プリキュアは「泣かない強さ」より「立ち直る強さ」を教えてくれる
こんにちは。ぴこぴこです。
私は小児の理学療法士をしているアラサーです。
今日は少し意外なテーマで書いてみます。
「プリキュアから学べること」です。
こういうテーマを書くと、
「子ども向けアニメの話ですよね?」
と思われるかもしれません。
たしかにそうです。
でも、実際に見ていると、プリキュアはただ敵を倒すだけの話ではありません。
怖い。
迷う。
傷つく。
自信をなくす。
それでも、もう一度前を向く。
私はそこに、子どもの育ちにも、大人が毎日を乗り切る姿にも通じるものがあると感じます。
プリキュアから学べることは、本当の強さは「泣かないこと」ではなく、「泣いても立ち直る」ということだと思います。
強い子は、最初から強いわけではありません。
プリキュアの良さって、最初から完璧なところではないと思います。
迷うこともあります。
怖くなることもあります。
自分には無理かもしれないと思うこともあります。
でも、そのたびに、また立ち上がります。
ここがすごく大事です。
私たちはつい、「泣かなかった」「へこたれなかった」「最初からできた」を強さだと思いがちです。
でも現実の子どもも、大人も、そんなにきれいには進みません。
嫌だと思う日があります。
怖い日があります。
今日は無理だ、と思う日もあります。
それでも、少し休んで、誰かに支えられて、もう一回戻ってくる。
本当に必要なのは、たぶんその力です。
小児の現場でも、「最初からできる子」より、「いったん崩れても立ち直れる子」のほうが、長い目で見ると伸びていくことがよくあります。
発達って、一直線ではありません。階段というより、少し戻ってまた進む、あの独特のジグザグです。
プリキュアは、そのジグザグをちゃんと描いているように見えます。
だから、ただかっこいいだけで終わらないのだと思います。
変身シーンは、魔法というより気持ちを切り替える合図
私はプリキュアの変身シーンを見るたびに、派手な演出以上の意味を感じます。
あれは、ただ強くなる瞬間ではなくて、
気持ちを切り替えるための合図のように見えます。
日常の自分から、立ち向かう自分へ移る。
怖さが消えるわけではないけれど、「それでも行く」と体ごと決める。
そのための時間です。
これ、現実でもかなりあります。
朝、制服を着る。
靴を履く。
髪を結ぶ。
深呼吸する。
お気に入りの飲み物を一口飲む。
こういう行動って、一見ただの習慣ですが、実は気持ちの切り替えを助けてくれます。
子どもも同じです。
次に何が起きるかがある程度わかると、動きやすくなることがあります。
逆に、急に「はい、今からこれやるよ」と切り替えを求められると、気持ちが追いつかないことがあります。
発達支援の場面でも、「この順番なら動ける」「この流れなら安心できる」というのはとても大事です。
そう考えると、プリキュアの変身は、ただの見せ場ではなく、人は気合いだけでは動けない。
動くための合図がいる。ということを、ものすごくわかりやすく見せてくれているのかもしれません。
大人だって、実は毎朝こっそり変身しています。
パジャマから着替える、スーツやエプロンを見に纏うなどです。
仲間がいることは、甘えではなく心の拠りどころ
プリキュアは、一人で全部解決する話ではありません。
仲間がいます。
支え合います。
ときにはぶつかります。
でも、その関係があるから戻ってこられる場面がたくさんあります。
私はここもすごく好きです。
大人になると、「一人で頑張れる人が強い」という空気がどこかにあります。
でも実際には、一人で抱え込み続けると、だんだん息が切れます。
子どもも同じです。
安心できる人がいる。
失敗しても戻れる場所がある。
泣いても嫌われない。
うまくいかなくても関係が切れない。
そういう土台があると、人は挑戦しやすくなります。
これは甘やかしではなく、挑戦するための足場です。
現場でも、子どもが急に頑張れるようになるというより、
「この人の前なら崩れても大丈夫」
