【プレビュー】第11節 RB大宮アルディージャ VS ジュビロ磐田
磐田の主なデータ
7位 1勝4分5敗
6得点 12失点
得点数:37位
ゴール期待値:24位
チャンスクリエイト数:28位
シュート数:25位
枠内シュート数:36位
シュート決定率:38位
パス数:19位
パス成功率:27位
ドリブル数:30位
空中戦勝利数:9位
クロス数:7位
ボール支配率:18位
失点数:22位
被ゴール期待値:24位
被シュート数:13位
こぼれ球奪取数:24位
*順位はいい方から、J2J3 40チーム中の物
今季から就任した志垣監督の下、ここまで1勝と波に乗れない磐田。PK戦勝利(3回)でなんとか勝点を稼いでいる感じではある。
なんといっても苦労しているのは攻撃の部分。10試合戦ってわずか6点は、40チーム中、下から数えて2番目タイの少なさ。
ゴール期待値(24位)、チャンスクリエイト(28位)、シュート数(25位)の攻撃指標が平均を下回る中、更に拍車をかけるのが枠内シュートの少なさ(36位)と、シュート決定率の低さ(38位)。
少ないチャンスを仕留めきれていない事が示唆されるデータで、得点が伸びないことも納得できる感じに。
去年のショートパスとポゼッション中心のサッカーから、今年はロングボール主体のサッカーとなっている磐田だが、その事を示唆するデータもちらほら・・・。
ということで、去年の順位→今年の順位で、そんなデータを何個かピックアップしてみた。
・支配率:1位→18位
・パス数:2位→19位
・パス成功率:3位→27位
・空中戦勝利数:20位(最下位)→9位
・ドリブル数:3位→30位
*去年の順位はJ2 20チームでの順位、今年の順位はJ2J3 40チームでの順位
こんなふうに去年とは根本的に違ったサッカーをやってるわけなんだけど、何だろう、なんか本来の磐田のポテンシャルやストロングを、自ら消しちゃっている気がするんだよなぁ…。
あ、守備面のデータはいずれも平均程度で、特に突出したデータはなかった感じでした。
前回の対戦
第7節
2026/3/21
磐田VS大宮 1-4
大宮得点: 28’山本、42’泉、61’泉、90+7’山本
磐田得点: 59’グスタボ・シルバ
@ヤマハスタジアム
*現地観戦*
今季の(個人的)大宮のベスト試合の完勝となった試合。
ガブ様が先発CBに復帰なされて、対人に対空に存在感を発揮すると共に、前線からのハイプレス&ゲーゲンでの狩りがハマりまくり、奪取からのポジトラカウンターを連発。(個人的)前半戦のベストゴールである、前線でのゲーゲンプレスから獲得したPKを始め、4得点を奪った。
磐田の攻撃の軸であったハイプレスからのショートカウンターも、幅を使ったDFラインでのパス回しで抑え込み、もう一つの軸であるロングボールも西尾とガブ様が空中で迎撃し続けた。
前節の磐田のやり方 (VS AC長野パルセイロ)

新生志垣体制下での百年構想リーグにおいて、得点力が伸び悩み、中々勝ちを積み重ねられないここまでの磐田。
現状を鑑み、開幕から続けていた4-4-2を捨て、大宮に負けた次の第8節いわきFC戦から3バックに変更した模様。第9節のヴァンフォーレ甲府戦にて、ようやく今季初の90分勝利をあげている。
第8・9節はペイショットが1トップで、シルバと角が2STの3-4-2-1で戦っていたみたい(未確認)だが、角が怪我で戦線離脱したため、この長野戦はペイショットとシルバが2トップの3-1-4-2だったと各種媒体の情報。
しかし試合を見る感じ、実際はペイショットとシルバが縦関係で、中盤がダイヤモンド型になる5-3-1-1で攻撃も守備も完結していた (攻撃時はWBが上がった3-1-4-1-1←表記が難しい…)。
ペイショットがポストや潰れ役になって、シルバがスペースに入り込んだり裏抜けを狙ったりって感じ。ペイショットがサイドに流れて基点となって、中央のスペースにシルバが入り込むなんてことも当然していた。
*右CBにはSC相模原から急遽獲得した加藤を即抜擢
全ての試合を見たわけじゃあないけど、今季の4バック時代の磐田の攻撃の特徴は…
①ハイプレスによるショートカウンター
②DFラインでのボール回しで相手を引き込んでからのロングボール (シルバの裏抜けなど)
③サイドからのアーリークロスで、DFとGKの間にシルバや渡邉を走らせる ・・・といった感じだった印象。
守備は相手陣地ではハイプレス、自陣では4-4-2のゾーンブロックといった具合い。
ただ、3バックとなった事で、これらのやり方を結構ガラッと変えていた。
変更点① ハイプレスをやめ、ミドルブロック構築優先
攻撃のテコ入れに前線に長身ペイショットを入れたことで (?)、代わりにハイプレスを捨てる事を選択。5-3-1-1の頂点のペイショットのプレスはそこそこに、中盤の4枚とWBの運動量で中盤を締めるやり方に。
4バック時代のブロックも横幅狭く守っていた印象だったけど、それは3バックになっても変わらず、逆サイドのWBなども中央に寄せて密集を作ってブロック組んでいた。
ゾーンディフェンスは少し緩めたのかな?前に見たときよりも、最後尾で人について行くことも多くなってた気がした (←不確か)。
守備時、WBは基本最終ラインに下がって、サイドにボールが入るとジャンプして迎撃に行っていた。ただこの時どうしてもWBの出足が後方からのため遅くなり、寄せきれないことが多く、また迎撃に行った後のWB裏のスペースを長野に使われる事も散見された。
*結構なやられ方だったんで図解!

