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『みそ味じゃないみそレシピ』から、みそビネガー煮とたまごサンド─その“ひとさじ”に宿る、みそ偏愛

こんにちは。レシピのしおりです。 ▶自己紹介はこちら

レシピ本を手に取る理由はいろいろありますが、その中でも「ほんとうに、心からこの食材が好きなんだろうなぁ…」とページから伝わってくるような、特定の食材や調味料への深い愛情がにじむ本に出会えるとうれしくなります。

今回ご紹介するのは、そんな偏愛の感じられる1冊。
わたしが「普段あまり使いこなせていないな…」と自覚していた調味料「みそ」をテーマにした本(Amazon)です。

しかも、新刊ではなく2024年に発行されたものだそう。この本が書店で思いがけず平積みになっていたのを見つけたとき、「いい本と出会えちゃった!」と、すぐに手に取りました。

『みそ味じゃないみそレシピ』って、どんな本?

📘 書籍情報

書名:みそ味じゃないみそレシピ 「ひとさじ」で変わる新しいみその使い方
著者:minokamo
出版社:池田書店(発売日:2024年11月14日)
ページ数:128ページ
ISBN:978-4262130941
くわしく見る(Amazon)


郷土料理家で写真家のminokamo(みのかも)さんが手掛けたこの本は、日常の料理にみそを取り入れた(minokamoさんは『みそ変換』と呼んでいます)レシピを一冊にまとめたものです。

といっても、すべてのレシピが濃厚なみそ味、というわけではないんですよ。

タイトルの「みそ味じゃない」という言葉どおり、いつもの料理にみそをほんの少し加えたり、ほかの調味料をみそに置き換えたりして、コクや深みを引き出す——そんな“さじ加減”を楽しむレシピ本です。

「ご飯・麺・パン」や「主菜」「副菜」「鍋・スープ」などのジャンルに分けてレシピが紹介されていて、なんとみその「スイーツ」の章も!みそを使ってここまで多彩な料理が作れるものなんだなぁ、と驚きました。


わたしがこの本を開いてまず気になったのは、各レシピページの上に表示されているこの茶色グラデーションの横棒でした。

こちらは本書オリジナルの「みそバー」という仕組みで、家庭にあるみそとこのバーの色を見比べれば、その料理に合ったみそかどうかを判断できるというものです。

写真のみそバーでは、色の淡い方から中間色くらいにかけて線で囲まれているので「深い色のみそ以外で作るのがおすすめですよ」という意味です。

みそは地域によっていろいろな区分や呼び方がありますし、家で使っているみその名称がわからないという方もいらっしゃるでしょうから「色で見分ける」というのはシンプルでとてもわかりやすく、そしてユニークな方法だなと思いました。


きょうの「レシピのしおり」

今回はたまたま手羽先が安く手に入ったので、「手羽先のみそビネガー煮」を作ろうと思います。

材料は手羽先と玉ねぎ、にんにくです。玉ねぎは1cm幅に切り、にんにくは包丁でつぶします。手羽先には塩をふっておきましょう。

にんにくの香りをうつした油の入ったフライパンで、手羽先の皮目にこんがりと焼き色をつけます。

フライパンをみながら、合わせ調味料も作りましょう。酢や水、みりんなどを合わせた液体に、みそを入れて溶かします。

手羽先の表面が色づいたら、フライパンの端で玉ねぎも炒めて…

先ほど作った合わせ調味料を入れ、汁気がなくなるまで煮詰めれば完成です。


手羽先を煮詰めているあいだに、もう1品。

本の表紙にもなっている「しそみそたまごサンド」をどうしても作ってみたかったので、オープンサンドで楽しむことにしました。

みそレシピ、と書かれた本の表紙にどーんとたまごサンドの写真を載せるのって、すごく冒険だと思うんですよね。パッと見て「みそ料理」感があまり伝わりませんから。

書店でひとめ見た時に「た、たまごサンド!?」と度肝を抜かれた身として、この冒険を決断した方に拍手を送りたい気分です。

Amazonで書籍の表紙を見てみる

ゆでたまごと玉ねぎのみじん切りを酢とマヨネーズで調味し、みそを混ぜ込みます。混ぜ終わったあとで味見をしましたが、それほどみその風味が強くなく、まあいつもと少し違う味かもな…?といった感覚でした。

ついドット模様に塗ってしまいますね


このレシピがすごいのは、ここからです。

パンにまだらにみそを塗ることで、ひと口ごとに違う味わいが楽しめるようになる、というんです!

たまごフィリングだけではなく、パンにもみそを、しかもまだらに塗るというアイデアにしびれてしまい、調理中に「なるほどね…!」と大きな声を出してしまいました。

みそを塗り終わったパンにしその葉とたまごフィリングをたっぷりのせたら、しそみそサンドイッチの完成です!


というわけで、みそ味じゃないみそ料理2品が完成しました。

手羽先のみそビネガー煮は、酢でさっぱりしつつも隠れたみそのコクがあり、長時間じっくり煮込んだような味わい。酢で煮た効果か、お肉がとてもやわらかく煮えていました。

色づくまで焼いた皮の香ばしさもこのみそソースによく合っていて、あっという間に食べ終えてしまうほど。みそが前面に出ていないのに、確かにそこにみそがいる。そんな味わいのひと皿でした。

次に、しそみそたまごサンドをいただきます。

こちらはパンに塗ったみそが「ここにいるよ!」と主張していて、ビネガー煮よりはみその風味が前に出ている味わい。でも、ひと口ごとにその存在感が前後にステップを踏むようにいたずらっぽく動いて、楽しみながら食べられました。

みそとゆで卵、マヨネーズでこってりと重たい味になるのかな?と思いきや、パンにひらりと乗せたしそがいい仕事をしてくれて、後味はさわやか。

食べ終わったあとにすぐまた作りたくなるような、そんなサンドイッチでした。次はレシピ通りに食パンでも作ってみたいですね。


ひとつの料理への偏愛本として、以前「エブリデイ春巻き」をご紹介していました。

こちらは春巻きへの深い愛情と、そこから生み出される無限の可能性を汲み取れるレシピ本です。


毎日のみそ汁と、ほんの時々作るみそ炒めくらいしかみその出番がなかった我が家の食卓ですが、この本と出会ったことでみそを使ったおかずの登場回数が上がっていきそうな気がします。

次に気になっているレシピは、みソース焼きそば、みそ牛丼、みそ餃子にみそシュクメルリ。

おいしく作れたものがあれば、またnoteでご紹介できたらなと思います。

レシピのほかにも、日本全国のみそを使った郷土料理紹介やみそとお酒の相性マップ、minokamoさんのみそ愛にあふれるコラムも。

「みそが好き!」がぎゅぎゅっと詰まって熟成された一冊、読めばきっと本書のみそレシピを試したくなることでしょう。


📘 書籍情報のおさらい

書名:みそ味じゃないみそレシピ 「ひとさじ」で変わる新しいみその使い方
著者:minokamo
出版社:池田書店(発売日:2024年11月14日)
ページ数:128ページ
ISBN:978-4262130941
くわしく見る(Amazon)


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