が先にできて、そのあとに挑戦が増えることがあります。
支えられることは、弱さではありません。
むしろ、支えを受け取れるほうが長く進めます。
プリキュアは、強さを「孤独に耐える力」ではなく、つながりの中で立て直せる力。
として描いているように見えます。
これ、子どもだけの話ではないです。
育児中の大人にもかなり刺さります。
強さとやさしさは、別々ではありません
プリキュアって、戦う作品なのに、見ていて苦しくなりすぎないことがあります。
それは、力の根っこに「守りたい」があるからだと思います。
ただ勝ちたいわけではない。
ただ相手をやっつけたいわけでもない。
誰かの笑顔や日常や大切なものを守りたい。
その気持ちがあるから、強さに方向がつきます。
私はここにすごく大事なことがあると思っています。
実際に医療の現場でも、ただ厳しいだけでは届きません。
ただ優しいだけでも、前に進めないことがあります。
待つこと。
受け止めること。
でも、必要なところで背中を押すこと。
これは全部、やさしさと強さが両方いる関わりです。
プリキュアは、その両方をわかりやすく形にしています。
やさしい人が強くなるのではなく、
守りたいものがあるから強くなれる。
この順番が、見ていて気持ちいい理由なのかもしれません。
子どもは、勝ち負けより立ち直り方を見ていることがあります
大人はつい、戦いに勝ったとか、技がかっこよかったとか、結果のほうを見ます。
でも子どもって、意外と別のところも見ています。
落ち込んだあと、どうしたか。
怖いときに、どう踏み出したか。
仲間とどう仲直りしたか。
うまくいかなかったあと、どう戻ってきたか。
つまり子どもは、ヒーローの勝ち方だけではなく、
心の立て直し方を見ていることがあります。
これはすごく大きいことだと思います。
子どもの毎日って、小さなうまくいかなさの連続です。
できない。
負ける。
怒られる。
待てない。
恥ずかしい。
思い通りにならない。
そんな毎日の中で必要なのは、「一度も折れない主人公」ではありません。
必要なのは、「折れても立ち直る主人公」です。
だからプリキュアは、子どもに人気なだけではなく、子どもの心に残るのだと思います。
そしてたぶん、大人にも効きます
ここまで書くと、子どもの話に見えるかもしれません。
でも私は、むしろ大人にもかなり効くと思っています。
大人はいつの間にか、
泣かないこと
弱音を吐かないこと
迷わないこと
休まないこと
一人でやること
このあたりを「ちゃんとしていること」にしがちです。
でも、現実はそんなに整っていません。
しんどい日はあります。
何も進まない日もあります。
気持ちがついてこない日もあります。
そんな日に必要なのは、「もっと頑張る方法」ではなく、
どうやって戻るかの設計
なのだと思います。
少し休む。
誰かに話す。
朝の流れを固定する。
全部できない日でも、ゼロにはしない。
昨日しんどかった自分を、今日の敵にしない。
こういうものの積み重ねが、長く生きる強さになるのだと思います。
プリキュアを見ていると、強さは気合いの量ではなく、回復の仕組みに近いものとして見えてきます。
私はそこに、子ども向け作品の奥行きを感じます。
最後に
プリキュアから学べること。
それを簡潔にまとめるなら、
強さは、無傷でいることではありません。
傷ついても、自分を立て直しながら前に進めることです。
泣く日があってもいいです。
迷う日があってもいいです。
すぐに強くなれなくても大丈夫です。
大事なのは、また立ち直れることです。
そしてそのために、
切り替える合図があること。
支えてくれる誰かがいること。
守りたいものがあること。
プリキュアは、そういう大事なことを、派手な変身と一緒に毎週ちゃんと置いていってくれる作品なのかもしれません。
子ども向け作品って、ときどき大人のほうが励まされます。
少し悔しいですが、たぶん本当な気がします。
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