「これは意味がある」と腹落ちするまでの段階
前回は、
「自信がない」という壁について考えました。
自信がない時、
人は無意識に誰かと比べてしまう。
まだ始めたばかりの自分と、
すでに結果を出している誰かを比べてしまう。
そして、
「自分には難しいかも」
「今さら始めても遅いかも」
と感じてしまう。
でも、自信は最初からあるものではありません。
小さく試す。
小さく確認する。
小さく前に進む。
その積み重ねの中で、少しずつ育っていくもの。
そんな話をしました。
前回の記事はこちら▼▼
さて、
ここまで、6回にわたり、
価値観。
未来像。
行動を止める理由。
自信の育て方。
について考えてきました。
そして今回は、
その先に見えてくるもの。
「確信」と「核心」。
さらに、
「何のためにやるのか」
について一緒に考えてみましょう。
第1章:確信までの段階
本を読んだ。
YouTubeを見た。
セミナーで学んだ。
それだけで、
「分かった気になる」
ことがあります。
もちろん、知ることは大切です。
知らなければ、何も始まりません。
ただ、
「知っている」ことと、
実際にやってみたことは違います。
「やってみた」ことと、
やっていることも違います。
「やっている」ことと、
できていることも違います。
知っている。
やってみた。
やっている。
できている。
この間には、それぞれ大きな差があります。
たとえば、
「まずはやってみることが大切」という言葉は
多くの人が知っています。
「継続が大切」という言葉も
多くの人が知っています。
でも、
実際にやってみる。
それを続ける。
少しずつできるようになる。
そこまで進んでいる人は、ほんの一握りです。
知っているだけでは、確信にはなりません。
一度やってみただけでは、
まだ確信と呼ぶにはほど遠い。
でも、
やってみる。
続けてみる。
少しずつできるようになる。
その中で、
見えてくるものがあります。
「あ、これはやっぱり大事だ」
「ここは外してはいけない」
「これは本当に意味がある」
そうやって、経験を通して腹落ちしていく。
その感覚が、確信に変わっていきます。

最初は、「これって意味あるのかな?」
と思うことがあります。
やった方がいいのは分かる。
でも、本当に意味があるのか分からない。
続ける価値があるのか分からない。
自分にとって大切なことなのかも分からない。
それは、自然なことです。
最初から、意味がはっきり見えている人は、
むしろ少数派です。
多くの場合、意味は、
やってみる中で見えてきます。
知っているだけで終わらせず、
実際にやってみる。
一度で終わらせず、
やっている状態にする。
そして、少しずつできるようになる。
その積み重ねの中で、
「これは意味がある」
に変わる瞬間がある。
確信とは、根拠のない思い込みではありません。
気合いや勢いだけで、無理やり信じ込むことでもありません。
経験を通して、少しずつ、
「これは意味がある」と腹落ちしていくこと。
それが、確信です。
では、その「意味がある」の中心には、何があるのか。
次に考えたいのが、核心です。
第2章:確信の奥にある核心、そして過信
確信は、「これは意味がある」
と腹落ちすることでした。
では、核心とは何か。
核心とは、
その意味の“中心”にあるものです。
もう少し言えば、
「なぜ意味があるのか」
「何が本質なのか」
「どこを外してはいけないのか」
に触れることです。
ただ、
ここに一つ落とし穴があります。
それが、過信です。
「これは意味がある」
「ここが本質だ」
「これは外してはいけない」
そう思えること自体は、
とても大切です。
でも、その思いが強くなりすぎると、
いつの間にか、「これが絶対だ」
に変わってしまうことがあります。
たとえば、
私で言えば、
地域密着の商売なら、
自分自身で笑顔であいさつをしながら、
ポスティングをするのが最強。
今のところ、
私の中ではかなり強い確信としてあります。
ただ、同時にこうも思っています。
ポスティングは、
あくまでも“ただの手段”である。
こう捉えているからこそ、
過信せずにいられるのだと思います。

