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【読むだけで参拝体験】馬橋稲荷神社|龍の鳥居が迎える“飛躍”の神社

高さ約8メートルの石造りの大鳥居。
左右に龍が巻き付くように彫刻されています。

向かって右には天へ昇る「昇龍」、左には地へ降りる「降龍」。

龍の鳥居は東京都内でも極めて珍しく、
品川神社、高円寺の稲荷社と並び「東京三鳥居」の一つとされています。

まるで龍が参拝者を迎え、
運気を天へ押し上げてくれるかのような迫力があります。

その鳥居がある神社の名は――馬橋稲荷神社。

▶前回の記事はこちら



◆はじめに|地名を守り続けた神社

東京には、街の名前が消えてもなお、
その名を残し続けている神社があります。

馬橋稲荷神社。

創建は鎌倉時代末期と伝えられ、
七百年以上にわたり地域の人々の信仰を集めてきました。

この神社の特徴は、
ただ古いだけではないことです。

明治時代には周辺の神社を合祀し、
戦争で亡くなった人々の御霊を祀り、
地域の祭りや文化を受け継いできました。

そして昭和40年。

住居表示の変更によって
「馬橋」という地名が消えることになった時、

人々はその名を後世に残そうと願い、
神社の名を「馬橋稲荷神社」と改めました。

地域が神社を守り、
神社が地域の記憶を守る。

そんな深いつながりを今も感じられる場所です。

◆馬橋稲荷神社とはどんな神社か

馬橋稲荷神社は、鎌倉時代末期の創建と伝えられる古社です。

かつては旧馬橋村の鎮守として人々の信仰を集め、
天保3年(1832年)には京都の白川神祇伯家より
「正一位足穂稲荷大明神」の神号を授かりました。
明治時代には周辺の御嶽神社・白山神社・天神社・水神社を合祀し、
地域の信仰の中心として歩み続けています。

主祭神として祀られているのは、

・宇迦之魂神(うかのみたまのかみ)
・大麻等能豆神(おおまとのづのかみ)

の二柱です。

宇迦之魂神は「お稲荷様」として知られ、
五穀豊穣や商売繁盛、暮らしの発展を司る神様。

大麻等能豆神は、人々を正しい方向へ導く神様として信仰されています。

そして、この神社を語る上で欠かせないのが「龍の鳥居」です。

正面の石造大鳥居には、昇龍と降龍が彫刻されており、
龍が巻き付く鳥居として知られています。
この形式の鳥居は都内でも非常に珍しく、
「東京三鳥居」の一つとも呼ばれています。

