eBooks電子書籍配信中石川賢作品一覧【26年5月更新】
配信中の全部読んだのでリンクつき一覧。増えたら追加予定。
永井作品名義でも中身に石川先生の短編があるとか、実質共著っぽいのもわかる範囲で記載。
石川作品は全体を通せば絵柄などだけでなく「イメージの変遷╱変化╱融合と分化(ひいては多様性)」が感触として伝わる部分があり、私にはこの全体の流れが作品にとってだけでなく、一人の作家、人間の姿として重要にも思える。
故に、素直に執筆年代順で並べてくれているリストが欲しかった。現状「石川賢マンガ大全」の巻末に全作品リストがあり、これがとても有り難い(内容としてもダイナミックプロ監修が入っているためか相当マシだがあらすじは怪しいのがいくつかあり、編者による主観文章部分に疑念が残る)。
このリストを参考に、現状では一番配信数の多いeBooksの電子書籍版で年代順に並べてみる自分用のメモである。
《これは読んで損しないんじゃないリスト》
の、前に、この記事を開いた中に一人くらいはいるだろう「どれから読めば良い?」な人用「漫画史とか文化史レベルから見てもこれは読んで損しないんじゃない?」個人的推薦。
なお、結構根本的な所で、基本的に石川作品は自他共に滅茶苦茶に厳しい部類の結構重い作品群で、ダイナミックプロ未監修派生作品は論理構造から正反対のこと言ってるものが複数あり、そちら(わかりやすいところだとOVA新ゲッターロボとかデヴォゲ)が好きな場合、まず9割方の作品が向いてない可能性があります。そういう人に私がおすすめできるのは「ガクエン退屈男」と「極道兵器」くらい。(ああいう理屈が敵であって良いならアッパー系も該当)
ゲッターロボは特に原作がなに言ってるかわからないままに未監修派生鵜呑みにしてはしゃいでると恥ずかしい事になるんで、知らないより知ってる方が全然いいと思うけど。
デビルマン
石川先生の作品じゃないけど石川作品どころか現代の文化史諸々にまで関わってくるレベルにデカすぎる、謂わば「戦後の神話」。電子書籍なら5冊で完結する最初の本編だけで良い。永井先生が直接関わってる最初のOVAは作画に東映ゲッターロボやってた小松原さんとかもあり見て損しない。
ゲッターロボサーガ
悪いこと言わんから東映版以外の映像化は忘れて読めください。漫画版テイストがあるのはOVA系って話からほぼ嘘で絵面しか似てない。私みたいに恥かくぞ。
石川先生の作家としてのキャリア初期から描かれながら、全体像としても異様なほどの完成度を持つ代表作。東映版を含むこの作品に影響を受けた作品は私が知ってるだけでも数が多すぎる。
発売順なら真、作中時系列なら號で完結してる。
アークに関してはあれだけ色々違う(多分そもそもゲッターロボサーガではない)ので別に読まなくても良いと言えば良い。
ゲッターロボに関しては派生作品含めてまとめてる記事とか年表もあります。
魔獣戦線
私はゲッターロボとこれ読んでなかったら石川作品買い漁ってない。話題にはあまり上がらないがこれも影響を受けた作家さんが多い作品。OVAチェンゲの主な構成成分のひとつ。
後年に続編となる「真説・魔獣戦線」という作品も描かれたが私は未読。
魔界転生
明確に作家としてのギア一段上がったみたいな感覚がある。
これも上述の作品らと並びその後の創作シーンに多々影響を与えているだろう作品(サムライスピリッツの元ネタって言ったら納得する人もいそうだけど)。時代物の代表作でもある。
《ジャンル区分説明》
少年漫画とか青年漫画とかでの区分は「石川賢マンガ大全」であらすじつきでやってるので、ここでは個人的判断で理性の有無(ざっくり読み心地に関わる)とかギャグ作品で分けて、年代順で並べた作品と一緒に記載する。
ゲッター:「ゲッターロボ」シリーズ
「心ある三人の青年たちが人類の存亡をかけた戦争にのぞむ架空戦記もの」「三つの心の話」とかなんかそういう感じ。
