判断ログを3日だけつけてみた。いちばん書きにくかったのは「理由」だった
前回、AIを使うほど、「判断の記録」が必要になると書いた。
AIとの会話には、提案や選択肢が残る。けれど最後に自分が何を選び、なぜそう決めたのかは、意外と残らない。
そこで今回、3日間だけ判断ログをつけてみた。
記録したのは、動画を出すか出さないか、どの動画を優先するか、これからどういうコンテンツを出していくか、といった判断だった。
ログには、次の5項目を書いた。
何を決めようとしているのか
どんな選択肢があったのか
最終的に何を選んだのか
なぜそれを選んだのか
何を未確定のまま残したのか
3日間やってみて、いちばん書きにくかったのは「なぜそれを選んだのか」だった。
「こっちの方が良さそう」を説明できない
実際には、判断するときにまったく理由がないわけではない。
「こちらの動画の方が先だろう」
「今はこのテーマを出した方がいい気がする」
そういう感覚はある。
ただ、その感覚を言葉にしようとすると止まる。何を優先したのか。別の案を選ばなかった理由は何か。自分では分かっているつもりでも、いざ書くとなると曖昧だった。
判断というと、十分な材料を比べて、明確な根拠から一つを選ぶイメージがある。
しかし実際の仕事では、そこまで材料がそろっていないことも多い。時間も限られている。だから最後は、「今はこっちだろう」という感覚で決めている場面がある。
その感覚が悪いわけではないと思う。
ただ、感覚で決めたことほど、後から理由をたどりにくい。
判断ログは、正解を証明するものではなかった
3日間の記録で役に立ったのは、判断が正しかったかを判定することではなかった。
後から見返したときに、「この時期に自分はどんなコンテンツを作ろうとしていたのか」が整理できることだった。
完成した動画や記事だけを並べても、その順番にした理由までは分からない。
なぜこのテーマを先に出したのか。なぜ別の企画を保留したのか。どこまで考えて、何をまだ決めていなかったのか。
数行でも残しておくと、コンテンツの流れを後からたどれる。
これは、結果が思ったようにならなかったときにも役に立つかもしれない。当時は何を重視していたのかを見直せるからだ。あとから都合よく理由を作るのではなく、その時点の判断を材料にして、次を考えられる。
とはいえ、記録は面倒だった
正直に言えば、判断ログをつける作業そのものは面倒だった。
何かを決めた直後に、また5項目を書かなければならない。忙しいときほど後回しになりそうだと思った。
そして、こういう作業こそAIに任せたいとも感じた。
もちろん、AIに決断そのものを任せたいわけではない。
ただ、決めた後にAIが「何が決め手でしたか」「保留したことはありますか」と聞いてくれて、短い記録に整えてくれるなら、続けやすくなるかもしれない。
AIが選択肢を出す。人間が決める。AIが判断の理由を残す作業を手伝う。
そんな使い方なら、AIに頼りすぎるのではなく、自分の判断を見失わないために使える可能性がある。
3日では、まだ結論は出ない
3日間で、判断の質が上がったとは言えない。
むしろ、自分が理由を説明できないまま決めていることに気づいた。判断ログがあれば正しい決断ができる、というほど単純な話でもなさそうだ。
それでも、後から自分がどんなコンテンツを作ろうとしていたのかを整理できる感覚はあった。
まずは、すべての判断を記録しようとしない。大きな判断をしたときだけ、数行残す。
そして次は、その面倒な記録作業をAIにどこまで任せられるのか、試してみたい。
▼あわせて読む
・AIを使うほど、「判断の記録」が必要になる
https://note.com/poliplus/n/n0619b141a870
・今週、何をやったか思い出せない人へ。ChatGPT Workでつくる「週次レビュー」
https://note.com/poliplus/n/ncc28addb2b67
・1本の動画を複数媒体へ展開するAI運用設計――人間に残す判断と責任
https://note.com/poliplus/n/nfa84bc37af7a
・AI時代、人間に残るのは「決断」と「責任」
https://note.com/poliplus/n/n2e4c902fa319
・AIに「教え込む」ことは、自分の思考を資産にすること
https://note.com/poliplus/n/nd64736fd1a83
▼このテーマのまとめ
・AI×発信ノウハウまとめ
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