天へ昇る龍と地へ降りる龍。

その姿は、運気の上昇だけでなく、願いを神様へ届け、
再び力を授かって戻ってくる循環を表しているようにも見えます。

馬橋稲荷神社は、地域の歴史を守り続けてきた神社であると同時に、
人々の願いを未来へとつなぐ神社でもあるのです。

◆なぜ午年に馬橋稲荷神社を巡るのか

午年は、動き出す年。

新しいことへ挑戦したり、
目標に向かって走り始めたりする人も多いでしょう。

そんな午年に訪れたい理由が、
馬橋稲荷神社にはあります。

実は、この地域の「馬橋」という地名にも、
馬にまつわる伝承が残されています。

昔、現在の神社の裏手を流れていた桃園川周辺は湿地帯でした。

そこを軍勢が通った際、
馬を並べて橋の代わりにし、人々を渡らせたことから
「馬橋」と呼ばれるようになったという説があります。

真偽は定かではありませんが、
この土地が古くから馬と深い縁を持っていたことを感じさせる伝承です。

そして馬橋稲荷神社の象徴が、
正面に建つ「龍の鳥居」。

鳥居には天へ昇る昇龍と、
地へ降りる降龍が刻まれています。

馬が前へ進む力を表すなら、
龍はさらに高みへ昇る力を象徴する存在。

午年は「走り出す年」ですが、
ただ勢いだけで進めば良いわけではありません。

どこへ向かうのか。
何を目指すのか。

その方向が定まってこそ、
人は大きく飛躍することができます。

馬橋稲荷神社は、

「前へ進む力」と「運気を昇らせる力」

その両方を感じられる場所なのかもしれません。

午年だからこそ、
新しい一歩と、その先の飛躍を願いながら参拝したい神社です。

◆読む参拝|鳥居から境内へ

入口は全部で4カ所。


境内案内図

最寄りの阿佐ケ谷駅から歩いて約8分。

閑静な住宅街を進むと、
大きな朱色の鳥居が姿を現します。

鳥居の隣には神社の名前が彫ってある大きな石碑もあります。


馬橋稲荷神社の鳥居

鳥居をくぐり、石製の参道を進みます。
この参道は長く、社殿まで一直線に伸びています。
社殿までに3つの鳥居と隋神門が設置してあります。


二の鳥居


三の鳥居


隋神門

二の鳥居は、この神社最大の見どころ。

左右の柱には、
天へ昇る昇龍と地へ降りる降龍が刻まれています。


上り龍


下り龍

龍の巻き付く鳥居は都内でも珍しく、
東京三鳥居の一つに数えられています。

午年に馬の力を借り、
龍のように運気を昇らせる。

そんな願いを込めながら、
自然と鳥居を見上げていました。

近くで見ると、
龍の表情まで細かく彫り込まれていました。

思わず足を止めて、
じっくり見上げたくなる鳥居です。

三の鳥居を越えたところに手水舎があります。


手水舎

龍の口から静かに流れる水。


手水舎の龍

昇龍の鳥居をくぐった後だけに、
ここにも龍が参拝者を迎えてくれているようでした。


改修中の神殿

神殿は手前から拝殿、幣殿、本殿となっています。
現在は改修工事中で中に入ることは出来ませんでしたが、

本来なら、
「みたまのふゆ」と呼ばれる御神霊石を見ることができます。

神様の御力を授かる石として、
多くの参拝者が手を合わせています。

神殿の左側には神楽殿と斎霊殿。

神楽殿では祭礼や奉納行事が行われ、
斎霊殿には戦争などで亡くなった人々の御霊が祀られています。

賑やかな祭りと、
静かな祈り。

二つが並ぶ姿にも、
地域を支えてきた神社らしさを感じました。

右隣には稲荷大明神の社と合社碑が建立されています。


神楽殿


齋霊殿


稲荷大明神の社と合社碑

道なりに進むと正面に厳島神社。

馬橋村に点在していた湧水には、
水神様や弁天様がお祀りされていました。
現在はこの末社に全て合祀されています。

静かな池のほとりに立つ姿は、
本殿とはまた違った空気を感じさせます。

左に参道が続いており、進んで行くと稲荷社、そして、境内外に出ます。


厳島神社


稲荷社

さて、道を戻って神殿から今度は右に進みます。
右側には社務所が見えます。


社務所

道なりに進む。
正面には東参道鳥居。

東参道の鳥居は木製。

朱塗りの正参道とは違い、
そこまで大きな鳥居ではないので、落ち着いた雰囲気があります。

同じ神社でも、
入口によって違う表情を見せてくれるのも
馬橋稲荷神社の魅力です。
そして、境内の外に出ます。


東参道の鳥居

◆願掛け狐

この神社では白い狐の置物を購入することができます。
狐は稲荷神のお使いです。
狐の中に願い事を書いた紙を入れ神様に届けてもらいましょう。

紙を入れた狐は神社所定の場所に納めるか、
持ち帰って神棚などに飾ります。

髭のある狐がオス、ない狐はメスです。
一体ずつ社務所で受ける事ができます。

家に持ち帰った場合、願いが叶ったら神社に返しにきます。

願掛け狐は、
神社を参拝した記念品というより、

「願いを神様へ届けてもらう小さな使者」

そんな存在なのかもしれません。

◆まとめ

今回巡った馬橋稲荷神社は、
ただ「馬」の名を持つ神社ではありませんでした。

鎌倉時代から人々の暮らしを見守り、
地域の歴史とともに歩んできた神社。

昇龍・降龍が刻まれた珍しい鳥居、
願いを神様へ届ける願掛け狐。

境内を歩いていると、
この神社が「運を開き、前へ進む力」
を大切にしてきた場所であることが伝わってきます。

午年は、動き出す年。

けれど、ただ走り出すだけではなく、
目標を定め、運気を高め、
一歩ずつ前へ進むことも大切です。

馬橋稲荷神社は、

「前へ進む力」と
「さらに高みへ飛躍する力」

を静かに後押ししてくれる神社でした。

龍の鳥居をくぐり、
願掛け狐に想いを託し、
新しい一歩を踏み出す。

馬橋稲荷神社は、

「前へ進む勇気」と
「さらに高く飛躍する力」

を静かに後押ししてくれる神社でした。

◆次回予告

次回は、午年に巡ると良い神社として

愛宕神社

について紹介しようと思います。

▶前回の記事はこちら

▶午年に行くと良い神社の記事はこちら


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