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山の暮らしの物語7 菜の花畑とニワトリ


深い山あいの急な斜面にある畑にも 春が来た。

母さんが 種を蒔いて育てた菜の花畑は 花盛り
ふんわりと優しい匂いが 漂って、ミツバチが ぶんぶん飛び回っている。

その花の中から、おかっぱ頭のゆきちゃんが ひょこっと顔を出した。

手には 菜っ葉をひとつかみ握っている。
菜の花畑にもぐって 葉っぱを摘んでいたのだ。

とんとんと石段を 駆け上がり、ニワトリ小屋のそばで 菜っ葉を刻み始めた。刻んだ菜っ葉に 米ぬかを混ぜ 、水をちょっと入れてかき混ぜる。

足下では、お腹をすかせたニワトリ達がうろうろしているが
ゆきちゃんは 、さっさと小屋のエサ入れに できたばかりのエサを放り込む。

ニワトリ達は 大あわてでバタバタと 小屋の中に入っていった。

小屋の扉をパタンと閉めて 留め金をかけてから、ふと思い出した。
(そういえば今朝は卵が二つしか採れなかった また誰かが外で産んだに違いない)
ゆきちゃんはあたりに卵を探しに出かけた。

家の裏手に回ると、茶の木の大株があってその根元が窪地になっている。
日当たりがいいので、ニワトリ達はよくここでひなたぼっこをする。
地べたを掘り返しては何やらついばんだり、砂浴びをしたりと、お気に入りの場所だ。ついでに、この辺りの草むらに卵を産んだりするのだった。

いつものように草むらをかき分けてさがしたが、見当たらない。
「おっかしいな〜 産んでないのかな」

ちょっと離れた柿の木の下にも行ってみた。
「あ〜 あった」
枯れ草の中に白い卵を二つ見つけて、ゆきちゃんはにっこりした。

二つの卵を大事に抱えて戻ると
ニワトリ達はもう止まり木に止まって、お休み気分らしい。

さて、これできょうの仕事はおしまい。


畑に目をやると、母さんも そろそろお終いにしょうかなと 夕空を見上げている。


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#むうらむにいなれおん

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