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【プレビュー】第3節 RB大宮アルディージャ VS 福島ユナイテッドFC


前節の福島のやり方 (VS いわきFC)


福島ユナイテッド 陣形

アンカーを置いた4-1-2-3陣形。

川崎フロンターレと提携している福島。GKにはその川崎のレジェンドであるチョン・ソンリョンが入り、CBには川崎からレンタルの土屋を抜擢。19歳の土屋は先のU-22代表にも飛び級で選ばれて、吏音とはチームメイトであった。
パスでの散らしが上手いアンカーの針谷は福島のパスサッカーにおける、まさに要。ジュビロ磐田時代には大宮も苦しめられた。
2024年に猛威を振るっていた攻撃カルテット「森・大関・城定・塩浜」が完全解体された前線は、大幅に入れ替わった印象。彼らに代わり、攻撃の中心となってほしいのは、奈良クラブから移籍してきた岡田。昨季はJ3で11得点を挙げている。


中央突破が売りの福島は基本的に横幅を広く取らず、両WGもサイドに貼るのではなく、中央に寄った立ち位置を取る事が多い。だので前線はFW石井を中心に3人が横並びで近くにいることが多かった。

対するはいわきFC。前節のコンサドーレ札幌戦では、木吹をSBに入れた4バックで(怪我人が出たためだったっぽい)、W偽SBみたいな事をやっていたが、この試合ではいつもの3-1-4-2 (木吹は右IH)。3-1-4-2守備は福島の4-1-2-3との噛み合わせが非常によく、大きく可変せずに、いわき十八番のマンツーマンプレスで福島を潰しにいっていた。

さて、福島といえば短いパスを繋いで後ろから丁寧に繋ぎ、中央突破をしていくサッカーが代名詞。2024年のJ3では針谷・城定・大関らの中盤のパス交換(特に縦パス!)で中央を前進後、塩浜と森に送ってサイドの高い位置で基点を作られていた印象が非常に強い。大宮戦では特に森が脅威だった記憶が…。

それを踏まえてのこのいわき戦だったが、意外にも序盤はロングボール主体の攻撃をしていた。ゴールキックもロングキックを選択し、トップに入った石井の裏抜け狙いのロングボールが増える。
おそらく福島も去年のいわきだったり、前節の札幌を完封したいわきを見て、後ろからの繋ぎを一番しちゃいけない相手って事は把握済みで、ロングボールを選択してきたんだと思われる。

ただそのロングボールの前に立ちはだかったのが、古巣対決に燃えるいわきのCB堂鼻。今日も最終ラインの壁となり、FW石井目がけたロングボールを跳ね返し続ける。神村学園高卒ルーキーのCB中野 (日高の同期)と共に、福島のロングボールを収めさせなかった。

福島がロングボール主体だったため、序盤はいわきがボールを持つ展開に。
いわきのビルドアップに対し、ハイプレスよりミドルブロックで対抗する福島だったが、中盤のプレスが甘く、いわきに剥がされてシュートまで多く持っていかれてしまう。
特に左WB山中に自由にやらせてしまっており、クロスをバンバン上げられてしまっていた。

そして16分、右サイドのFKから大外でフリーになっていた山中がクロスを上げ、これを中央の堂鼻が得意のヘッドで叩き込み、いわきが先制。このシーンだけでなく、セットプレーにおいてマンマークで守る福島の大外のサイドが空く事が多く、その事を知っていたであろういわきがよく狙っていた印象。

その後もボールを持ついわきに押し下げられてピンチの連続も、チョン・ソンリョンのセーブなどでなんとか持ちこたえる福島。ボールを持ってロングボールを放てど、前線で収められず、またいわきの攻撃にあう悪循環に。

すると福島は、24分のゴールキックを後ろから繋ごうとしたのを皮切りに、いつもの保持&ショートパスによるビルドアップからの前進に舵を切ってきた。

…が、後ろから繋ぐチームはいわきの格好の餌食。得意の前からのマンマークプレスで福島の前進を許さない。前節の札幌もそうだったけど、福島も自陣はおろか、自ペナ外に出るのにも難儀してしまう。
ショートパスを繋ごうとするも次から次に湧いてくるいわきの人海の前に、福島は突破口を見いだせない。福島のパスサッカーの中心の針谷がなんとかボールを引き出そうと動くんだけど、彼が受ける前にボールを奪われて、針谷のいたスペースをいわきにショートカウンターで使われてしまう事もしばしば。。。

36分、中盤で狩野がいわきのプレスを一枚剥がし、シュートまで持っていけたのが数少ないビルドアップの成功例に。マンマークプレスに対しては、どこかで一枚剥がせればチャンスに繋げられるので、福島としてはもっと中盤でいわきのプレスを剥がしたかったところだった。

そんな感じで前半は1-0の福島ビハインドで終了。
序盤、ロングボールで攻めたものの不発だったため、途中からいつもの保持&ショートパスサッカーに切り替えたが、いずれもいわきの守備に阻まれてうまい事行かなかった福島。
ショートカウンターを受けまくったり、右サイドをいわきの山中にやられてクロスを上げられまくったり、柴田らにミドル撃たれたりと、防戦一方の展開の前半になってしまった。1点で済んだのは、GKチョン・ソンリョンの落ち着いたセービングもあった。

実際シュート数は「いわき:14 VS 福島:3」と、いわきが圧倒した形に。中盤以降、福島が保持サッカーに切り替えてきたので、保持率は互いに50%となった。ただいつもの福島にしたら、低めの保持率だったんじゃあないかな?


