【読むだけで参拝体験】五方山熊野神社|安倍晴明が選んだ“導き”の聖地
住宅街の中を歩いていると、
突然、朱色の鳥居が現れます。
そこが、五方山熊野神社。
安倍晴明が結界を張ったと伝わる、
関東唯一の“導き”の神社です。
正式名称は「熊野神社」。
五行の形をした三十間五角の社地に鎮座する事から
「五方山」と名付けられ、
「五方山熊野神社」「立石熊野神社」と呼ばれています。
平安時代に安倍晴明によって勧請された伝承を持つ関東唯一の神社で、
葛飾区最古の神社の1つ。
また「新月の夜、祈願する。満月の夜、感謝する。」として、
新月と満月の日は夜詣りが行われています。
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◆はじめに|“関東唯一”安倍晴明ゆかりの神社
平安時代中期、一条天皇の長保年間(999~1003)にご創建されました。
一千年以上前、安倍晴明公によって勧請され、
安倍晴明公ゆかりの神社として関東唯一、
さらに葛飾区内で最も古い神社です。
安倍晴明が那智熊野の地に於いて、
三年間の滝行と山籠りの行を行った後、
清浄なる聖地を求める旅の途中、たまたま当地に立ち寄り、
この地を選定したと伝えられています。
主祭神
伊邪那岐大神(イザナギノオオカミ)
相殿神
速玉男大神(ハヤタマノオオオカミ)
事解雄大神(コトサカノオオオカミ)
家内安全・縁結び、厄除け・病気平癒のご利益があるとされています。
◆安倍晴明と熊野信仰
平安時代から熊野三山への信仰は非常に篤く、
上皇や武士、庶民まで多くの人々が「熊野詣」を行い、
「蟻の熊野詣」と呼ばれるほど流行しました。
その信仰は全国へ広がり、熊野神社は現在全国に約三千社、
東京だけでも七十社ほど存在しています。
五方山熊野神社は、
安倍晴明公が陰陽五行説に基づいて正五角形の結界を張ったと伝えられ、
現在も創建当時の形を残す特別な神社です。
◆読む参拝|鳥居から境内へ
境内への入口は二カ所。
今回は、最寄り駅である青砥駅側の鳥居から境内へ入ります。

住宅街の中に現れる、大きな朱色の鳥居。
その姿だけでも、この先の空気が少し変わるのを感じます。
鳥居をくぐると、左右には社務所と授与所。
この神社にはたくさんの種類の御朱印があります。

そして正面には――なぜか馬のオブジェが。

確かに、この神社は神馬のポニーがいることで有名です。
……ですが、ポニーというより、かなり立派な馬です。
「なぜここに?」
そんな疑問を抱きながら左へ進むと、石造りの鳥居と、その奥に本殿が見えてきます。

そして鳥居の横には、神馬たちの待機所。


時折、巫女さんに連れられて境内を歩くこともあるようですが、
今回は二頭の神馬に会うことができました。
実は宮司さんが北海道出身で、父は騎手、祖父は調教師という競馬一家。
その縁もあり、この神社では本物の馬が飼育されています。
午年に“馬と出会う神社”という点でも、特別な場所だと感じます。
◆神馬の先にあるもの
神馬の待機所を抜けると、本殿の正面へ。
この日はちょうど茅の輪が設置されていました。

もちろん常設ではありません。
けれど、「くぐって穢れを祓う」という行為は、どこかこの神社の空気とも重なります。
なぜなら、この神社そのものが、
安倍晴明によって“結界”を張られた場所だからです。
五方山熊野神社の境内は、陰陽五行説に基づく正五角形。
“進む前に整える”
そんな陰陽道の思想が、この場所全体に流れているようにも感じます。
◆境内を巡る|導きと調和の場所
本殿を右へ進むと、幸せを呼ぶフクロウの像があります。
境内には「幸せを呼ぶ白ふくろう」がいると伝えられており、
「福朗」「不苦労」など縁起の良い存在として親しまれています。
夜目が利くことから“先を見通す鳥”ともされ、
熊野大神を見守った霊鳥として大切にされています。


さらに奥へ進むと、朱色の鳥居が連なる参道が現れ、その先には稲荷社。


静かな空気の中に並ぶ鳥居は、どこか“奥へ導かれていく感覚”があります。
その隣には、御神木である夫婦楠。


本殿の反対側にも対になる楠が立ち、
二本合わせて「夫婦楠」と呼ばれています。
進む力だけではなく、
人との縁や調和を大切にする――
そんな、この神社らしい空気を感じました。
◆さらに奥へ|水神宮ともう一つの入口
来た道を戻り、そのまま真っすぐ進むと水神宮があります。


三社の神社が合祀された場所で、
水と暮らしを守る信仰が今も受け継がれています。
そのまま道なりに進むと本殿前の参道に合流します。
その参道の先には、もう一つの大きな鳥居へ。

その参道の左には天神社と、小高い丘の上に建つ浅間社。


高い場所から境内を見下ろしているようなその姿は、
どこか“全体を見渡す場所”にも見えました。
浅間社の丘の隣には天神社


右側には占い館もあり、
安倍晴明ゆかりの神社らしい空気を感じます。
◆神社の奥にある“もう一つの風景”
……ですが、実はまだ終わりではありません。
馬のオブジェがあった場所へ戻り、本殿とは反対側へ進むと、急に視界が開けます。
そこにあるのが、神馬たちのポニー舎。
その奥には、幼稚園の子どもたちが遊ぶための広場もありました。
神社という神聖な場所の中に、
子どもたちの声と、馬たちの穏やかな空気が共存している。
どこか不思議で、でも優しい空間です。
そして、その途中にそびえるのが五重塔。


塔本体は約5メートル。
台座を含めると7メートルにもなり、銅製では日本一の高さだそうです。
陰陽五行の結界を持つ神社に建つ五重塔。
派手に主張するわけではありません。
けれど、
この場所全体を静かに支えているように見えました。
◆ちょっとした神様のいたずら?
実は私、この神社でおみくじを引いたんです。
そして開いた瞬間――
右肩に何かが落下。
鳥の糞でした。
慌てて拭き取り、おみくじを見ると結果は“大吉”。
……なるほど。
ウンがついたらしいです。
◆まとめ
今回は、安倍晴明ゆかりの神社として知られる五方山熊野神社を巡りました。
ここは、ただ“運気を上げる”場所ではありません。
進む前に整える。
動き出す前に方向を見る。
そんな空気を持つ神社です。
午年は、動き出す年。
だからこそ勢いだけではなく、
「自分はどこへ向かうのか」
を見つめ直すことが大切なのかもしれません。
五方山熊野神社は、
その“導き”を静かに与えてくれる場所でした。
動き出す前に、
一度立ち止まって方向を見つめ直したい時。
また訪れたくなる神社です。
◆次回予告
次回は、午年に巡ると良い神社として
猿江神社
について紹介しようと思います。
▶前回の記事はこちら
▶午年に行くと良い神社の記事はこちら
