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観戦記 第7節 ジュビロ磐田 VS RB大宮アルディージャ


概要

第7節
2026/3/21
磐田VS大宮 1-4
大宮得点: 28’山本、42’泉、61’泉、90+7’山本
磐田得点: 59’グスタボ・シルバ
@ヤマハスタジアム
*現地観戦*



大宮 印象

大宮 先発

Sub: 笠原、村上、関口、中山、神田、和田、松井、健勇、サンデー


陣形は4-2-3-1で、前節から2人交代。
ブロック守備の藤枝MYFCより、前からプレスに来る磐田ということで、FWにはスペースを使えるサンデー・・・ではなくて、日髙が初スタメンを勝ち取った。ポストタイプでない日髙は、前線で裏抜けを何度も狙っていて、オフザボールのとこでDFと耐えず駆け引きをしていたのが印象深かった。ただ今日は決定的なシュートまでは持って行けず、初ゴールは次節以降に持ち越しに。
2列目はいつもの破壊力抜群の3人。今日は健勇がいなく、前線は高さ不足気味。

そして手術を要する肉離れで長期離脱していたガブリエウが、去年の7月のAヴァンフォーレ甲府戦以来のCBで出場を果たした。昨季前半戦のMVP級活躍をしていた頼れるキャプテンがここに復活降臨!
長期離脱によるゲーム感の欠如などなんのその、今日も最終ラインで無双なされておりました(詳細は後述)。




磐田 印象

磐田 先発


こちらは前節から1枚交代。右SBに植村が入り、上夷が左SBに移った。
前線は運動量多く、裏抜けのみならず、プレスのスイッチを入れられるグスタボ・シルバ(以下、シルバ)が、渡邉とコンビを組む。
CBは左足からの正確なフィードが売りのファンデンベルフと、大宮ユース卒の山崎。ファンデンベルフは188 cmと高さもあり、今日の大宮の前線とではどうしても高さでギャップが生じてしまう。


プレビューでも書いた通り、磐田の主なやり方は2つ。

①前線からのプレスで奪取してからのショートカウンター

プレスに関しては前節のコンサドーレ札幌戦と似たように、マンマーク気味に前から潰しに来た磐田。
大宮がGKから繋ごうとする際は、中に絞ったSHの間にDMF金子が入って、もう片方のDMF井上が後ろに残るような、4-1-3-2のような感じで構える事が多かった (下図)。2列目の3人で大宮の2ボランチ+2SBを監視して、どこにボールが入っても臨機応変できる感じの布陣。
*大宮も似た感じの隊形でプレスに行くこともあった

磐田 ハイプレス時


そんな感じで磐田が前線から奪いに来ていたけど、今日は大宮のパス回しの方が一枚上手で、磐田は中々に大宮の前進を止められなかった。大宮は、2列目の3人がボールもらいに落ちたり、ボランチの2人が体ぶつけられてもボールを失わなかったり、強プレッシャー下でもSBの2人が落ち着いてパスで繋いだり、ビルドアップは非常に安定していた。
そこまで密集を作ってのプレスというわけでない磐田に対し、大宮は最終ラインで横幅広く使ってパス回しも意図的に使って、磐田の前線を多く走らせて疲れさせることもできていた。
この辺りの磐田の各個撃破型のプレスに関しては、密集を作って短い距離で即座に複数人でプレスに行けていた今日の大宮のプレスと比較して、効率はよくないなぁとは客観的に見てて思った。

ただ、磐田の前プレスが成功した暁には、シルバを中心としたショートカウンターによるフィニッシュまでも繋げる事もできていた。


②相手を引き込んでからのロングボールで、前線へ一気に送ってシルバの裏抜けなどを狙う
チームとして狙って蹴っていた物と、大宮のプレスで困って蹴らされていた物も合わさって、今日は磐田のロングボールが非常に多かった。この辺りは去年の志垣監督下のレノファ山口と似た感じ。
ただ大宮のプレスで、余裕を持ってロングボールを撃てる場面が少なく、裏抜け狙いというかは、前線の2人のポストを期待しての物が多くなっていた。
しかしそこに今日大きく立ちはだかったのが、ガブリエウと西尾の2CB。何度も撃ち込まれる磐田のロングボールを、高さと強さでことごとく撃墜してくれていた。特に前半は磐田の2FWとの空中戦をほぼほぼ全勝していた感じであり、磐田に付け入る隙を一切見せていなかった。
久々の出場のガブ様もこの対空バトルで前半は無双しており、例えば9分の空中戦でシルバを吹っ飛ばしたシーンとかは感涙物だった。