「最強」と言いながらも、本当にそうなのか。
他の方法と比べても、今なお有効なのか。
時代や地域や業種が変わっても、
同じように通用するのか。
そこは常に見直す必要があります。
確信は持つ。でも検証はやめない。
本質は、
ポスティングそのものにあるわけではありません。
その奥にあるのは、商売の基本です。
たとえば、
どれだけ良い商品やサービスがあっても、
知られていなければ選ばれません。
どれだけ腕が良くても、
思い出してもらえなければ声はかかりません。
どれだけ誠実に仕事をしていても、
信頼される接点がなければ、最初の一歩は生まれにくい。
だからこそ大切なのは、
知ってもらうこと。
覚えてもらうこと。
忘れないでもらうこと。
そして、小さな接点を重ねる中で、
「あの人、感じがよかったな」
「ちゃんとやってくれそうだな」
「何かあったら相談してみようかな」
と思ってもらうこと。
それが信用につながり、
やがて信頼に変わっていく。
そして、何かあった時に、
「そうだ、〇〇さんに聞いてみよう」
と思い出してもらえる。
地域密着の商売では、
1000人の人から、
「〇〇のことなら、〇〇さん」
と思ってもらえる状態を作れれば、
集客に困らない状態が作れます。
つまり、
私にとっての核心は、
ポスティングそのものではありません。
その奥にある、認知と信頼を積み重ねること。
そして、
何かあった時に思い出してもらえる存在になること。
ここが核心です。
確信を持つことは大切です。
でも、その確信を強くするほど、
同時に必要になるものがあります。
それが、
問い直すことです。
これは本当に今もそう言えるのか。
他の方法ではできないのか。
時代や相手が変わっても通用するのか。
そうやって問い直していくと、
単なる思い込みではなく、
自分の中で残るものが見えてきます。
そして、その問いへの答えが見えてくると、
自分の言葉で説明できるようになります。
確信の奥には、核心があります。
第3章:核心の先にある衝動
核心に触れることで不思議と、
それを自分の中だけに置いておけなくなることがあります。
「あ、これは大事だ」
「これは誰かの役に立つかもしれない」
「この考え方を、必要としている人に届けたい」
そんなふうに、自然と行動に移したくなる。
もっと言えば、衝動に駆られる。
そんな感覚に近いのかもしれません。
私で言えば、
地域密着の商売なら、
自分自身で笑顔であいさつしながら、
ポスティングをするのが最強。
そう思えば思うほど、
知ってほしい。
共感してほしい。
行動してほしい。
そして、集客できるようになってほしい。
そんな気持ちが強くなります。
でも、もっと奥を見ていくと、そこには、
自分の経験に意味を感じたい。
誰かの役に立つことで、
自分が生きてきた意味を感じたい。
感謝されたい。
そんな欲もあるのだと思います。
もしかしたら、
これは私のエゴかもしれません。
相手にとっては、余計なおせっかいかもしれない。
それでも、
“伝えずにはいられないもの”がある。

まじめで、誠実に、地域でがんばっている
個人事業主や、小さな会社のために、少しでも役立ちたい。
広告費をたくさんかけなくても、やり方次第で、
十分に集客できることを伝えたい。
コツコツと継続できれば、集客に困らない状態
を作れることを、知ってほしい。
そのために、
チラシの考え方や
正しいポスティングのやり方を伝えたい。
ただ、核心が見えていないまま、
「誰かの役に立ちたい」
「社会のために何かしたい」
と考えても、
どこか言葉がふわっとしてしまいます。
もちろん、
それ自体は悪いことではありません。
でも、
自分が何に意味を感じているのか。
どこを大切にしたいのか。
何を外してはいけないと思っているのか。
そこが見えてくると、
「誰のために」
「何のために」
という言葉にも、少しずつ輪郭が出てきます。
その核心が、少しずつ、
言葉や行動ににじみ出ていく。
すると、
その人が何を大切にしているのか。
どこを外してはいけないと思っているのか。
誰の役に立ちたいと思っているのか。
それが、まわりにも伝わるようになります。
そしてそれは、その人の哲学として、
少しずつ形になっていくのだと思います。
第4章:信頼できる人の6つの共通点
「この人の話、すごく分かりやすいな」
「この人、信頼できそうだな」
そう感じる人っていますよね。
そこには、
いくつかの共通点があるように思います。
① 経験知
借り物の言葉ではなく、
自分の失敗や遠回りも含めて、
自分の経験から語っている。
だから、言葉に重みが出る。
② 一貫性
きれいなことを言うだけではなく、
日々の選択や、仕事の仕方に、
その人の考え方がにじんでいる。
言葉と行動がつながっているから、
信頼しやすくなる。
③ 判断基準
流行っているからやる。
儲かりそうだからやる。
ではなく、
その人が何を大切にしているのかが見える。
何を選び、何を選ばないのか。
そこに判断基準がある。
④ 臨機応変
状況が変われば、やり方を
変えることができる。
相手の状況に応じて、
伝え方を変えることができる。
時代や環境に合わせて、
柔軟に動くことができる。
⑤ 軸
ただし、
何でも変えるわけではありません。
臨機応変に、やり方は変える。
しかし、
何を大切にするのか。
どこを外してはいけないのか。
そこはブレない。
そこに、その人の軸があります。
⑥ 向き先
自分のためだけではなく、
「この人たちの役に立ちたい」
「目の前の人の役に立ちたい」
という気持ちが伝わってくる。