「ゲッターロボサーガ」の他にも学年誌版とか色々含む。
「アーク」以外の作品と平行放映した東映版は同じ企画から分化してる、育ちの違う双子のきょうだいみたいなもの。中身一番近いのは東映版。
均衡
いわゆる「いつもの」石川作品。デフォルト仕様。数が多い。殆どは終始、少なくとも最終的には主人公にがっちり理性・心がある話。
悪の外道所業による抑圧をモラル前提にした怒りで解放する部分に快が強いが、生真面目で抑制的、禁欲的な場面や言動を主成分とするシリアスが多く、コミカルアッパー系は多くない。
善性ある主人公側の言動としてセクハラや嘲笑を始めとする「なにもしていない他者への加害」を極端に描かない傾向も強く、「生真面目すぎて面白くない」と言われるなら納得するみたいなタイプ。
「MIROKU」や「虎」をはじめとするSF、「スカルキラー」みたいな現代劇、「魔界転生」とかの時代劇など、様々なジャンルが含まれる。
不均衡
レア種「主人公の理性が薄い~無い世界」
主人公がド悪党だったり、どうにも精神的に自立してなかったり、世界自体が割りと絶望的で画面が暗いとか。
この作品区分は開き直って自滅前提に突っ走る「ガクエン退屈男」と「極道兵器」を除いて終始どこか鬱屈した空気を持ちがちでもある。
ギャグ
実は配信されているものでは非常に少ない。
石川先生はどうにも真面目な方であったのか、「ギャグ漫画」を描かせると露骨すぎる下ネタとエロネタとパロネタという「笑いの最大公約数」に極端に特化する傾向が強く、この時点で好き嫌いは分かれる。逆に言えばそういったお下劣お下品ネタはギャグ作品でなければほぼ描写が存在しない。
心理描写などのネームの切れ味は控えめだが、斜め上方向にすっ飛んでく発想力や、お下品お下劣の中の生真面目さが個人的に笑えて好き。
【本題】eBooks配信中作品年代順一覧【26年5月現在】
永井先生名義での共著っぽい作品や短編を含む作品の他、読んで重要だろうなと思った他作家さんの作品とか、ゲッターロボ派生出たのこの時期とかも記載。
全作品タイトルから購入ページにリンク済。
石川作品で購入ページを別途直接貼ってるのは先の「読んで損しないんじゃね?」レベルとか頭抜けて私が好きな作品。他の人の好みかは知らんよ。
26年5月現在の石川先生名義作品の単純な一覧と新規追加は特集ページで確認可能。
だったのだが何故か内容が消えたりしている。過去特集記事には飛べるがそこのは抜けてる作品もあるので全作確認したければ直接検索推奨。
1970年代
の、前に
68年~72年 「ハレンチ学園」
有名な表現規制問題と第一部終盤の戦争編は70年らしい。電子書籍だと5、6巻くらい。
「それゆけコンバット」
70年1~6月、集英社「別冊少年ジャンプ」。
ギャグ……で始まったはずが最後ドシリアス展開で終わる。石川先生のデビュー作と言われている。
なんだかハレンチ学園第一部終盤とかガクエン退屈男を思い出させる。
「ガクエン退屈男」
70年2月~9月、講談社「週刊ぼくらマガジン」。
不均衡。アッパーなヒャッハー系(ただし読者はぶん殴る)。
「最初から最後まで理性がない世界」。
名義は永井先生のためか「石川賢マンガ大全」でも省かれているが、実質的には永井先生と石川先生との共著とも言われる事すらあるので。なんか「ハレンチ戦争」っぽい。
「石川賢短編集II Dr.狂賢」
71年4~9月、集英社「別冊少年ジャンプ」。
ギャグ。表題作他初期のギャグ作品を集めた短編集の二冊目。
先の短編集もだが、後年のものに比較してこの当時の永井先生のギャグ作品に感触が似ていて気軽に人が死んだりしがち。
「100円病院」71年6月、講談社「別冊少年マガジン」
「せっちん谷の大決闘」71年9月、小学館「週刊少年サンデー」
「石川賢短編集I 荒野の出前持ち」
72年5月、集英社「別冊少年ジャンプ」
(落武者もだけど電子書籍版が初出間違えてるかも?)
