拡張パック「ストームエメラルダ」完全解説|メガシンカex 4種と、環境を裏返す2枚のトレーナーズ
2026年7月31日発売、MEGA 拡張パック「ストームエメラルダ」(M6)。全73種を1枚ずつ確認したうえで、環境にどう効くかという観点で整理します。
先に結論を書きます。この弾の主役は、パッケージを飾るメガレックウザexではありません。 環境を動かす可能性が高いのは、地味な顔をしたとくちゅうチョッキという1枚のどうぐです。
まず5行でまとめると
メガシンカexが4種(レックウザ/カラマネロ/ゴルーグ/グソクムシャ)。HPは280〜350。
目玉のメガレックウザexはたね・HP280・無タイプ。打点は「場の炎と雷エネの数×50」で青天井。
環境的に大きいのはとくちゅうチョッキ。メガシンカexからのダメージを-60する、対メガの回答札。
ファイアローexは2進化なのに、条件を満たせば手札から直接ベンチへ。出張性能が高い。
「伝説」スタジアム3種は2枚同時に出さないと使えない、これまでにない仕様。
本弾の基本情報
発売日:2026年7月31日(金)
収録:全73種(C 38/U 19/R 8/RR 8)
メガシンカex:4種
通常ex:4種
1パック5枚・200円。シールド戦にも対応
メガシンカex 4種
メガレックウザex(058/076)

無 / HP280 / たね / 弱点:雷×2 / 逃げ2
特性「はしゃのほうこう」:手札からベンチに出したとき、山札の上4枚から基本エネを1枚選んで自身につける
ワザ「ストームエメラルダ」(炎・雷・無):自分のポケモン全員についている炎と雷エネルギーの数×50
パッケージを飾る1枚です。たねなので、出したターンから動けるうえ、特性が自前のエネ加速になっています。
打点は場の炎・雷エネの総数で決まるため、上限がありません。エネが6個並べば300、7個で350。ただし「自分のポケモン全員」なので、場の全体にエネを散らす構築が前提になります。
弱点は雷×2。逆にいえば現環境に雷デッキが少ないため、意外と耐えます。
メガカラマネロex(048/076)

悪 / HP320 / 1進化(マーイーカから) / 弱点:草×2 / 逃げ2
ワザ「サイコマリオネット」(悪2):相手のベンチポケモンの数×70
ワザ「ぶきみなねんぱ」(悪3):200+相手をこんらん
悪2エネで、相手ベンチ5体なら350。この弾で最も打点効率が良いカードです。1進化・2エネでHP320〜340をワンパンできるのは破格といえます。
問題は相手依存であること。ただし「おはやし笛」のような相手のベンチを増やすカードと組めば、依存を自分でコントロールできます。
メガゴルーグex(033/076)
超 / HP350 / 1進化(ゴビットから) / 弱点:悪×2 / 逃げ3
特性「きどうせいげん」:自分の手札が10枚以上のときにしか、ワザが使えない
ワザ「ゴライアスパンチ」(超2):300(このポケモンにも30)
この弾で最大のHP350、そして超2エネで300という高効率。数字だけ見れば最強クラスです。
ただし特性が強烈な足かせになっています。手札10枚以上を維持し続けないと、攻撃できません。ポケカで手札10枚は、意識して作らないと到達しない枚数です。「引く」だけでなく「使わずに持つ」プレイが必要になり、専用構築が要ります。
デメリット特性を乗り越えられる構築が見つかれば、300打点は間違いなく脅威です。
メガグソクムシャex(009/076)
草 / HP340 / 1進化(コソクムシから) / 弱点:炎×2 / 逃げ3
ワザ「とどめをさす」(草1):60+相手にダメカンがのっていれば160追加=220
ワザ「クワトロホールド」(無3):160+次の相手の番、受けたポケモンはにげられない
注目は「とどめをさす」の草1エネで220。条件付きとはいえ、1エネでこの数字は異常です。相手に少しでもダメカンが乗っていれば発動するので、2回目の攻撃以降はほぼ確実に220が出ます。
