それは、
帰れる場所があるから、
安心して前に進めるからです。
そして、
安全基地があるからこそ、
子どもは「反抗」できます。
どういうことか。
反抗は、
「この人には本当のことを言える」という信頼の表れだからです。
本音を言っても、
嫌われない。
怒られても、
関係は壊れない。
その確信があるとき、
子どもは反抗できます。

「ママなんて嫌い」が言える子の話
現場で関わってきた親御さんから、
こんな話を聞いたことがあります。
「子どもに『ママなんて嫌い』って言われました。
傷つきました。
こんなに頑張っているのに、なんでそんなことを言うのかと思いました」
その気持ち、当然だと思います。
でもその言葉を聞いたとき、
私は少し安心しました。
「ママなんて嫌い」が言える子どもは、
「ママに本音を言っていい」と思っています。
「嫌い」と言っても、
ママはいなくならない。
「嫌い」と言っても、
ママはちゃんとそこにいる。
その確信が、
あの言葉を生んでいます。
逆に言うと、
「ママなんて嫌い」と言えない子どもは、
言ったらどうなるかが怖くて言えないのかもしれないです。
もちろん言葉には気をつけてほしいですし、
感情的な言葉をそのまま肯定するわけではないです。
でも、
本音を言える相手がいる子どもは、
それだけで強いです。

反抗期がない子どもの方が心配な理由
反抗期がない子どもは、
育てやすいように見えます。
でも小児PTとして正直に言うと、
反抗期がまったくない子どもには、
少し注意が必要なことがあります。
反抗期は、
自我の育ちの証拠です。
「自分はこう思う」
「自分はこうしたい」
「それは嫌だ」
この「自分」が育ってくるとき、
反抗という形で外に出てきます。
これが育たないと、
どうなるか。
自分の意見が言えない大人になります。
嫌なことを嫌と言えない大人になります。
他人の顔色ばかり窺う大人になります。
子どもの頃に飲み込んできた感情は、
大人になってから形を変えて出てきます。
反抗できなかった子どもが、
大人になってから突然崩れる場面を、
現場で何度か見てきました。
反抗期は、
うるさくてしんどいです。
毎日消耗します。
でもそれは、
子どもが「自分」を育てている時間でもあります。

反抗された日の、親御さんの気持ちも本物です
ここも正直に書きます。
反抗を愛着の証拠と言っても、
しんどいものはしんどいです。
「愛着が育っているから反抗するんだ」と頭でわかっても、
「ママなんて嫌い」と言われたときの痛みは消えないです。
毎日反抗されていたら、
疲れます。
消耗します。
もう嫌だと思う日もあります。
それは、
あなたが弱いからじゃないです。
毎日受け止め続けているからです。
反抗する子どもを受け止め続けることは、
かなりの体力と気力が必要です。
安全基地であり続けることは、
簡単なことじゃないです。
だから、
しんどいと感じる自分を責めないでほしいです。
反抗を受け止めながら、
それでも安全基地であり続けようとしていること。
それだけで、
十分すごいです。

反抗されたときに、やってしまいがちなこと
現場での経験から、
逆効果になりやすい対応を正直に書きます。
「そんなこと言うなら知らない」と言う
関係を壊すぞという脅しになります。
子どもの中に「やっぱり本音を言ったらダメだ」が育ちます。
「なんでそんなことを言うの」と追い詰める
子どもは説明できないことが多いです。
説明を求められると、さらに混乱します。
「わがままを言うな」と感情を否定する
自分の感情は悪いものだという認識が育ちます。
感情を表現することへの抑制につながります。
感情的に怒鳴り返す
子どもは「やっぱりこの場所は安全じゃない」を学びます。
次から本音を言いにくくなります。

反抗されたときに、有効な対応
一方で、
安全基地を守ることにつながる対応もあります。
感情は受け取る、行動は止める
「嫌なんだね」は受け取る。
でも「だからといってこれはダメ」は伝える。
感情と行動を分けることが大事です。
嵐が過ぎるのを待つ
反抗の嵐の最中に、
正論を言っても届きません。
落ち着いてから話す。
それだけで通りやすさが変わります。
「そっか、嫌だったんだね」の一言
解決しようとしなくていいです。
ただ受け取ったことを伝えるだけで、
子どもの中で何かが変わることがあります。
修復する
反抗の後に、
関係が元に戻る経験を積み重ねることが大事です。
「さっきはお互い嫌な気持ちになったね」
「でも仲直りしようか」
この修復体験が、
愛着をさらに深めます。

反抗は、卒業していくものです
最後に、
少し先の話をします。
反抗は、
永遠に続かないです。
愛着が十分に育ったとき、
子どもは反抗から卒業していきます。
安全基地があることが当たり前になったとき、
わざわざ試す必要がなくなります。
「この人は離れない」
「この人は受け入れてくれる」
「この人の前では本音を言っていい」
それが体に染み込んだとき、
反抗という形じゃなくても、
本音を言えるようになります。
今の反抗は、
そのための練習です。
うるさくて、
消耗して、
しんどいですよね。
でも、
この時間が、
その子の一生を支える安全基地を作っています。

最後に
子どもが反抗するのは、
あなたが安全基地だからです。
「この人はどんな私も受け入れてくれる」
「この人には本音を言っていい」
その信頼が、
反抗という形で出てきています。
しんどい日があっていいです。
嫌だと思う日があっていいです。
もう限界だと感じる日があっていいです。
それでも、
また翌日に向き合えたなら、
それだけで十分です。
あなたが安全基地であり続けようとしていること、
ちゃんと子どもに届いています。
反抗されるたびに、
少しだけそのことを思い出してほしいです。
今日も反抗を受け止めた皆さん、
本当にお疲れ様でした。

他にも記事を書いています。ぜひご覧ください!

いいなと思ったら応援しよう!