ギャグ。表題作他初期のギャグ作品を集めた短編集。
何故か2冊目の方が作品としては古く、この1冊目はその翌年に掲載された作品になっている。
「落武者がゆく」72年6月、講談社「別冊少年マガジン増刊 特集 天才バカボン6」
「ガンマン用心棒」72年2月、講談社「別冊少年マガジン」
「ジャリ刑事」72年8月、集英社「別冊少年ジャンプ」
「変身忍者嵐・外伝」
72年5月~73年3月、秋田書店「冒険王」。
均衡。原作付(石ノ森先生の本家よりTV版に近い)。
72年6月~73年6月 「デビルマン」
「風魔孤太郎」
72年9月~12月、小学館「週刊少年サンデー」。
均衡。原作付。組織の力が必要ってなる辺りとか、地味に石川作品では珍しいタイプ。
72年10月~73年8月 「マジンガーZ」
「ウルトラマンタロウ」
73年4月~8月、小学館「週刊少年サンデー」。(73年5月~74年3月、小学館「小学一年生」版は未収録)
均衡。原作付というかゲッターなどと同じで企画から分化してそう。ウルトラマンという神にも近い題材を主人公として石川先生に渡したらこうなったって感じ。
73年7月~74年9月 「バイオレンスジャック」(週刊マガジン:東京滅亡、関東スラム街、黄金都市)
73年10月~74年4月 「キューティーハニー」
永井先生の漫画版と石川先生の漫画版がある。
「勝海舟」
74年1月~10月、秋田書店「別冊少年チャンピオン」。
均衡、原作付きのはずだが気質があってたのかとてもそれを感じないくらいに自然。
竜馬顔の主人公はゲッターロボ以前から数多けれど(っていうかぶっちゃけ石川先生も永井先生も主人公のデザイン造形は記号に近く、その作品内で誰かわかれば良いくらいで、描き分けは人格にある感じが強い)、その中でも大分好き。
「ゲッターロボ」
74年3月~75年5月、小学館「週刊少年サンデー」。
ゲッター、均衡。ここから始まる「ゲッターロボ」、特に「ゲッターロボサーガ」は有名かつ複数の意味でとてもベーシックな石川作品とも言える。
なお、電子書籍は双葉社の「サーガ」編集後の単行本が底本と思われる。
2巻収録「恐竜帝国潜入作戦」は98年6月双葉社の「スーパーロボットコミック・ゲッターロボ編」という漫画版中心ぽいアンソロジーが初出。
3巻収録「ガンバレ!! ムサシ」は98年4月、洋泉社「まんが秘宝」が初出。ゲッターロボ系ではこれ「だけ」思いきりギャグに振っている。
「小学一年生版 ゲッターロボ&ゲッターロボG」
74年5月~76年4月、小学館「小学一年生」。
ゲッター、均衡。ムサシの活躍が見たいなら学年誌版はどっちもオススメ。
「小学四年生版 ゲッターロボ&ゲッターロボG」
74年5月~76年7月、小学館「小学四年生」。
ゲッター、均衡。連載が進むにつれ「サーガ」版と大差なくなる。
「沖田総司」
74年12月、秋田書店「別冊少年チャンピオン」。
75年1月~3月、秋田書店「月刊少年チャンピオン」。
均衡、原作付。珍しい隼人顔主人公(美形明言もある)。
石川作品において「死(運命)に向かい合い、受け入れる」とはどういうことかわかりやすい。
「ゲッターロボG」
75年6月~8月、小学館「週刊少年サンデー」。
75年9月~76年4月、秋田書店「冒険王」。
ゲッター、均衡。「魔王鬼」エピソードとか有名。全体通してのストーリーだった無印と違って連作短編形式に近く、スッキリ大団円も伴って気軽に読みやすい。
1巻収録「ブライ誕生」は99年双葉社の「真ゲッターロボ総集編」が初出。
「魔獣戦線」
75年9月~76年9月、双葉社「週刊少年アクション」。
均衡。26年5月現在、電子書籍に配信されている石川作品を執筆年代順に読んでいくと、初期作品から久々の「原作がない」ものとなる。
正直この時の慎一さんが石川作品主人公で一番可愛げと色気があると思う。
「UFOロボ グレンダイザー」
76年1月「双魔人の恐怖」(「UFOロボ グレンダイザー対ダブルマジンガー」改題)
