84日目:タイヤメーカーがなぜ「レストラン」を評価するのか?ミシュランガイドに学ぶ、自分の価値を最大化する「市場の育て方」
ミシュランと聞いて、この名前を聞いて何を思い浮かべますか?
「ミシュランガイド」、「ミシュラン三つ星」、「美味しいレストラン」、こんなイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。
でも、ミシュランってタイヤメーカーなんです。
何故タイヤ会社が、世界中のレストランを評価しているのでしょうか。
今回は、ミシュランガイドが生まれた理由を調べながら、「自分の価値を高める」ということについても考えてみようと思います。
【意外な正体】フランス発のタイヤメーカーが、美食の権威になった理由
ミシュランは、1889年にフランスで創業したタイヤメーカーです。

現在では世界有数のタイヤメーカーとして知られ、自動車やトラックだけでなく、航空機や建設機械などのタイヤも製造しているそうです。
ですが、日本では「ミシュラン」と聞くと、タイヤより先に星付きレストランを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
いったいなぜ、タイヤを売る会社が、何故レストランを紹介するのでしょうか。
普通に考えれば、車の性能やタイヤの比較を書く方が自然です。
それなのに、料理を評価し始めた。
そこには、タイヤ会社だからこその理由がありました。
【逆転の歴史】1900年の発明:タイヤを売るために「車に乗る理由」を創れ

ミシュランガイドが誕生したのは1900年、当時のフランスには、まだ自動車がほとんど普及していませんでした。
車が少ないということは、タイヤも売れません。
そこでミシュラン兄弟が考えたのが、「もっと車で出掛けてもらおう。」という発想でした。
旅行先を紹介し、道路情報を載せ、ガソリンスタンドを案内し、宿泊施設を紹介する。
そうすれば、人は車に乗って遠くへ出掛けます。
車が走れば、タイヤは減ります。
タイヤが減れば、新しいタイヤが売れます。
つまりミシュランガイドは、タイヤを売るための広告ではなく「車を使う理由」を増やすための本だったんですね。
やがてガイドにはレストラン情報も加わり、「この店へ行くためなら旅行する価値がある」という評価が行われるようになります。
そして現在では、一つ星、二つ星、三つ星、という世界的な評価基準になりました。
【インフラ思考】レストランはコンテンツ、車はデバイス。ミシュランが築いた「移動文化」

ここで面白いと思ったのが、ミシュランが売ろうとしたのはタイヤではなく移動する文化だったんです。
どれだけ良いレストランがあっても、そこへ行けなければ意味がありません。
道路があり、車があり、ガソリンスタンドがあり、宿泊施設があり、旅行先がある。
その全てが揃って初めて、人は遠くまで食事へ行こうと思います。
つまりレストランも、道路も、車も、タイヤも、全部が繋がっています。
レストランガイドを作っているように見えて、実際には自動車社会そのものを育てていたんですね。
今では高速道路のサービスエリアにも、ご当地グルメがあります。
「食べに行く」という行動自体が、一つの旅行になっています。
その文化の始まりには、タイヤ会社の戦略があったようです。
【価値の最大化】自分を売るな、世界を豊かにせよ。市場そのものを育てる「レバレッジ」の真髄

私はここが、一番面白いと思いました。
普通、自分の会社を成長させたいなら自社の商品を宣伝すると思います。
性能を伝えて、価格を下げることもしますかね。
しかしミシュランがやったことは、その逆です。
タイヤではなく、レストランの価値を上げた、旅行の価値を上げた、地方の魅力を紹介した。
その結果、車で移動する人が増え、タイヤの価値を上げました。
つまり、自分を売るのではなく、自分がいる世界を豊かにした。
そう考えると、ミシュランガイドは広告ではなく、市場そのものを育てる活動だったと言えるのかもしれません。
これは企業だけではなく、人にも当てはまる気がします。
自分だけが得をしようとするより、周囲が成長する環境を作った方が、結果として自分にも価値が返ってくる。
そんな考え方です。
もちろん、いつもそう上手くいくとは限りませんが、長い目で見れば、自分だけの価値を上げるより、周囲の価値を上げる方が、自分の価値も一緒に上がる場面は多いのではないでしょうか。
【結び】価値を上げるとは、自分を大きく見せることではなく、周りを豊かにすること

ミシュランガイドは、美味しいお店を紹介する本として始まったわけではありませんでした。
タイヤを売るために、人が車で出掛ける理由を増やす。
そのために旅行を紹介し、レストランを紹介した。
一見遠回りに見えますが、周りの価値を高めた結果、自分の商品も売れるようになった。
価値を上げるとは、自分を大きく見せることではなく、自分の周りを豊かにすることなのかもしれません。
ミシュランガイドは、そんなことを教えてくれる、一冊のレストランガイドだったのです。
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自分ではなく、周りを育てることが、祖手も強力な資産になったおもしろい例と感じました。
資産とは何ぞやはこちらを見ていただけると。
ミシュラン同様100年以上愛されてきたブランドです。
こちらは、色々な人に受け継がれながら愛されてきたみたいです。
力を籠めるポイントって大切ですよね。
ミシュランは、ガイドブックというレバレッジポイントに力を集中させることで大躍進をしたようです。
