「バーティカルAI」という言葉が今後トレンドになるのでは?
バーティカルAI
まさにこれがものすごく重要なのではないか?と思うことが最近多いです。
生成AIの登場、そしてChatGPT 4.0以降に、AIが世の中に広まるスピードが一気に早まったような気がしています。そして、皆さんのAIへの興味関心度合いが高まり、AIの研修事業を営む企業が増え、AIを業務に取り入れる企業も本格的に増えてきており、日々世の中の動きを感じています。
ただ、ものすごく重要だと思うのは「ドメイン知識」であること。本ブログはこの内容について書いていきたいと思います。では、早速スタートしましょう。
0. AIの登場によって崩壊し始めた職種の概念
過去にこんなブログを書きました。
詳しくはこちらのブログをご覧いただければと思うのですが、AIの登場によってエンジニアリングとデザインのハードルが一気に低くなったと個人的に思っています。いわゆる「技術職」という仕事がAIによって侵食され始めています。もちろん複雑性が高いエンジニアリングやデザインはまだハードルが高いですが、シンプルなウェブアプリケーションであれば、ビジネスサイドの方も開発に手が伸びるような、そんな世の中になってきています。
つまり、これまで希少価値が高かった職種にAIの力が加わり、「業務スキル」をAIが代替する流れが訪れています。
少し話を遠回りしますが、僕はこれまでHR・人材領域で仕事をしています。いわゆる業務系のシステムの開発にも何度か携わっており、エンジニアやUX/UIデザイナーの方と話をした事が多数あります。ただ、どこまでいってもやはり理解が進まなかったのは、
このシステム開発にどの程度の期間がかかるのか?
「技術的にこの問題が」と言われてしまうと、その通りするしかない。
ということでした。
もちろんエンジニアの方やデザイナーの方にリスペクトはありましたが、「そのようにおっしゃるのであればそうしましょう」というコミュニケーションが多かったように思います。
ただ、AIが出てきたおかげで、そのようなコミュニケーションも少しずつ減ってきてるような気がしています。もちろん僕にはエンジニアやデザイナーさんのような技術スキルがあるわけではないですが、僕のようなビジネスサイドの人間でもエンジニアリングやデザインがAIの力によって理解できてきており、そしてそのスキルが徐々に身に付いてきてるような、そんな感覚です。
そんな中で、今まさに何が重要かと言うと、「プロフェッショナルな業務理解」であると僕は思ってるのです。
1. バーティカルAIとは?
数年前にバーティカルSaaSという言葉がトレンドになりましたが、いわゆる業界に特化したSaaS企業のことです。対極の言葉としてはホリゾンタルSaaS。これはある領域に強みを持ち、様々な業界に提供しているSaaSのことです。
順番としては、まずホリゾンタルSaaSがトレンドになり、その後にバーティカルSaaSがトレンドになりました。この流れがAIの領域でも同じように訪れているのではないか?と個人的に思っています。
ホリゾンタルAI、つまり、様々な業界に対してAIを提供する事業者がトレンドになり、バーティカルAIというある領域や業界に非常に強みを持つAI企業がぐいぐい行くような、そういったトレンドが訪れるのではないかと思っています。
ただ、前述したSaaSの領域においては、「そういうトレンドなんだなぁ」という感覚ではあったのですが、AIの領域は自分が当事者になったような、そんな気がしています。どういうことかと言うと、僕は「AI研修」のサービスを提供してるのですが、僕自身もこれまでにお金を払って3つほどAI研修受けてきました。ものすごく勉強になった反面、やはりモヤモヤが残ったのは「業界や領域の知識がそこまでない方々が取り組んでいる」ということです。もちろん、僕の主要領域であるHR・人材業界に特化した研修ではないため、様々な方々に理解していただきやすいような題材を取り扱っている事は理解しています。
また、こういったAI研修などは最後に課題セッションみたいなものがありまして、HRの深い課題を解決するためのAIプロンプトやAIエージェントを作り、それを講師の方にお見せすると、やはり当たり前ですが、業界知識がそこまでないわけですから、濃いフィードバックはいただけないわけです。もちろんAIプロンプトやAIエージェントの開発の観点においてのフィードバックはいただくのですが、レベルが高くなればなるほど、その領域や業界の知識がないと良いアドバイスができないんだろうなぁと感じておりました。
そんな中で、8月ごろから本格的に開始した「HR × AI研修サービス」を提供していて、様々な方から同じようなフィードバックをいただきます。
HRの業界の知見が深いため、それにAIが掛け算された内容に非常に満足した
ということです。
僕はHR人材業界の知見には自信があります。その業界の知識が土台となってAIの知識を入れているわけですが、それこそが「バーティカルAI」であると思っています。様々な方とAIについてのお話をさせていただきましたが、人材領域の知識があって、そこにAIの知識が乗っかってくると、話の進みが段違いだというフィードバックもいただき、なるほどなという感触を得ています。
2. (補足) 業界のプロフェッショナルではないAIについての洞察
日々AI研修を実施させていただいて、受講生の方から気づきを提供してもらったのは、やはり業界の知見がそこまでない方が作ったAIプロンプトやAIエージェントには、一種の限界を感じるということです。何故かと言うと、AIで何を成し遂げることができるのか?については、業界やその領域についての深い知見と業務経験があればあるほど、その幅が非常に深くなっていくからです。
たとえば、僕の主領域はHRです。採用関連だったり、組織、人事制度など多岐にわたるわけです。これらの知見があまりない方が作ったAIプロンプトやAIエージェントは、恐らくどなたかの業界知見をお持ちの方から「課題ベース」でヒアリングをして、それを解決するために作ったAIなのだろうと思います。ただ、それらのAIプロンプトやAIエージェントについては、「さらにその先」「さらにその先」という形で追求することができると思っています。
「アイディア」については、ビジネススキルやその業界の知見に起因するのだろうと思っています。つまり、目の前にあるAIの仕組みにおける「深さ」が今後ポイントになっていくんだろうなぁと。7割から8割程度の完成度のAIは誰しも作ることができるようになった時代に差し掛かっていると思います。言い換えると、財務や経理、そしてマーケティング、デザインなどをAIで置き換えるというプロンプトやAIエージェントは、7割程度のクオリティーであれば、僕も作れるようになったということです。
ただ、最後の最後というか、残りの3割を埋めるにあたって、やはりその専門領域の知識が圧倒的に必要になると思っています。その部分は「AI」の知識ではなく、やはり業務理解などがキーポイントになるんだろうなぁと思っており、まさにその部分が「バーティカル」という言葉に印象としては近いので、こちらのブログを執筆しました。
最後に
いかがでしたでしょうか。
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