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「=LOVEの9年間とPM論——なぜ国立競技場に辿り着けたのか」

プロローグ

2026年6月20日・21日、=LOVEが国立競技場(MUFGスタジアム)に立つ。

ドームクラスのライブを未経験のまま、メンバーが経験したことのない東京ドーム公演以上の規模での公演が決まった。 Note発表の瞬間、メンバー10人がひざから崩れ落ち、顔に手をやった。 

この軌跡をPMとして見ると、見えてくるものがある。

以前「PMPおじさんが、指原莉乃から学んだマネジメント論」を書いた。今日はその続編だ。=LOVEの9年間を「プロジェクト」として読み解く。

第1章|プロジェクトの設計——スコープをどう定義したか

=LOVEという名前には「アイドルとはファンに愛されなければいけない。そしてアイドルという仕事も自分が愛さなければいけない」という指原莉乃の想いが詰まっている。 

これはプロジェクトのスコープ定義そのものだ。

「何を作るか」より「なぜ作るか」を先に決める——これがスコープ管理の本質だ。「ファンに愛され、自分も愛するアイドル」というビジョンを最初に置いたことで、以降の判断軸が一貫した。

楽曲の方向性。メンバーの選び方。ライブの作り方——全てが「このビジョンに合っているか」というフィルターで決まる。ブレないプロジェクトは、最初のスコープ定義がしっかりしている。

第2章|チームビルディング——メンバーの入れ替わりと継続性

アイドルグループ運営の宿命は「メンバーが変わる」ことだ。

卒業・加入・脱退——9年間で=LOVEも何度もメンバーが変わった。でもグループは変わらず前に進み続けた。

PMの現場でも同じことが起きる。キーメンバーが抜ける。新しいメンバーが加わる。それでもプロジェクトは続く。

継続性の鍵は「個人への依存」ではなく「仕組みへの信頼」だ。

指原莉乃がプロデューサーとして作ったのは「メンバー個人の魅力」だけでなく、「=LOVEというグループの文化と空気」だったと思う。誰が抜けても「=LOVEらしさ」が残る——これがチームの継続性を支えた。

第3章|リスク管理——炎上・スキャンダルとの向き合い方

アイドル運営には常にリスクが伴う。スキャンダル、炎上、SNSでの批判——これらは「起きるかもしれないリスク」ではなく「起きることを前提に備えるリスク」だ。

PMで言えば「リスク登録簿」に書いておくべき項目だ。

指原莉乃自身がAKB時代に様々な炎上を経験してきた。その経験がプロデューサーとしての危機対応力に変わっている——私はそう見ている。

リスクを経験した人間が作るプロジェクトは、リスクへの備えが違う。 教科書で学んだリスク管理より、実体験から来るリスク感覚の方が現場では強い。

第4章|マイルストーンの設計——小さな成功を積み上げた9年間

2026年4月には横浜スタジアムでの8周年ツアーファイナルが控えており、6月の国立競技場へと続く。 

9年間の軌跡を見ると、段階的にマイルストーンを達成してきたことがわかる。

小さなライブハウスからホール、アリーナ、横浜スタジアム、そして国立競技場——一足飛びではなく、一段一段上がってきた。

これはPMのプロジェクト設計と同じだ。最終ゴールを見据えながら、現時点で達成できるマイルストーンを積み上げる。「いきなり大きな成果」を狙うより、「確実に次のステージへ」という積み上げの方が、長期的には遠くへ行ける。

第5章|そして次のゴールは——10年目の東京ドーム

国立競技場が「ゴール」ではないと私は思っている。

ドーム未経験で国立競技場に立つことへの議論もある。 Noteでもプロジェクトマネジメントの視点では、これは「ゴール」ではなく「通過点」だ。

デビュー10周年は2027年。10年目のゴールとして「東京ドーム単独公演」が見えてくる。

国立競技場での2daysを成功させ、その勢いのままドームへ——このロードマップが指原莉乃の頭の中にあると私は思っている。

プロジェクトは完了したら終わりではない。次のプロジェクトへの布石になる。国立競技場は=LOVEにとって、その布石だ。

エピローグ

9年間、=LOVEは正直に積み上げてきた。

ビジョンを定義し、チームを作り、リスクと向き合い、マイルストーンを一つずつ越えてきた。

「なぜ国立競技場に辿り着けたのか」——答えはシンプルだ。最初から「どこへ向かうか」が決まっていたからだ。

6月20日・21日、国立競技場。私はその場所で、9年間のプロジェクトの答えを見届けたいと思っている。

©shiraco|PMPおじさんの実践ノート @NoteCcm42090
指原×PMシリーズ: 第1作(本作):=LOVEの9年間とPM論 ←いまここ
第2作:=LOVEが8年で証明したこと → https://note.com/quiet_emu2080/n/n9343382ad9e2
第3作:≠MEが証明した「2番手の戦略論」 → https://note.com/quiet_emu2080/n/n4e15cbbb4402
第4作:≒JOYが教えてくれた「3番手の戦略論」 → https://note.com/quiet_emu2080/n/n8bbc134904dd

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