見出し画像

台湾の朝ごはんを楽しみ、ゆる低糖質で体を整える─『arikoの整うごはん』から、シェントウジャン(鹹豆漿)

こんにちは。レシピのしおりです。 ▶自己紹介はこちら

少しずつ寒い朝が増えてきて、あたたかいメニューを朝に食べたくなる季節が近づいてきました。今回ご紹介するのは、そんな晩秋の朝にぴったりの料理が載ったレシピ本です。

『arikoの整うごはん』って、どんな本?

📘 書籍情報

書名:arikoの整うごはん まんぷくとまんぷくのあいだに
著者:ariko
出版社:光文社(発売日:2025年4月23日)
ページ数:128ページ
ISBN:978-4334106270
くわしく見る(Amazon)


先日、「ariko流 大人のズボラごはん」をレシピのしおりでご紹介したarikoさんの著書です。

「大人のズボラごはん」は「忙しくてもおいしいものをあきらめない大人に向けたごはん」がテーマでしたが、今回ご紹介する本は「ゆる低糖質」がテーマ。

Instagramのフォロワーは23万人超え、本の出版やオンライン料理教室で多忙を極めるarikoさん。これまで息子さんと旦那様のために、おいしくてボリューム満点なごはんを作り続けてきました。

ところがここ数年、息子さんが大学卒業を控えて家での食事が減ったり、arikoさん自身が体調を崩したりと、生活に変化が訪れます。

そんな中で改めて向き合ったのが、日々の食事でした。

…とはいえ、友達との外食や、おなかいっぱい食べたい日だってありますよね。

だからこそ普段の家ごはんでは、良たんぱく、良脂質、低糖質を意識した「整うごはん」を取り入れるようになったそうです。

食べ過ぎた翌日にはリセットメニューを、夜に食事会がある日は昼を軽めに、体調が優れない日は無理をしない。そんなふうに「整う」食生活を続けることで、心にも余裕が生まれたそうです。

結果として体重は−15kg、体調も改善。本書は、そうした経験から生まれた低糖質レシピ58品を集めた一冊です。


本書は朝ごはん、昼ごはん、夜ご飯といった食事の区切りをベースとして、それぞれの時間にぴったりのメニューと、さらに肉のおかず、魚のおかず、ボリュームサラダなどの食事のジャンルに分けた章立てで、糖質を抑えたヘルシーなレシピを紹介しています。

パラパラとめくってみて驚いたのは「これが本当にヘルシーなレシピなの?」ということ。

もちろん悪い意味ではなく、どれも彩りが豊かで、柑橘や香味野菜のあしらいもたっぷり。

お肉や魚がしっかり使われており、どれもおいしそう。

ヘルシーさと引き換えに何かを犠牲にしているような料理には見えなかったのです。

個々のレシピをよく見ていくと、野菜がたっぷり含まれていたり、豆乳やオートミール、米粉などのヘルシー食材が使われていたり、鶏ささみやむね肉、サバ、鮭などのヘルシーな食材が選ばれていたりと、随所に工夫が散りばめられていました。

