人生は溶けてゆく #124
気づいたら一日が終わっていた。
そんな日は、
「一体私は今日、何をしたんだろう」と
思ってしまう。
人生は溶けてゆく。
ゆっくりと、少しずつ。
しかし、確実に。
昼下がり。
気づけば一日は、
半分以上終わっていた。
今日できたことといえば、
ご飯を作って、
家事をして、
子どもを幼稚園と学校に送って、
買い出しをして…。
当たり前の日常を
当たり前にこなしただけだ。
何も積み重ねていない。
何もできてない。
そうやってまた、
反省会に入っていた。
もうすぐ子どものお迎えだ。
こうやって
一日、一年、…一生が終わるのか。
何だか私の人生、
ただ溶けているだけに感じてしまった。
抗うことなく溶けていく人生に、
何か残せるものはないだろうか。
そんな問いを抱えて、人は、
夢を持ったり、目標を立てたり、
何かに挑戦したりするのかもしれない。
溶けていく時間の中に、
自分なりの正しさを残したいから。
あるいは、
全てを捧げてもいいと思えるものに、
出会いたいから。
やがて全てが溶けてなくなったとき、
それでも溶けきらない
“自分”が残るのならば。
この身を溶かしていく
“人生”というものも、
悪くないのかもしれない。
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