あと磐田の攻撃の狙いで多い、アーリークロスでのDFとGKの間への放り込みだけど、今日はほとんど見られなかったかな。印象に残っているのは前後半で数本ずつぐらい。これは磐田の狙いで上げなかったっていうか、大宮のチェックで上げさせなかったってとこが大きかった印象。とにかく今日の大宮はボールホルダーへの寄せが早く、磐田の選手に次のプレーの選択肢を考えさす余裕を与えていなかった。



試合展開 前半


(各時間は手元のスマホでチェックしてた物なんで、実際の時間と異なっている可能性が高いです)


今日も後ろから繋ぐ大宮に対して磐田がプレスで規制をかけ、同じように磐田のビルドアップに対しては大宮がプレスをかけにいく、プレス合戦となったこの試合。

結果的に、このプレス合戦において勝利したのは大宮
磐田のプレスに対しては、前述のように技術が詰まったパス回しや、体を張ったキープで上手いこと剥がしまくり、前進することに成功していた。


そして今日尽く機能していたのが、大宮のプレス!本当に今日はプレスがききまくっていたんだよね。
まず、前線からのプレスによって、困ったDF陣にロングボールを蹴らせて、これをガブ&西尾で完全に撃墜し、セカンド回収してポジトラに成功しまくっていた。
そして中盤ではいつものように密集を作り上げて出足速く複数人でプレスして、磐田のボールホルダーにつぎのプレーの選択肢を考える隙を与えない。

そしてそして、高い位置でボールを失ったら即時奪回のゲーゲンプレスを敢行!
今日は本当にこのゲーゲンが効いていて、何度も磐田のチャンスの芽を潰しつつ、ショートカウンターからのチャンスクリエイトに繋げていた。
ゲーゲンに関しては、本当全員が素晴らしい切り替えと強度を見せてくれていたんだけど、その中でも特筆したいのが、前半は、後半は山本。玄は前半、いつものように中盤で体を当てまくって、その強度を見せつけてくれていた。
そして今日の山本のゲーゲンが本当に素晴らしく、64分辺りの連続でゲーゲン奪取を決めて、中山のシュートまで持ってったチームとして理想的なシーンでは、今日一番観客席で興奮してしまっていた。
*41分の2得点目のPKに繋がったカプリーニや、29分の泉のゲーゲンも素晴らしかった♪


開始早々、磐田にクロスから中でヘディングを合わせられるが、力無くグローバーが難なくキャッチして試合が始まる。
5分には玄とカプが連続して相手のカウンターを潰す素晴らしい働き。いいね。
14分には後方でのパスミスからピンチを迎えたが、ここでガブリエウがノーファールでストップするという神業を見せる。

大宮も序盤は日髙が何度もDFラインと駆け引きをして、裏抜け狙いのスルーパスを引き出すが、シュートまで繋げられず。
また、今日も左SBに入ってクロスを上げまくった聖だが、中央の高さ的に分が悪く、GK川島にキャッチされたり、CBに迎撃されてしまう事が多かった。聖のクロスを活かすためには、中央にもう少し高さが欲しくはあるかなぁ。

序盤は磐田の攻撃を許していたが、徐々にボールを握ってビルドアップができるようになった大宮のペースに。守っては磐田のビルドアップをプレスで潰してカウンターに繋げ、攻撃の軸でもあるロングボールもガブ&西尾が尽く撃墜。



そんな大宮の先取点は28分。CKをペナ外に構えていた山本へのパスにし、その山本が得意の角度からミドル一閃、ゴールに突き刺した。
磐田はペナ内に選手全員を集めて、ペナ前に広大なスペースを空けてしまっており、山本にミドルを撃つ十分な余裕を与えてしまっていた。山本のミドルの事を知っていればもう少し警戒しなくてはって感じだけど、大宮もその辺りをスカウティングで掴んでいたと思われる、狙い通りのセットプレーだったかな、と。

いい流れの中で先制した大宮だったが、31分に今日は(今日も)中盤で体を張ってゲーゲンプレス&奪取に貢献していた玄が負傷交代で、中山と交代。今日の玄の出来から中盤の守備に穴が空くことも不安視されたが、中山も遜色なく残りの時間職務を全うして、ミドルプレスに貢献していた。