76年4月「魔神の挑戦」(「UFOロボ グレンダイザー対グレートマジンガー」改題)
どっちも講談社「テレビマガジン」増刊号。
均衡、原作付きというか以下略。書籍は永井先生名義だが収録されている上記二本は石川先生の執筆。ややこしいし明記してほしい。
メンタル的にもえらく凄惨な敵の外道所業があるのでそこは注意。敵が他者を対等な存在と認めていないために、女子供まで惨い虐殺をされる(から主人公が苛烈な怒りを表す)のはどの作品でも触れられることが多いが、これはその中でも描写がキツいので苦手な人はちょっと注意。
「アステカイザー」
76年7月~77年3月、「小学三年生」
76年8月~77年3月、「てれびくん」(収録は3話分)
76年2月~3月、「小学五年生」すべて小学館。
均衡、特撮番組と平行連載。収録内容的に多分双葉社の単行本が底本。当時の有名レスラーが実名で出てたりするのはこれ。
76年9月~78年4月「手天童子」
奇跡の完成度みたいな永井作品のひとつ。石川先生もお好きだったという話が残っている。OVA「新ゲッターロボ」の反転元ネタのひとつ。
「聖魔伝」
76年9月~79年1月、朝日ソノラマ「マンガ少年」。
不均衡と均衡を行ったり来たり、原作付。漫画版デビルマンやりたかったのはわかるが「勝海舟」や「沖田総司」より辻先生の原作ネームが残ってそうな、石川先生にこの形式は向いてなかったかもなぁという印象。
永井先生の筋にある作家さんの作品好きな人向けかも。
「バトルホーク」
76年11月~77年6月、秋田書店「冒険王」。
均衡、特撮番組と平行連載。石川作品における「武道家」像がわかりやすいが、そのため変身もののはずが変身しないっぽく色々面白い。
「無頼・ザ・キッド」
77年1月~78年4月、小学館「マンガくん」?
ダイナミックプロの持ち味を活かした全体での共著みたいな?
構成や作画他に石川先生が入ってるらしい。私は研究者じゃないからわからん。
77年~78年「バイオレンスジャック」(月刊マガジン:門土編、鬼相撲、地獄の風、疾風ドラゴン)
「伊賀淫花忍法帳」
78年8月~9月。
78年9月~10月「忍法清水港」、マネーライフ社「週刊漫画ジョー '78」での連続連載っぽい。
ギャグ、特に性的マイノリティを題材にしたエロギャグで、だからってバカにして良い訳じゃないだろって言ってるの生真面目だよなぁ。
80年1月「次元忍法帳」、朝日ソノラマ「マンガ少年」
均衡、読みきりで綺麗に終わってるいつもの石川作品。
「時空間風雲録」
79年4~6月、潮出版社「月刊少年ワールド」
均衡。後年に至るまでシリアス系バトルもの石川作品で言ってる内容は、この時点でかなり形になっていることがよくわかる。
表題作のみなので底本は79年双葉社のものだろうか?
1980年代
「5000光年の虎」
80年12月~82年3月、徳間書店「リュウ」。
最終的には均衡。怒りのあまりに理性薄くなってるけど最後には獲得してる慎一さんと同じ系。慎一さんより怒りが強く真理阿のようなストッパーもいないためかグロい描写が散見されるので勧める人を選ぶ。話としても色々半端感が否めない。石川作品は理性とかないバイオレンス作品と言いたい人間に都合よく使われてないか。
底本は89年の角川版単行本以降のものっぽいがよくわからん。
81年6月 角川映画「魔界転生」
石川版が出るのはこの6年後とかになる。
「サザンクロスキッド」
82年1月~10月、講談社「週刊ヤングマガジン」。
均衡、原作付。設定が虎ちょっと思い出させる宇宙のアウトローの復讐譚ロードムービー的な話。スタジオぬえ入ってるせいかメカニック描写かっこいい。石川作品らしさはありながら小綺麗にまとまってて読み心地も良くおすすめしやすい。私は結構好き。
83年~90年「バイオレンスジャック」(週刊ゴラク:スラムキング以降)
83年12月 角川映画「里見八犬伝」
「羅生門」
85年、旺文社名作マンガシリーズ「羅生門」。