進化元のコソクムシも特性「よわごし」(相手にポケモンexがいれば逃げエネ0)を持ち、動きが軽い。HP340・草タイプは、現環境のTier2オーガポンバレット(草)と正面からぶつかる位置でもあります。
通常ex 4種
ファイアローex(062/076)

無 / HP280 / 2進化(ヒノヤコマから) / 弱点:雷×2 / 逃げ0
特性「エキサイトダイブ」:手札にあり、自分の場に無タイプのメガシンカexがいれば、このカードをベンチに出す
ワザ「かぎづめハント」(無2):150+好きなカードを2枚サーチ
この弾で最も汎用性が高いカードだと考えます。
2進化なのに進化ステップを踏まずに場へ出せる。しかも無2エネで殴れて、逃げ0。条件の「無タイプのメガシンカex」は、メガガルーラex・メガミミロップex・メガレックウザexの3種が該当します。
殴りながら好きなカードを2枚持ってこられるため、攻撃とリソース補充が同時に進みます。既存デッキへの出張パーツとしても機能します。
ヨワシex(021/076)
水 / HP260 / たね / 弱点:雷×2 / 逃げ3
特性「オーシャンゲイン」:バトル場にいるなら、自分の番に1回、HPを50回復
ワザ「ハイドロスプラッシュ」(水3・無1):220
たねでHP260、さらに毎ターン50回復。実質的な耐久は300を超えます。
そして後述する「伝説の海溝」(回復量が2倍)と組み合わせると、毎ターン100回復になります。相手に「1回では倒せない、2回目までに100を上乗せしないといけない」という要求を突きつけられます。
ライコウex(024/076)
雷 / HP200 / たね / 弱点:闘×2 / 逃げ0
ワザ「いかずちをまとう」(雷1):先攻プレイヤーの最初の番でも使える。山札からエネを1枚つける
ワザ「パワーラッシュ」(雷2・無1):200(コインウラなら次の番ワザが使えない)
見どころは「先攻の最初の番でも使える」という一文です。通常、先攻1ターン目はワザを使えません。この制限を突破して先攻からエネ加速できるのは、速度を求めるデッキにとって価値があります。
ヒートロトムex(015/076)
炎 / HP190 / たね / 弱点:水×2 / 逃げ1
ワザ「さいかねつ」(無2):トラッシュの基本炎エネの枚数×30(その後、山札に戻す)
ワザ「ストロングフレア」(炎2・無1):170(エネを2個トラッシュ)
トラッシュの炎エネを参照する打点。エネをトラッシュしながら戦う炎デッキと噛み合います。
環境を動かすのは、この2枚
とくちゅうチョッキ(065/076)
このカードをつけているポケモン(「メガシンカex」をのぞく)が、相手の「メガシンカex」から受けるワザのダメージは「-60」される。
この弾で最も環境を動かす1枚だと考えます。
いま環境の上位には、メガドリュウズexやメガルカリオexといったメガシンカexが並んでいます。彼らの強みはHP320前後をワンパンできる打点でした。
そこに-60が入ると、計算が崩れます。たとえばTier1のドラパルトex(HP320)にこれを貼れば、実質380相当。メガドリュウズexのマキシマムドリル(最大330)でも、ワンパンできなくなります。
「メガに一撃で倒される」前提が消えるだけで、相性が逆転する組み合わせがある——それがこのカードの怖さです。しかも既存デッキに1〜2枚差すだけで機能します。
伝説の山頂 / 海溝 / 溶岩洞(071〜076)
この3枚のスタジアムには、これまでにない仕様があります。カード番号を見ると分かるとおり、それぞれ2枚で1組(073/076と074/076 が「伝説の山頂」)。2枚同時に出さないと場に出せません。
伝説の山頂:おたがいの無ポケモンが倒されたとき、とられるサイドが1枚少なくなる
伝説の海溝:おたがいのポケモン全員、HPの回復量が2倍
伝説の溶岩洞:おたがいの場の進化ポケモン全員の特性がなくなる
