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香港で一人飯——五郎さん、飲茶と上海料理で、私は完全に満たされました

プロローグ|孤独のグルメを思い出しながら、香港の街を歩いた

「孤独のグルメ」という漫画・ドラマがある。

主人公の井之頭五郎は、仕事の合間に一人で飯を食う。誰にも邪魔されず、自分のペースで、ただ食べることに集中する——あのスタイルに、50代のITコンサルは深く共感している。

今回の香港出張で、私は完全に五郎さんになった。

11時、飲茶。18時、上海料理。一人で、自分のペースで、香港の食を堪能した。

五郎さんに語りかけるスタイルで書く。

第1章|11時——蓮香樓で、ワゴン式飲茶の洗礼を受けた

五郎さん、飲茶はワゴン式に限ります。

尖沙咀の金巴利道を歩いていると、長利商業大廈という古びたビルが見えてくる。その1〜2階に、蓮香樓(Lin Heung Lau)がある。

蓮香樓 尖沙咀店
場所:尖沙咀 金巴利道25号 長利商業大廈1〜2階 営業:24時間

扉を開けた瞬間、別の世界に入った。

香港の古い飲茶はこうだ——大きなホール、丸テーブルに見知らぬ人と相席、そしてワゴンを押したおばちゃんたちが次々と料理を運んでくる。「何か取るか取らないか」の判断は2秒以内だ。モタモタしていると行ってしまう。

五郎さん、このスピード感が最高なんです。

頼んだのはこれだ。

蝦餃(ハーガウ)
プリプリの海老が薄皮に包まれている。香港の飲茶でこれを食べないのは、東京に来てラーメンを食べないのと同じだ。一口目で「来て良かった」と確信した。

焼売(シウマイ)
豚と海老の絶妙なバランス。日本の崎陽軒と全然違う。もっちりした皮と、ぎっしり詰まった具材——これが正解だ。

腸粉(チョンファン)
米粉で作った薄い生地に海老や叉焼を包んで蒸したもの。甘醤油をかけて食べる。滑らかで、柔らかくて、噛むたびに旨味が出てくる。

叉焼包(チャーシューバオ)
ふわふわの皮に甘い叉焼が入っている。蒸しパンのような優しい甘さが、朝飯にちょうどいい。

五郎さん、香港の飲茶はお茶との相性が抜群です。

プーアル茶を頼んだ。油を流してくれる効果があると聞いたが、それより単純に「飲茶にはプーアル茶」という組み合わせが美しい。

ワゴンが回ってくるたびに少し迷い、少し頼む。相席のおじさんは黙々と食べている。私も黙々と食べる。誰も話しかけてこない。最高の孤独だ。

五郎さん、これが「孤独のグルメ」の香港版です。

飲茶文化について——知っておくと2倍楽しい

香港の飲茶(ヤムチャ)は「お茶を飲む」という意味だ。でも実際はお茶と点心を一緒に楽しむ文化全体を指す。

朝から昼にかけての「ブランチ文化」として根付いていて、香港人にとって飲茶は単なる食事ではなく「時間を過ごす場所」だ。友人と話しながら、家族と集まりながら、あるいは私のように一人で静かに——それぞれのペースで楽しむ。

ワゴン式は少なくなっているが、蓮香樓のような老舗では今でも健在だ。ワゴンのおばちゃんに中国語で話しかけられても焦らなくていい。指差しで十分通じる。

次に香港に行く人へのアドバイス: 平日の11時前後が比較的空いていておすすめだ。週末は地元客で混雑する。相席は当たり前なので遠慮しないこと。会計は最後にテーブルで精算する。

第2章|18時——Wu Kong Shanghai Restaurantで、上海料理の深みにはまった

五郎さん、夜は上海料理です。上海と香港、この二つが交差する場所に、答えがありました。

Wu Kong Shanghai Restaurant(滬江大飯店)は尖沙咀の老舗上海料理店だ。香港で上海料理というのが面白い。香港は広東料理の本場だが、上海からの移民が多く住んだ歴史から、上海料理の名店が根付いている。

夜18時、店に入ると落ち着いた雰囲気だ。昼の蓮香樓のざわめきとは全く違う。テーブルクロスが白く、照明が少し暗く、一人で座っても浮かない空気がある。

五郎さん、このお店は一人飯に優しい店です。

頼んだのはこれだ。

小籠包(シャオロンパオ)
上海料理といえばこれだ。薄皮の中にスープが閉じ込められている。箸でつまんで持ち上げたとき、「破れないかな」という緊張感がある。一口かじってスープをすすり、残りを一気に食べる——この一連の動作が完璧な体験だ。熱いので要注意。私は毎回少しやけどする。

紅焼肉(ホンシャオロウ)
豚の角煮だ。上海料理の豚の角煮は、日本の角煮より甘く、トロトロに煮込まれている。白飯が欲しくなる味だ。一人だと一皿は多いかもしれないが、頼んで後悔はしない。

生煎包(ション ジエン バオ)
底を焼いた肉まんだ。パリパリの底面と、ふわふわの上部のコントラストが素晴らしい。ゴマがまぶしてあり、香ばしい。

老酒(ラオジュウ)
紹興酒だ。上海料理には紹興酒がよく合う。一人で静かに飲む紹興酒は、なぜか仕事のことを全部忘れさせてくれる。

五郎さん、小籠包と紹興酒の組み合わせは反則です。

食べながら考えた。昼の飲茶と夜の上海料理——同じ中華でも全然違う体験だ。飲茶は「動」、上海料理は「静」。ワゴンのざわめきと、静かな個室の落ち着き——香港という街は、この振れ幅の大きさが面白い。

Wu Kong Shanghai Restaurantについて——次に行く人へ

Wu Kong Shanghai Restaurant(滬江大飯店)
場所:尖沙咀エリア(要事前確認) 特徴:香港の老舗上海料理店。小籠包と上海蟹の季節(秋)は特に混む。

予約することをおすすめする。一人でも予約を受け付けてくれる。英語メニューあり。

エピローグ|五郎さん、香港は一人飯の聖地です

蓮香樓を出て、夜はWu Kong Shanghaiを出て——どちらの店でも、私は完全に一人だった。

誰とも話さず、仕事のことも考えず、ただ食べることに集中した。

五郎さん、これが旅の飯の醍醐味です。

日本に帰ったら、また忙しい日々が戻る。でも香港の飲茶と上海料理の味は、しばらく頭から離れない気がする。

次に香港に行くときも、11時に蓮香樓に行く。18時にWu Kongに行く。一人で、黙って、食べる。

「さて、次は何を食おうか。」

シリーズ入口(全話一覧)→ https://note.com/quiet_emu2080/n/n17e8600f5a36

©shiraco|PMPおじさんの実践ノート @NoteCcm42090
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