「トロッコ」「蜘蛛の糸」も収録されているが「鼻」は未収録。
石川先生は原作通りの話も描けるよ典型例。なので均衡と不均衡を行ったり来たり。
94年、エニックスの月刊少年ガンガン7月号臨時増刊「ファンタスティックコミック」掲載の「新羅生門」が収録されているので底本は94年のリイド社「新羅生門」単行本っぽい。
こっちは均衡、原作からいじって石川先生の作品にしていいよって言ったらこうなる感。
「ブルーベリードール」
85年10月~86年4月、実業之日本社「サンデーまんが」。
ギャグ、なんだが、何故セクサロイド主人公のエロギャグで女性の権利と尊厳を叫んでしまうのか。
ちなみに石川先生は男性同等の能力を持って自立している女性像が多く、何を読んでも裸だろうが吃驚するほどえっちじゃない。そっちには期待しない方がいい。
「魔界転生」
87年、角川書店「ヤマトコミックス」。
均衡、山田風太郎先生の小説が原作だがえっちなことにはほぼならない。小説と角川映画の両方踏まえてそう。
「天と地と」
87年、角川書店「ヤマトコミックス」。
角川映画関係っぽい。原作小説にかなり近いコミカライズで正直大人しい部類。
「邪鬼王爆裂」
87年10月~88年2月、朝日ソノラマ「コミックファイター」。
均衡、この辺りからバーン!!する時のアッパー感や作品全体のコミカル感が出るやつには出てくる感じ。
これとMIROKUは原作表記がない石川作品で珍しい、個ではなく枠から入ってるタイプの主人公像っぽい。
「虚無戦史 MIROKU」
87年11月~89年12月、徳間書店「月刊少年キャプテン」。
98年の双葉社「虚無戦記」単行本版が底本?
基本的には均衡なんだけど、虚無戦記追加分ぽいところが感触違って全体像がわからんとなんとも言えない。追記分がない初期状態の方が単体作品としてのまとまりはいいんじゃないかと推測してる。山田風太郎先生の「甲賀忍法帳」要素は多くの作品に出てくるがこれもその一つ。
「魔空八犬伝」
88年6月、10月。90年8月~11月、集英社「ベアーズクラブ」
2巻以降は徳間書店から単行本描き下ろしで出て、4巻と5巻が96年末に出てるらしいんだがイマイチ子細不明。(その辺の話が本当なら世界観構造にゲッターロボ號終盤にも通じる部分あるのはゲッターロボ→こっちって話かも)
均衡、元々角川映画の「里見八犬伝」関係だったんでは?な感じがあるけどタイトルも変えて好きにやりましたみたいないつもの石川作品。分かりやすい完結をしてるのもあって割りとおすすめしやすいと思う。
89年 OVA「虚無戦史 MIROKU」全6話。未見。
1990年代
「スカルキラー邪鬼王」
90年5月~91年1月、徳間書店「月刊少年キャプテン」。
均衡、號くんの前身みたいな家族がいてその庇護下にありメンタルも成長途中な90年代の高校生像。コミカルな雰囲気もある石川作品では珍しい「成長する主人公」なのでジャッキーのデザインはあれでも話は取っ付きやすい方な印象。「意思を持つ巨大ロボット」でもある。筆のノリも良さそうだったけど號の連載で畳んでる。
90年 OVA「魔獣戦線」全3巻。絵は良いが話がわやわや。
90年6月 角川映画「天と地と」 石川先生の単行本からは3年後の公開。未見。
90年~92年 「マジン・サーガ」
気合いの入り方から違ったんだけど未完。
ゲーム「スーパーロボット大戦」シリーズも91年から開始。
「ゲッターロボ號」
91年2月~93年5月、徳間書店「月刊少年キャプテン」。
ゲッター、均衡。作中時系列ではゲッターロボサーガはここで完結してる。
私は無印とこの最後に咽び泣いて石川作品にスッ転んだ。情緒ぶっ壊されたクリエイターも多かったと見え、そういう人たちの作った子供たちに私は育てられていたと知って地面を殴った。私が好きな作品8割方の直接的親のひとりっぽい。
「闇狩り師~九十九乱蔵」
92年9月~12月、93年4月~94年3月、小学館「小学四年生」。