プレスで優位に立つ大宮は41分、ガブ様→カプのフィードで大きく展開。右サイドで一旦は奪われたボールをカプリーニがゲーゲンで即時奪回(←スバラシイ)。中央で受けた泉がシュートを放つも、GK川島が左手一本で掻き出すファインセーブで阻まれてしまった。
流石川島と思いつつ、さぁCKでチャンス継続と身構えていたら、なんかわからない内にPKが始まる。観客席からは逆だったんで何が起こってたか全くわからなかったんだけど、CB山崎の手にシュートが当たったって判定だったのね、納得。

このPKを泉が決めて2-0にリードを広げる。
足の起き方的に右隅に蹴ると自分も思って、川島もそう読んでいたんだろうけど、蹴る瞬間に腰を思いっきりひねって、逆の左に蹴り込んだ泉の技術が光ったPK。
これで去年から続いた、試合中のPK連続失敗の呪いも完全払拭♪ 去年はキッカーになった事がなかった泉が自ら志願したってとこも、今年に賭ける強い覚悟を感じられた。

ATにはビルドアップミスから川合にシュート撃たれたり、数的不利で押し込まれるも、ガブ様の2人ジャンプして対応する素晴らしい守備対応などで無失点で乗り切り、2-0で前半終了

前では磐田のビルドアップを密集プレスで制限、後ろではロングボールをCBで撃墜、ネガトラからの即時奪回のゲーゲンプレスでショートカウンター発動と、大宮のペースで進んだ前半。
シュート数は「磐田: 5 VS 大宮:8」で、更に大宮の枠内は6と高精度。
支配率も大宮が61%と大きく上回った結果に(去年の2チームからは想像つかない…)。
また磐田のパス成功率は66%と大分低め。ロングボールが多かったってのはあるけど、大宮のプレスによってパスミスを誘発させてたっての大きかったかな、と。

特に磐田はロングボールを全くといっていいほど前線で納められず、序盤以降は、大宮のビルドアップをなんとかひっかけることができた時のカウンターぐらいでしか、チャンスに繋げられてなかった。


試合展開 後半

ロングボールが機能していなかった磐田は、後半開始から渡邉に代えてFWペイショットを前線に入れて攻撃のテコ入れを図る。また、川合→川崎の交代で、角が左SH、川崎が右SHに。
190 cmの長身を誇るペイショットが前に入る事で、前半負けまくっていたガブ&西尾との空中戦の勝率が上がり、彼の落としを拾ってからのサイド攻撃などの回数を増やす事に成功する。


そんな磐田の狙いが実ったのは59分。
後方からの浮き球パスをそのペイショットが頭で落とし、シルバとのワンツーで左サイドを完全に突破。マイナスのクロスを再度シルバが受け取り、落ち着いてゴールに流し込み、1点差に縮めることに成功。
磐田としては後半の巻き返しにはずみをつける一発に。


しかし、その磐田のモチベーションをあっという間に挫いたのが、直後の71分の。左サイドで数的同数を作って押し込んだ後、最後はカットインからニアをぶち抜いて、一瞬の内に2点リードに戻してみせた。
カットインではどうしても体が開いてしまうため、ニアに撃ち込むのは非常にテクニックと体幹の強さが必要なハズなのに、PKの時と同じように腰を思いっきり回転させてそれをやってのけた泉の技ありシュート。去年・一昨年と、あの難しい体勢からの泉のニア狙いシュートは見た記憶があまり無いんで、泉の努力の賜物の得点だったかと!
とにかく、今日の試合の流れ的には非常に大きかった追加点に。

2点リード直後の64分には、先述した山本の連続ゲーゲンプレスの奪取から、最後は中山のシュート(枠上)に繋げる。繰り返しになるけど、今日の山本のゲーゲンは凄まじい物があり、この連続奪取のところでは、「すげー!」って観客席で個人的に今日一番声を上げていたと思う。
RBフロントが、レッドブルサッカーを体現する選手だと山本を評していた一端が、この試合で強く確認できた。

75分に日髙・茂木→健勇・関口、81分にはガブリエウ・聖→村上・和田さんの交代。守備時は山本が1トップに、攻撃時は健勇が1トップになる感じが多かったかな。他はそれぞれの交代選手の位置に入る(和田さんは左SB)。
久々の出場のガブ様も「疲れた」との事だったけど、ここまでお疲れ様でした。