効果は強力です。伝説の山頂があれば、メガレックウザex(無・サイド3)がサイド2で済む。海溝はヨワシexの回復を100にする。溶岩洞は進化軸デッキへの明確なメタになります。
条件は確かに重い。ただし、その条件を満たしやすい構築があるかで評価は変わります。
たとえば伝説の溶岩洞。たねポケモン中心のデッキなら、自分は特性を失わず、相手の進化デッキだけが止まります。現環境はTier1のドラパルトex(2進化)、Tier2のメガドリュウズex(1進化)と、上位が進化デッキで占められている。つまりたね主体のデッキにとっては、一方的に効くメタカードになります。
「2枚同時出しは重い」で切り捨てるのではなく、その重さを引き受けられるデッキがあるか——そこまで見る必要がありそうです。
見落とされそうな注目カード
けしんだんけつ(トルネロス/ボルトロス/ランドロス/ラブトロス)
自分の場に「トルネロス」「ボルトロス」「ランドロス」「ラブトロス」がいるなら、このポケモンはワザを使うための無エネルギーが、すべてなくなる。
化身トリオ+ラブトロスの4体が、同じ特性を持って収録されています。互いに並ぶと、ワザの無エネ要求が消えるという相互ギミックです。
タイプは無・雷・闘・超とバラバラ。エネルギー要求が軽くなるぶん、複数タイプのアタッカーを並べて戦う構築が組めます。単体では弱いが、揃うと軽くなる——この手のカードは、噛み合う構築が見つかったときに一気に伸びます。
ブーバーン(013/076)/エレキブル
ブーバーンの特性「バディブースト」は、手札から基本炎と基本雷を1枚ずつ、エレキブルかブーバーンにつける。
これはメガレックウザexの打点(場の炎・雷エネの数×50)と直結します。レックウザ軸を組むなら、エネを場に散らす手段として検討する価値があります。「ぼうけんのランタン」(基本炎と基本雷を1枚ずつサーチ)も同じ方向のカードです。
ハガネール(038/076)
特性「こうみつどアーマー」は、HPがまんたんなら受けるダメージ-60。HP190なので、実質250として振る舞います。非exでこの耐久は、サイドを取らせない壁として使えます。
この弾をどう見るか
メガシンカex 4種が並ぶ華やかな弾ですが、数字だけ見ると扱いづらいカードも多いというのが率直な印象です。
メガゴルーグex(HP350・300打点)は手札10枚維持という条件が重い
メガレックウザexは場全体にエネを散らす構築が要る
「伝説」スタジアムは2枚同時出しという制約が厳しい(ただし、たね主体のデッキなら溶岩洞は一方的なメタになる)
一方で、確実に既存デッキを動かすのが、とくちゅうチョッキとファイアローexです。どちらも「新デッキを組む」のではなく「今あるデッキに数枚差す」タイプのカードで、こういうカードのほうが環境への影響は早く出ます。
M6発売後の環境は、メガ同士の殴り合いに「-60」という変数が入る——そこが最初の変化になるはずです。
なお、この弾のカードで実際に組んだデッキを2本、別記事にまとめています。Nのゾロアークex+メガカラマネロex(ベンチのワザを撃ち分け、切り札で350)と、メガレックウザex+バッフロン(HP280を実質340にして青天井打点)です。どちらもデッキコード付きで、そのまま読み込めます。
この記事について(注意)
本記事は発売前の先行考察であり、実戦データにもとづく評価ではありません。
環境Tierの認識は2026年7月26日時点の公開まとめによる推測です。参照できる大会データは5月6日まで。
カード画像はポケミミカード検索より引用しています。
ポケミミ:pokemimi.com
ポケミミTools:pokemimi.com/tools/
ポケミミDesign:pokemimi.com/design/
シティリーグキャンセル待ち:discord.gg/GzZTXRkjAg
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