均衡、原作の持つ色々は小学生向けにまで薄められ、とても健康的なバトル活劇少年マンガ。石川先生名指しして自由にしていいよ媒体は学年誌でったらこうもなろうが、そもそもどうして出版側は夢枕作品を学年誌でやろうと思ったのか。
「海皇伝」
94年7月~95年1月、旺文社「コミックギルド」。
「大海の皇子」の改題。均衡ではあるんだが史実としていずれ施政者側になる主人公が引っ掛かってる? これも割りと原作のネームが残ってそうな印象。ちょっと固いというか。
そもそも施政者(枠とか運命の中で最善を尽くす隼人系とも言える╱悪くなると支配者)になる主人公みたいなのが得意じゃなかった(思いきってバーン!しにくいみたいな)感じは石川作品全体にある。
「爆末伝」
94年10月~11月、95年2月~8月、リイド社「コミックジャックポット」。
均衡、理不尽働く悪党が日本の植民地支配狙う外国になってるだけのいつもの石川作品。竜馬と隼人みたいな男子コンビのコミカル凸凹版、ドーン!でバーン!!強めのアッパー系読みたいならオススメ。私はとても好き。電子書籍2巻の表紙絵とかもすごく好き。
「極道兵器」
96年7月~97年10月、リイド社「COMICマイティ」。
98年12月~99年1月、実業之日本社「週刊漫画サンデー」。
不均衡、が過ぎて言い訳とか一切しないド悪党に振り切って筋は通ってるのでいっそ気持ちがいい。なにもかも巻き込んで派手に全部ぶっ壊れるので痛快なアッパー系。逆転「ゲッターロボ號」っぽい。
96年3月、リイド社「COMICマイティ」掲載のプロトタイプっぽい読みきり版も収録。
「真ゲッターロボ」
96年8月に「ゲッターロボVSゲッターロボG」双葉社「コミックゲーム王国」を掲載後、97年6月から、双葉社の「スーパーロボット大戦」アンソロジーを中心に00年の総集編雑誌までかかり、様々なところで掲載された。お陰で初出バラバラで記載しきれぬ。
ゲッター、基本均衡(だが預かり知らぬ場所で不均衡に終わりうる事がここで明示される)。執筆順ではこれでゲッターロボサーガは完結。
Gと號の間の補完に当たるが、ゲッター線のみならず人物の関係性とか全体通しての物語にとって重要な部分が多い。
97年4月 「豪談 児雷也」
97年7月 「豪談 後藤又兵衛」
97年9月 「豪談 荒木又右衛門」
97年11月 「豪談 武蔵坊弁慶」
すべて永井先生名義。中央公論社の描き下ろし単行本。
どうも紙書籍の時にスタッフ表記があったらしく、この4冊に下書きなどで石川先生の名前があるそうな。実際に児雷也、弁慶の2冊は読んだが話の雰囲気とかも石川先生風味が強い。脇キャラとか石川先生が描いてる部分も多いと思われる。
「アーモンサーガ ー月の御子ー」
97年12月~98年3月、「コミックD」
98年6月~7月、「恐怖の館」
98年8月、「ホラーウーピー」。すべてリイド社。
「月の王」改題。均衡、原作付だがフリーダム。石川作品には珍しい隼人顔の雰囲気がある「愛される」主人公。女性向けホラー雑誌での連載であったためか端麗な線の美形って感触。
「サムライたちの明治維新」
98年1月~2月、実業之日本社「週刊漫画サンデー」。「リストラ武士道」改題。
後半は00年9月~11月、リイド社「コミック乱」掲載「異邦人 サムライたちの明治」改題。
均衡に終わる前半と不均衡に終わる後半で読み心地が丸切り変わる。変わってしまう。
変化する時代に合わせ、見栄やプライドに執着せず自らも変化して生きようと爽やかに終われる話が前半、執着するとどうなるか後半でしんどい形でお出しされてる感じ。
「セイテン大戦フリーダーバグ」
98年「エースダッシュ」、99年3月~8月「月刊エースネクスト」で連載。角川書店。
均衡、協力のキタロー氏のデザインか珍しいキャラデで女子の外見とかが可愛い。しかしなんか色々ギクシャクしてるとこある感触。なんか人類とゲッター線っぽい。
98年7月~12月 小説「スーパーロボット大戦」全3巻。