この「整うごはん」なら、「健康やダイエットのために食の楽しみを犠牲にしている、我慢している」という後ろ向きな考えのもとに食事をしなくて済むように感じました。

わたしたち夫婦も40代後半に突入し、体重管理の大切さを痛感。低糖質高タンパクの食事を心掛けるようになってきたところです。

加えて食べることが大好きで、食の楽しみは失いたくないと思っています。

だからこそ、arikoさんの体験を踏まえた低糖質レシピが、これからの我が家の食卓に大いに役立ってくれるのではないかと感じ、本書を手に取りました。


きょうの「レシピのしおり」

今回は本書の「朝ごはん」の章から、「シェントウジャン(鹹豆漿)」のページにしおりをはさみました。

シェントウジャンは台湾ので定番朝ごはんメニュー。温めた豆乳に酢を加えることで、ほろほろの豆腐状にしたものをレンゲですくって楽しむ料理です。

これまでも何度か作ったことはあったのですが、arikoさん流のレシピをぜひ試したくなりました。

基本の材料は豆乳と黒酢、うすくち醤油など。ここに各種具材や薬味などが加わります。

今回、わたしがこのレシピで最も惹かれたのは、油条(ゆじょう)の代わりに仙台麩(あぶら麩)を使っていること。

中華粥などの添え物として使われることの多い、甘くない揚げパンの油条。日本では油揚げを焼いて代替するレシピを見かけたことがありますが、仙台麩を使うのは初めてです。

仙台麩は表面が油で揚げてあり、形も揚げパンによく似ています。

私はいつも煮物にして楽しんでいましたが、シェントウジャンに入れるのは初めて。味や食感がどのように仕上がるか、とっても楽しみです。

仙台麩はスライスしてトッピングに使います。そのほか、粗みじん切りの味付けザーサイ、フライパンで乾煎りした桜えびを用意しました。

うつわに黒酢と薄口醤油を器に計り入れ、ザーサイと桜えびを入れておきます。ここまで終わったら、後は豆乳の準備だけです。

鶏ガラスープの素を入れた水を小鍋で沸かし、そこに豆乳を入れて沸騰寸前まで温めます。

この「沸騰寸前まで」というのがポイントで、温度が上がりきっていないまま器に注いでしまうと、豆乳がふるふるに固まってくれません。かといって沸かしすぎると、豆乳が分離してしまいます。

鍋から目を離さないように気をつけながら、ぶくぶくと沸く一歩手前まで加熱をつづけました。

火を止めたら、勢いよく器に豆乳を注ぎ入れます。

少し待つと、液体だった豆乳が酢の力で凝固して、茶碗蒸しのようにふるふるとした半個体に変化したのが分かります。

豆乳が固まったので、トッピングが下に沈みません

あとは仙台麩を乗せ、小ねぎやパクチー、ラー油をトッピングして完成です。

豆乳さえ沸かしてしまえば、あっという間に完成する手軽さです。

朝ごはんに食べるなら、具材は前夜に刻んでおくと楽ちんですね。

できたての温かいシェントウジャン、冷めないうちにいただきましょう。

ぷるぷるに固まった豆乳は、プリンのようでやさしい食感です。

黒酢のまろやかさと薄口醤油の塩気、鶏ガラスープの素の旨味が豆乳と合わさって、奥深い味わい。ときどき黒酢の酸味が舌に触れ、口の中をさっぱりとリセットさせてくれます。

トッピングの仙台麩は豆乳の水分で少し戻ってやわらかく、表面からは油のコクが出ていて、全体があっさりしすぎないように調整してくれているように感じました。油条のかわりに油揚げを使うレシピより、仙台麩のほうが好みかも。

今回はお昼時に作りましたが、朝一番に食べるのにちょうどいい量と優しい味わいだなと思いました。


本書にはシェントウジャンの他にも、グラノーラやパンケーキといったご褒美のような朝ごはんメニューや、オートミールのリゾット、玄米パスタ、アクアパッツァ、オイル蒸し、豆乳シチューなど、食事を楽しみながらも糖質や脂質を控えた食生活を送れるヒントとなるレシピが収録されています。

無理をせず、食べることを楽しみながら長く続けることが何より大事なヘルシーな食生活。

この本を参考にしながら、少しでも長くおいしい食事を楽しめる生活を送っていきたいと改めて感じる一冊でした。

副題の「まんぷくとまんぷくのあいだに」というフレーズが私はとても好きです。

大切な家族や友人とおいしいものを楽しむときは、全力で楽しむ。

その前後でこうした「整うごはん」を取り入れて、長期的に見てバランスが取れた食生活ができていればいいのだと思います。

食べることが大好きで、今までストイックな糖質制限がなかなか続かなかった方にこそおすすめの一冊です。


📘 書籍情報のおさらい

書名:arikoの整うごはん まんぷくとまんぷくのあいだに
著者:ariko
出版社:光文社(発売日:2025年4月23日)
ページ数:128ページ
ISBN:978-4334106270
くわしく見る(Amazon)


📚 『レシピのしおり』これまでの記事一覧はこちら
👉 https://note.com/recipe_shiori

📘 掲載中のレシピ本一覧はこちら
👉 https://note.com/recipe_shiori/n/n67d1d69ad46c

💼 お仕事のご依頼について
このnoteでは、料理系のライターが趣味で楽しみながら、気になるレシピ本を紹介しています。
もし内容を気に入ってくださった編集・制作関係の方がいらっしゃいましたら、
下記のページに活動概要と連絡先をまとめていますのでご一読ください。
➡︎ 「仕事依頼について」を読む

いいなと思ったら応援しよう!

レシピのしおり よろしければ応援お願いします!いただいたチップはレシピ本の購入に使わせていただきます📚️

この記事が参加している募集