こういう人を見ると、
「なんだか信頼できそう」と感じます。
別の言い方をすれば、
「この人は、その仕事に対する哲学を持っている」
ということなのかもしれません。
ここでいう哲学とは、
難しい言葉を知っていることではありません。
立派な理念を掲げることでもありません。
自分は何を大切にしているのか。
何を外してはいけないと思っているのか。
どんな人の役に立ちたいのか。
それが、言葉や行動ににじみ出ている状態です。
第5章:哲学を、誰のために使うのか
信頼できる人には、
その仕事に対する哲学がある。
それでは、哲学と使命は、どう違うのでしょうか。
哲学は、
「自分は何を大切にするのか」
「どこを外してはいけないのか」
という土台です。
一方で使命は、
その哲学を、
何のために使うのか。
誰のために使うのか。
という向き先です。
順番を整理すると
まず、小さく試してみる。
少し続けてみる。
誰かの役に立てた気がする。
その中で、小さな自信が育っていく。
やがて、「これは意味がある」
と腹落ちする瞬間が生まれる。
それが、確信です。
さらに、
なぜ意味があるのか。
どこを外してはいけないのか。
その中心が見えてくる。
それが、核心です。
そして、その核心が、
言葉や行動ににじみ出て、
自分の哲学になっていく。
さらに、その哲学を、
何のために使いたいのか。
誰のために使いたいのか。
そこが言葉になっていく。
ここで、
使命という言葉に近づいていきます。
そして、もう一つ、
分けて考えたいことがあります。
それが、使命と使命感の違いです。
使命は、言葉にした向き先。
使命感は、
その向き先を自分ごととして感じ、
動きたくなる感覚。
つまり、
使命は言葉。使命感は感情。
使命は決めるもの。使命感は育つもの。
そう考えると、
最初から使命感なんて無くて当たり前。
使命が少しずつ言葉になり、
その言葉が自分の中で育っていく。
その積み重ねの先に、使命感は生まれてきます。

第5章:方向性を一旦決める
方向性を決めるために、
このシリーズでは、
ピーター・ドラッカーの言葉として知られる、
ミッション。ヴィジョン。バリュー。
この3つを、あえて逆の順番から考えてきました。
本来であれば、
使命(ミッション)があり、
未来像(ヴィジョン)があり、
価値観(バリュー)がある。
そう考えるのが一般的かもしれません。
でも、
個人が自分の方向性を考える時は、
最初から使命が見えているとは限りません。
だから今回は、
まず価値観を見つめる。
次に未来像を考える。
そして最後に、使命や使命感について考える。
そんな順番で進めてきました。
ここで、
勘違いしてほしくないことがあります。
価値観を見極め、
未来像を明確にし、
使命を持って行動しなければならない。
そう言いたいわけではありません。
もちろん、
価値観が見えていて、
未来像が明確で、
使命を持って行動できるなら、
それはとても良いことです。
でも、
そんなに簡単なことではありません。
人それぞれ、今いる段階があります。
まだ、自分の価値観を探している段階の人もいる。
未来像がぼんやりしている人もいる。
やりたいことはあるのに、
なかなか行動できない人もいる。
自信を育てている途中の人もいる。
少しずつ、確信や核心に触れ始めている人もいる。
だから、
一度読んで終わりではなく、必要なタイミングで、
何度でも戻ってきてもらえたらうれしいです。
今は、ピンとこなかった言葉も、
少し行動したあとに読むと、
違って見えることがあります。
今は、遠く感じる言葉も、
少し経験を積んだあとに読むと、
自分ごととして感じられることがあります。
大切なのは、
最初から完璧な答えを見つけることではありません。
今の自分が、どの方向に進むのかを、
一旦決めること。
そして、
できるところから、
小さく試してみることです。

とはいえ、
自分の価値観や未来像、
そして、
それをどう相手に届けるのかを、
ひとりで整理するのは簡単ではありません。
自分は何を大切にしているのか。
誰に届けたいのか。
どう伝えれば、相手に届くのか。
そこが見えにくいこともあります。
「ひとりで整理するのは難しいかも…。」
そう感じた方は、
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最後に
ここまで読んでいただき、
本当にありがとうございます。
このシリーズでは、
ミッション。ヴィジョン。バリュー。
という抽象的な言葉を、できるだけ日常の感覚に
近づけながら考えてきました。
もしかしたら、
まだピンとこない言葉もあったかもしれません。
でも、それでいいのだと思います。
大切なのは、
今すぐすべてを理解することではなく、
今の自分に引っかかった言葉を、
一つだけ持ち帰ってみること。
そして、
できるところから、少しだけ動いてみること。
その小さな一歩の先で、
今日とは違う景色が、少しずつ見えてくるのだと思います。

第1話から読み返してみる▼▼
哲学にちょっと興味はあるでも難しそう…▼▼