98年12月~99年5月 OVA「真ゲッターロボ 世界最後の日」全13話。
3話までと4話からで色々違う。わやわや。
99年 ゲーム「ゲッターロボ大決戦」
地味に25年現在一番漫画版っぽい映像を見たかったらこれのゲーム内アニメが一番該当すると思う
「禍ーMAGAー」
99年9月~00年4月、小学館「週刊ビッグコミックスピリッツ」
均衡、シナリオ協力はどの程度だったのか想像つかない。魔獣みたいな男女コンビで女子が強いコミカル版読みたいならオススメ。でっかい人外の禍が軽率に可愛い。
「スーパーロボット烈伝」
99年、マーミットの「小合金」シリーズ付録のまとめ。
一応ゲッター系、均衡。ダイナミックプロのロボット大集合でスゲー!ロボットが!出てくる!!みたいなお祭り感。ゲッターロボ系では一番中身薄くて気楽。
2000年代
「柳生十兵衛死す」
00年10月~02年6月、集英社「ビジネスジャンプ」。
均衡、山田風太郎先生原作のいつもの石川作品なんだが珍しく本当に打ち切られたのかなって感じがある作品。伏線は読み取れるものがちらほらあったのでたいそう残念。
「未来╱もうひとつの世界からの侵略者」「影武者(同じ顔の別人)が乗っとる」事への抵抗の話。
00年12月 OVA「真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ」全4巻。
不均衡、號くんの理性がほぼ消えてマイルド岩鬼なので実質的には半分「極道兵器」。他の人物も色々違う。
「暗殺鬼フラン衆伝 ユーラシア1274」
00年12月~01年11月、小学館「IKKI」。
不均衡。正直こっちは打ち切られたかなんかっぽいのは仕方ない感。パッとしない。主人公が精神的に自立してなくて幼い。暴力描写がわざとらしく派手なので好む人もいると思う。なんかネオゲっぽい。
「ゲッターロボアーク」
01年7月~03年9月、双葉社「スーパーロボットマガジン」。
ゲッター、だけど不均衡。全体的に画面が暗く、地味に主人公が不穏。サーガみたいなものを期待してると肩透かしを食らう。チェンゲとかネオゲっぽい要素が多い。
比較で色々浮き出る作りをしているため、これ単体で読むのとゲッターロボサーガ踏まえて読むのとで相当読解に差が出る。
私が90冊読んで理由もわからず怖さに震えた一冊なのでテキストリンクだけですまぬ。
03年「魔獣戦線 THE APOCALYPSE」TV13話。
均衡、派生映像では珍しく言ってることド正道石川作品。ダイナミックプロの監修付。ただしアニメとしては微妙。
04年7月~12月 OVA「新ゲッターロボ」全13話。
不均衡極まった石川漫画版「ゲッターロボ」と「手天童子」のプロット反転アンチゲッターロボかつ実質的「ガクエン退屈男」(特にバイオレンスジャック版)リメイク。一番原典から遠い。
「神州纐纈城」
04年、講談社の描き下ろし単行本。
不均衡も極まった地獄。頁を捲ることに躊躇いがあったくらいの血みどろ惨劇の連続、人間の歪みをこれでもかと見せつけてくる。救いなんてここにはない。
これが今まで読んだ石川作品中一番えぐくて残酷で暴力的で狂気で凄まじく恐ろしかった。作品としては凄いのはそうだけど万人には勧めない。石川作品でエログロバイオレンスとか言うならこれをバイブルにするべき。なんか新ゲと被る。
「武蔵伝~異説剣豪伝奇~」
05年4月~06年6月、リイド社「コミック乱ツインズ」。
最終的には均衡。10人以上の「武蔵」という時点で察するとこある人もいるかもしれないが「アーク」の人造武蔵とかはじめ「ニセモノ」である存在に思うことある人は読んでいいと思う。私は静かに泣いた。
「戦国忍法秘録 五右衛門」
06年8月~07年1月、リイド社「コミック乱ツインズ」。
均衡のまま絶筆に終わった。すーごく珍しい竜馬と隼人みたいな男子コンビ主人公ズ。アッパー系。絶筆となった作品だがここまでしばらく見えてた鬱屈から色々吹っ切れた感がありめっちゃ面白い。すごく好き。続き読みたかった!!