①長野のCBが左サイドでボールを持つと、磐田もそれにあわせてボールサイドに移動
②磐田の中盤の三人がそれぞれ左SBとDMFをマーク。右SBがフリーに
③長野の右SHが、左SB吉村を最終ラインにピン留めして出てこられなくしてる

①長野が展開して、そのフリーの右SBにボールが入る
②川合はマークに行けず、左SB吉村がジャンプして右SBにあたる。ただ長い距離を走るため、寄せるまでに時間がかかり、相手SBは悠々とボールを保持
③マークを外れた長野の右SHが、吉村の裏のスペースを使ってチャンス拡大!磐田の最終ラインのスライドも遅く、ファンデンベルフのマークが追いついていない
新システムだったためか、ゾーン守備の弊害のためか、とにかくサイドでのIHとWBのマークの取り決めが曖昧で、この試合で何回か似たような形でやられていた。
変更点② ロングボール増加
ハイプレス&ショートカウンターという攻撃の軸の一つを捨てたため、もう一軸であったロングボールが増える。
CBを3枚にすることで、DFラインで余裕を持ってボール保持をして、ファンデンベルフの正確な左足などで、前線にロングボールを入れていくスタイルをより強固にしていた。
狙いどことしてはシルバの裏抜け、ペイショットの頭なんてのはあったけど、おそらく一番は逆サイドの高い位置。左CBのファンデンベルフが持った時に、右WBの川崎が右サイドの高い位置に陣取り、対角線のロングボールの受け手になる事が多かった(左右逆のパターンも)。
んで、サイドからクロスを上げて、ペイショットの頭に合わせたり、シルバのラインブレイクを狙う感じ。クロスが多い磐田としても、サイド攻撃は活かしていきたところ。
レノファ山口時代もそうだったけど、志垣監督はやっぱりロングボールを趣向するサッカーが特徴。これまでショートパスとポゼッションが主体だった磐田のサポ的には、勝ち負けや結果はともかく、このやり方ってどういう受け止め方なんだろ?
ちなみにビルドアップ時、GK川島は全くといっていいほど加わらず、ロングボールの出し手はCBが担っていた。
変更点③ アーリークロスは減少?
この試合だけでは判断つかないけど、4バック時代よりアーリーでのDFとGK間のスペースへの蹴り込みは減った印象。4-4-2時代はラインブレイクがうまい渡邉とシルバの両FWを活かすためだったけど、ペイショットを入れたためそこらへんは調整したのかな?
この長野戦では、アーリーより、ゴールラインまで高くえぐってからクロスを上げる事が多かった。
そんな磐田に対する長野は、成績低迷を理由に藤本監督を解任し、ベテラン小林伸二監督が指揮を取り始めてからの2戦目。
陣形は藤本監督と同じ4-4-2ながら、磐田と似たように縦横コンパクトな守備をしてくるようになったなーといった印象。小林監督も「強度を重視したい」と言っていたみたいで、中盤の強度は上がっていた印象を受けた。
前節の磐田 試合展開 (VS AC長野パルセイロ)
試合展開的には、ハイプレスをしない磐田に対し、長野がボールを握る流れに。
4分のFKからの吉澤ヘッド、6分のロングスローからの吉澤の持ち運び等、長野がチャンスを作る序盤。これらのシーンは磐田のマークが甘かった印象を受けた。
対する磐田もロングボールで応酬し、9分にはシルバの抜け出しでチャンスを作るも、ペイショットはシュートまで撃ちきれず。
#マテウスペイショット 選手
— ジュビロ磐田 (@Jubiloiwata_YFC) April 12, 2026
待望の今季初ゴール。ここからもっと🔥#ジュビロ磐田 #jubilo pic.twitter.com/O1SLE1FAco
長野ペースで進んだが、16分にファンデンベルフからの好フィードで、右サイドの高い位置で基点を作る。そこから上げたクロスを中央でペイショットがそらし、IH川合がシュート!これはブロックされるが、こぼれ球をペイショットが押し込んで、ほぼファーストチャンスを磐田が物にして先制に成功。
ファンデンベルフの対角フィード、クロス、ペイショットのポストと、磐田のストロングが詰まったような得点であった。
🟠Look back🎥4/12(日)vs.磐田
— AC長野パルセイロ_official (@NAGANO_PARCEIRO) April 12, 2026
GOAL!!!!⚡|39' MF28 #藤川虎太朗#acnp #パルセイロ pic.twitter.com/0kUegeHc8L