うまく行かなかった前半を踏まえての後半。福島のメンバーチェンジはなかったが、ビルドアップ向上のために両SBを開かせて高い位置取らしたり、IHを上げてFWの距離を近くしてセカンドボール回収しやすくしたり(前半はいわきに負けまくってた)、細かい修正を加えてきた。

前半に比べビルドアップでボールは回るようになった福島だったが、後半も変わらずいわきが主導権を握る。
50分にはいわきの左サイドの崩しで、ボランチ化していたCB高橋の芸術的スルーパスから、山中が抜け出してゴールを決めた(元ザスパ群馬ホットライン★)。
これで2-0となり、攻め手の無い福島は中々難しい立場に。

64分には途中出場の樋口が直接FKを決め、1点を返した福島。同点を狙い前目に出ていき、71分にはCK崩れから連続攻撃を見せるも、いわきDFのブロックなどもありゴールネットを揺らせない。

しっかり守るいわきを崩せなく焦る福島に対しいわきは88分、途中出場で神村学園高卒ルーキーの荒木(日高と同期)が左サイドをドリブルで四人ほど抜き去り、最後はこちらも途中出場の村上が決めて万事休す。

そのまま3-1で福島ダービーは福島の敗北となった。


後半からビルドアップは若干改善した福島であったが、やはりいわきの壁は厚く、そして強く、自分達のスタイルをほとんど見せられなかった福島。いわきに力の差を見せつけられてしまった試合となってしまった。

最終的なシュート数は「いわき:26 VS 福島:7」、ゴール期待値は「いわき:2.47 VS 福島:0.44」と、やはりいわきが圧倒。
去年の終盤戦に引き続き、いわきの攻撃力は今年も顕在。前節は23本のシュートを撃ちながらも1点しか取れなかったとこも、この試合では3点を奪え、結果もついてきた感じ。

ビルドアップもロングボールもあまりうまく行かなかった福島は、大宮戦ではどうやって来るのかな?似たような後ろから繋ぐサッカーでいわきに完敗した札幌は、次節の大宮戦でがらっとやりかた変えてきたけど…。
福島のショートパスと縦パスを躊躇なく入れていくやり方は個人的に好きだし、試合展開的にも面白くなるので、大宮戦でも披露してきてほしいな。


福島 注目選手


78 GK チョン・ソンリョン
J1で273試合出場し、年間ベスト11に2回選ばれたり、J1優勝を何回も飾ったり、言わずと知れた元川崎のレジェンド。41歳となり、10シーズン過ごした川崎から今年福島に完全移籍。これも川崎と福島の業務提携があったからこそ成立した移籍だったかと。
いわき戦では3失点となったが、彼のセーブでそれ以上の失点を幾度も防いでいた。ゴール前の迫力はやはり抜群で、相手からしたら実際の身長(191 cm)より相当大きく見えるんじゃあないかな。いわき戦でも、ミドルシュートへの反応等、流石の一言だった。

10 MF 針谷岳晃
アンカーの位置から前線に正確なパスを散らす、まさに福島のパスサッカーを支える扇の要。2023年のジュビロ磐田時代に、大宮との試合でパスを散らしていたのが非常に印象深いんだよなぁ。福島では2024・2025年の2年で74試合出場と、チームの中心となっている。

8 FW 岡田優希
森と城定が抜けた今年の福島の攻撃陣を引っ張る、奈良クラブから加入したFW。
J3では2022: 14点、2023: 6点、2024:13点、2025:11点と、毎年コンスタントに得点を重ねている、前線で計算ができるアタッカー。中央で構えるタイプというか、サイドや1.5列目から緩急あるドリブルや、パス&ゴーでチャンスを作るのが得意だったイメージ。


大宮 展望

福島がロングボールで来るか、ショートパスで来るかは不透明だけど、後ろから繋いでくるとなった場合、得意のハイプレスで前から狩りにいってほしいところ。福島は中央に寄せて攻めてくるので、大宮の密集プレスとの愛称も良さそう。

守備陣形は松本山雅戦の4-2-3-1か?札幌戦の4-3-1-2か?
4バックの福島相手ってことだと、中盤がダイヤモンドの4-3-1-2って事になるのかな?
ただ福島の3トップは全員が中に絞ることが多いので、2CBで3人に対応しなくちゃならなくなるので、この辺りの守備マークをどうしてくるのかも気になるところ。
福島の4-1-2-3に対しては、攻撃陣形の3-4-1-2のままでプレスにあたった方が効率は良さそうだけど、果たして…?*これまで戦ったWGを置くチーム(磐田や可変する千葉)の場合、WGは外に張る事が多かったので、4バックプレスで対応していた

札幌戦では意外にも相手がボールを握ってこなかったため、保持する事も多かった大宮。この2試合の保持率も高かったんだけど、福島相手にも握る選択をしてくるか?福島にボール持たせて、ポジトラショートカウンターってやり方が効きそうではあるんだけど。

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