磐田も右SHにFWの佐藤を入れて、ペイショットのポストプレー等からチャンスを伺うも決定的なシュートを作れないまま時間が過ぎていく。


ATには、磐田のスローインを奪ってからの浮き球パスを、健勇が頭で落とし、抜け出した山本がダメ押しの今日2点目で勝負あり。

結果、1-4で大宮の大量得点で試合終了

シュート数は「磐田:11 VS 大宮:16」と、試合を見た印象よりも大宮が少なく、磐田が多かったようなデータに。枠内は「5 VS 12」と、大宮のシュートの正確性が光った。
ゴール期待値は「磐田:0.91 VS 大宮:2.36」と、PKの上振れが含まれてはいるが、大宮が大きく勝った感じで、こちらは印象通りのデータに。

試合を通した大宮の支配率は56%。後半、ペイショットが入って磐田も前線でキープできるようになり、前半より大宮の支配率は減少した感じ。

また、大宮の平均奪取位置は38.8 mとの事で、前線で狩りまくっていた印象からは、やや低めの結果となった。まぁ、低い位置でも結構奪っていたから、平均するとこんな感じだったのかな。奪取回数74回が示す通り、今日は磐田から狩りまくることに成功していた。



雑感


RBらしい勝利!



・・・というのが、何よりのこの試合の感想。

今日は前線のゲーゲンプレスがハマりまくっており、ネガトラ時の即時奪回&ショートカウンター発動が何度も何度も成功し、得点に結びつけられており、RBが志向するサッカーを本当に体現できていたと思う。
まさにRBフロントが言っている「ユニフォームを着ていなくても、RBのチームだと見てわかるサッカー」だったのかな、と。欧州のRB分析班も、1点取られた以外は、今日の試合には合格の判子を押してくれるんじゃあないかな?
RBが来る前からハイプレス&ショートカウンター嗜好の自分としては、今日の試合は面白いが過ぎていた。


プレスで輝いていた山本は上で何度も触れたので、もう一人ピックアップしたいのは復活したガブリエウ
久々の試合であるのと共に、宮さんのサッカーや(大宮での)4バックは初めてでもあったため、どこまでできるか不透明な部分もあったかと思う (特にチャレンジにリスクがより大きくなる、4バックでの適正)。
しかしそんな不安も何のその。前半は磐田のFWとの空中戦に完全勝利。14分や前半ATの守備対応なども流石の一言で、対人に対空に無双なされておりましたとさ。
また、得意のロングフィードによる攻撃参加も健在で、特にカプとのホットラインを何度も見せてくれていた。去年、ボールを受けて顔を上げた時に、真っ先にカプを探していた感じだったのを思い出した。
とにかく、たった1試合でいきなりハイパフォーマンスを見せてくれた、頼れる主将の復帰はチームとして非常に大きいし嬉しい限り。
*失点シーンで釣り出されてしまったシーンは、ペイショットとシルバが上手かった


さて、今日の試合が終わり、7試合で19得点8失点5勝1分1敗の好成績でEAST-B首位に立った大宮。何より得点力の高さが目に入る。
特にこの大量得点に貢献しているのが2列目の泉、山本、カプリーニの3人で、なんと16得点も挙げてくれている(それぞれ6点、5点、5点)のは頼もしい限り。ただ3人がエゴイスティックにシュートを撃っているわけでなく、互いの得点をアシストし合ったりもしていて、チームとしてもいい感じ。今日の泉のシュートも、山本を参考にしたってコメントも出してるしね。
このままお互いに切磋琢磨して、得点を量産してほしいっすね。


おまけ

本当は前日に家から自走して磐田に向かう予定だったんだけど、生憎の雨で急遽断念。新富士駅まで新幹線で移動してから、自転車で磐田を目指すことに。

お富士山


との事で110 kmほど走ってヤマハスタジアムに到着~。
ヤマハスタジアムはAWAY席から駐輪場が遠すぎるのが難点。。。クラブはもっと、AWAYから自転車で来る人の事をしっかりと考えるべきなんじゃあないっすか!?


サッカー専用でピッチとの距離も近くて見やすいスタジアム。AWAYは2階席で、ゴールを真上から見下ろす感じに。


試合終了

試合終了~。今日は本当に、見ていて面白い試合でございました!

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