一方、ボールを握りながらも中々に磐田のブロックを崩せない長野だったが、39分、その磐田のブロックに一本の縦パスを入れて楔を打ち込み、受けたFW藤川が素早いから反転して、ペナ外から素晴らしいコントロールショットをゴール隅に撃ち込んで同点に追いつく。
横移動してきた藤川がボールを受けに際に、一瞬、磐田のDF陣に迷いが生じ、誰がマークに行くのかの判断が遅れたように見えた。この辺りはゾーンディフェンスだった事の副作用だったのかなぁとか深読みもしてしまったけど、それより藤川の個人技術を褒めるべきな得点だったかな。
近藤(元大宮)のフリーランでマークを引き付ける動きも素晴らしかった♪
ということで1-1の同点で前半終了。
長野が支配率55%とボールを握った感じ。
平均ボール奪取位置は「長野: 45.6 m VS 磐田: 25.8 m」と、両極端なデータに。長野が高いところで奪えていたのに対し、ブロックで構える磐田は大分低め。最後の最後のゴール前ではあまりやらせてなかったけど、磐田がやや押し込まれていたって感じの結果に。
後半の展開も似た感じで、長野がボールを持ってジリジリと磐田を押し込んで攻める形。
58分の抜け出したSB藤川との1対1を掻き出し、更に、続く60分のWB裏を抜け出したSB田中のニアシュートを好セーブしたGK川島の奮闘もあり、長野に追加点を与えない磐田。この2本のセーブがなければ、磐田はだいぶ苦しかったので、本当川島様々だったかな、と。
後者のシーン以外にも、上で図解したように、上がってきた後の磐田のWB裏への抜け出しを長野は何度も狙っていた。
磐田は後半、ほとんどチャンスを作れなく、71分の相田のロングスローからのファンデンベルフのヘディングシュートがゴールバーに阻まれたシーンと、74分の加藤のクロスをペイショットが頭で合わせたシーンぐらいだったかなー。
後者の、クロスにペイショットが頭で合わせるって形をもっと作りたかったはずなんだけど、この試合通してもこのシーンぐらいだけだった記憶が…。
試合はそのまま1-1で終了。
PK戦はGK川島のストップもあり磐田が勝利。後半の連続ストップも含め、今日は川島に相当救われた磐田であった。
磐田の支配率は44%。シュート数は「長野: 13 VS 磐田: 8」、ゴール期待値は「長野: 1.24 VS 磐田: 1.22」とデータ的には互角の内容だったが、磐田としては納得行くような内容ではなかったんじゃあないかな?ロングスローは何本かチャンスに繋げていたが、CKは試合通して1本しか奪えなかった。
パス成功率は65%と、ロングボールが多かったため大分低い数値に。
元々足下の技術が高く、ショートパスで繋ぐことができるメンバーは沢山揃っているので、もう少しロングボールとショートパスのバランスを改善して、確実性の高い前進を図った方がいいんじゃあないかなぁとは、外野の勝手ながらこの試合を見てて思った次第。
大宮 展望
前節、松本山雅のハイプレスに完敗を喫した大宮の立て直しの一戦。
対する磐田は角不在の中、前々節勝利を挙げた3-4-2-1で来るか?もしくは長野戦に引き続き中盤ダイヤモンドで来るか?
長野戦であまりうまくいってなかった事と、前回対戦で大宮のプレスに苦しんだ磐田としては、大宮の4-2-3-1と(ほぼ)ミラーになるダイヤモンドではなく、3-4-2-1で来るんじゃあないかなと予想。
磐田は前回対戦時と大きくやり方を変え、現在はハイプレスを抑えるようになっているため、展開としては大宮がボールを握る事になりそう。
松本戦ではガンガン前に来るWBに苦戦したけど、磐田の場合WBは基本後ろにいるため、SHで押し込みつつSBを高く上がらせて、相手WBを食いつかせておいてからのその裏なんてのを狙っていきたいところ (長野もそこからいい形を作っていた)。
前線にそびえるペイショットに空中戦で挑むためには、無理を押してもガブリエウを抜擢したいなぁ。前回の磐田戦でのハイパフォーマンスの再現を期待♪ 2列目からのシルバの抜け出しにも、西尾と共に要警戒してほしい。
磐田の攻撃の開始点として抑えておきたいのは、左足から高精度のフィードを繰り出すCBファンデンベルフ。前線からのプレスで、彼にボールを持ってから前線を見渡せる時間を与えずに、フィードの発射口を塞いでいきたい。同時にフィードの出口である右WBの上がりも最小限に抑えておきたいっすね。
追記:
ちらっと情報を見つけたけど、松原復帰!?
今季殆ど出てなかったからどうしたのかなぁと思ってたけど、やっぱり怪我だったのね。
松原が左WBに入ると、サイド攻撃位置の高さが改善されると共に、高さもあるからCBからのロングボールでの基点になられちゃいそう。
